祈りの幕が下りる時のレビュー・感想・評価
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松嶋菜々子さん迫真演技‼️
かわい子ちゃんで売り出した松嶋菜々子さんが、これまでにないくらいの恨みの演技を見せてくれた。
涙をこぼした大きく見開いた目は、今も蘇ってきます。
よくある映画では、番宣で封切り前にドラマの再放送をするところだが、この作品においてはそれは無く、エンドロールでこれまでの日本橋、香川照之と杏ちゃんが出てきた(この1シーンの為にでてくれたのねー)時は、懐かしさと寂しさを改めて感じ、涙がこぼれました。良い作品だった。
”砂の器”リスペクトのような共通点を持つ、見応えある作品
当然、映画ファンなら、"ああ、「砂の器」ね。"という感想になるはず。原作が松本清張作品に似ているだけでなく、映画化に際しても、野村芳太郎監督の名作「砂の器」(1974)をモチーフにしたと思われるシーンもあって、なおさら東野圭吾版「砂の器」といった趣きになっている。
その類似点は、例えば、父と息子(本作は娘)が罪なき罪のために、身を隠して放浪の旅に出るというところ。また、いまから数十年前の過去の因縁が、現代の事件につながっている点や、犯人が偽名や詐称による成り代わりになっているところ。さらにはエンディングが舞台公演の場で迎えることなど・・・その引用は挙げればキリがない。
しかしそれは、この作品の評価を下げるものではない。むしろ、「砂の器」に負けず劣らずの見ごたえになっているところが凄い。ズッシリきて、ホロリとさせる。 オープニングにテロップ処理でストーリーを端折っているものの、2時間という映画の尺に、壮大な展開をきれいに詰め込んでいる。
日本大震災の傷跡や原発作業員という設定を使ったりするのは現代的。さらに背景や人間関係、犯罪の動機や手法などはオリジナルで、"新参者"シリーズとしての加賀恭一郎の過去とクロスオーバーさせている。よくぞこれだけの伏線を引きまくった!と感心する。考え方によっては東野圭吾による松本清張へのリスペクトなのかも。
監督は、「半沢直樹」、「下町ロケット」などのドラマを手がけたTBS所属の福澤克雄。福澤氏の意外すぎるプロフィールは、あの福沢諭吉の玄孫という事実だ。 映画のメガホンは中居正広主演だった「私は貝になりたい」(2008)だけだが、ドラマ版「新参者」がTBS制作で、福澤監督のTBS所属演出家ということだからだろう。
本作はなんといっても、脇役や端役に至るまでキャスティングが豪華すぎる。そんな中でヒロインである松嶋菜々子がやはり"華"である。
ちなみに同じく今週公開のホラー映画「ザ・リング リバース」が上映中。20周年となった「リング」の第1作(1998)が松嶋菜々子の初主演作だったことを考えると感慨深い(←いまだに美しいことが)。
またドラマ版に出演したことがある、杏と香川照之がエンドロールのサービスカットでカメオ出演しているので、お見逃しなく。
"新参者"は、ドラマ版からはじまって、劇場版やスピンオフなどで映像化されてきたシリーズだが、今回が"完結編"だという。 それは日本橋署に赴任した"加賀恭一郎"のエピソードを"新参者"とするからだろう。
しかし"日本橋"に赴任する前の話もあるし、加賀本人が死んでしまったわけでもない。阿部寛主演のドル箱シリーズとすれば、今後も周りのオトナがほっとかないような気がする。
(2018/1/28 /TOHOシネマズ上野/ビスタ)
おえつ
新参者がすきで観に行きました。
話の流れもよくて、納得できた。
小日向さんと娘のシーン…もう涙が出てきてだめだった。一度別れてから、また戻って抱き合い泣き出すシーン。となりにひとがいなかったら嗚咽するくらい泣いてました。
近藤今日子もぐっときた。娘の好きな事を把握していて、これって愛ですよね。
小日向さんの走り方がまた涙を誘った。
娘が車に入った後、引き絵・無音のシーンが怖くて怖くて。性的被害者の事件が減る事を本当に祈ります。
人形焼たべたくなったから近々買いに行きます。
また違う作品みたいな。
最後にふさわしい作品
映像化された加賀恭一郎シリーズで最高の作品だとおもいます。原作に忠実でストーリーの進行とともにどんどん引き込まれていきます。
無駄なシーンがなく、さりげない場面での一瞬の表情が見逃せません。
最後の数分のシーンにこのシリーズが始まってからの歴史がかんじられました。エンディングに流れるJUJUさんの曲もよかったです。スピンオフでもいいから もっと観たいです。
東野圭吾だな
例によって善人が運命を狂わされて人を殺めてしまってそれをかばう話。いつかは日本橋の麒麟がどうのという話だった気がしたが、またもや橋の話。
阿部寛さんは好きなので同じ話でも見てしまう。
まあ、同じとはいえ、とにかくよく考えたなーと感心する込み入った話。
ミッチーの件、いるかな〜?尺が短かったのだろうか。しばらく会えなかったとしても、半分蒸発したような元先生なんて、小日向文世、黙っているかな?
