劇場公開日 2019年5月18日

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「Inclusive Community」ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス ku-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0Inclusive Community

2019年6月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

一番好きだったところは、私の個人的な思想とこの図書館のミッションが同じだということでとても共感が持てたところ。
2019年のニューヨークの市の公立図書館の現状とこれから先の展望と課題という面でこのドキュメンターリーは作られている。いくつか気に入ったこととこれから考慮点すべき点について個人的な意見を書きたい。あくまでも個人の感想。

Inclusive Community (多種多様な人々のコミュニティー)という観点で、人々は平等で、それぞれのニーズに合わせて、図書館が運営されているということは素晴らしい。たとえば、身障者(点字)ホームレス、英語ができない人、移民のコミュニティー、など。それに、各界の講師陣は音楽、詩、政治 などの生涯勉強の場。そのほかに、テクノロジー、無料の放課後のプログラム、宿題ができる場所、仕事をするためにスキルを磨く場、黒人の文化のリサーチのセンターや観光客の受け入れや演劇/舞台の場や。赤ちゃんが泣いていても締め出さない寛大さもある。利用者との対話も怠らず、利用者はなにが必要かに耳を傾ける姿勢がある。

将来の課題とゴールについても幹部は話し合っているが、それは各図書館からのリサーチや意見をベースにしている。それを取り締まり役会議に持っていっている。
ヨーロッパ人の女性の言葉で図書館というのは本があるだけ場所ではない(本の倉庫)。もっと、コミュニーティーに入っていき、利用者にとっての生涯教育の場だと。十何年か前、ヨーロッパでは図書館はもういらないという人々がいたけど、図書館は人々に投資する場だと。最低の目的として、community engagement (社会貢献) を挙げて、図書館は寝るところではなくものごとを探求するところ。ポジティブな将来展望として、inclusive City を考えている。

これからの課題ではE-Books (電子本)の貸し出しが300%に増えて、需要が高まっているが、Physical books (紙でできている本)とのバランスを考えている。でも、一番力を入れたいのか family Literacy (家族が本をよめるようにすること)。特に、学校に上がる前の子供の英語での読書に力を入れたいと。

どこでも図書館はリベラルなところでなければならないが、この図書館の幹部はほとんどが白人で成り立っている。特に中心人物の何人かは白人男性。取締役会議はほとんど白人が占めている。ニューヨークは多種多様な人々が住んでいる。公立の図書館はその縮図であるべきだ。そして、不思議なのは黒人男性は黒人の社会や歴史についてだけを話しているのを映している。もし、このことが広範囲にわたり現実ならば、もっと黒人の図書館の幹部やボードを雇うべきだ。不幸にもアジア系の幹部はいなかったように(?)思えるが。チャイナタウンを抱えているのに、アジア系の存在は皆無に等しい。まだまだ、リベラルとはいうがこれからだと思った。

Socialjustice
namiさんのコメント
2019年6月1日

私も同感しました。

nami