父親が殺した男からのプレゼント、阿部寛に会いに行くときもする?それだけ大事にしているなら、殺した父親とうまくやれるか?
蘭ちゃん、親子で警察だったら見つけられるんじゃないかと思うけど。
自分と娘の人生を狂わせたのと同じ、蒸発主婦とつき合うかな〜?
キムラ緑子くらい悪者なら、有名人になった娘にたかりにいくけどなー。
似顔絵、似てるかなー?
新参者ならぬ古参者との別れは少々寂しいね
東野圭吾の小説で数えると1986年の『卒業』から数えて第2作『眠りの森』、第7作『赤い指』、第8作『新参者』、第9作『麒麟の翼』、第10作本作となるのですが、テレビドラマ『新参者』を起点にすると、第2作『赤い指』、第3作『麒麟の翼』、第4作『眠りの森』、第5作本作となっています。
いずれにしても(いまのところ)最新作にして最終作。
さて、落とし前をどうつけるのか。
ある日、東京都葛飾区のアパートの一室で死後20日経過した女性死体が発見される。
被害者は滋賀県彦根に暮らす40歳の女性、アパートの住人は70歳を越えた独身男性。
しかし部屋主はその後姿をくらましている。
一方、女性の死亡日にほど近い日付に、近所の河原でホームレスの死体が発見されている。
両者に接点はあるのか、ないのか・・・
というところから始まる物語で、事件の捜査にははじめ加賀の従弟・松宮(溝端淳平)が当たっていたが、いくつか思う着く節があり、加賀(阿部寛)自身も捜査に加わることとなる。
というのも、加賀が幼い自分に家を出、すでに死亡している加賀の母親(伊藤蘭)が事件との接点があるらしい。
そして、事件は、加賀自身の生い立ちも出奔後の母も絡み、ファミリーヒストリーの様相を呈してくる・・・と展開していきます。
事件そのものに決着もつけなければならないし、加賀自身が「新参者」として日本橋署に赴任した経緯(いきさつ)も明らかにしなければならないということで、最終作としての落としどころはかなり難しい。
結末としては、犯人の親子関係と加賀の親子関係が二重写しになるようなハナシなのだけれど、うまくいったかどうかはちょっと微妙なところ。
あまりにも、犯人側の過去の物語の回想シーンに尺が割かれ、あまりにもウェットすぎて、バランスを欠いたかもしれません。
とはいえ、決着についても無理無理なところもなく、概ね満足できるので、映画を観終わったあとの満足感はかなり高いかもしれません。
特に、エピローグ的に描かれる『新参者』の登場人物がカーテンコールにように登場するのには、胸が熱くなるかもしれません。
これで阿部寛=加賀恭一郎とお別れかと思うと少々寂しい思いもしますが、もうかなりの歳月を日本橋署で過ごしているので、「新参者」ならぬ「古参者」になっていますからね。
泣いてしまいました
阿部さん演じる加賀恭一郎は、すごく引き付けるものがあります。これで最後になるのは、すごい残念です。
「人は嘘をつく」は、心に突き刺さる言葉です、自分にとって…
優しい嘘をつくのは、人のため、それとも自分のため?相手のためと思ってついた嘘は、実は本当にそうなのか?嘘を突き通すために、また、嘘をつくの繰り返し。
トンネルのシーンは泣かずにはいられない。映画館で観るもよし、DVDで観てもよいですので、観てほしいです🎵
テレビ局らしい偏った映画!!
全くの初見ですが、期待した松嶋との心理戦は一度しかなく薄かったです。出だしで孤独死2件を2人が寂しい人生だったと決め付けて、そうとは限らないだろと不快でした。敬語がおかしい若い刑事が鼻に付きました。予告では分かりませんが、明治座(台詞内でも無駄に連呼)、神田明神、水上散歩を初めエンディング映像と曲に至るまで不自然な東京ageが多く、地方(滋賀)は金銭トラブル、いじめ、自殺したビルの映像を繰り返してとても気になりました。上手くごまかしていますが、実際の明治座はただの古い建物です。マスコミが大好きな不倫話もあり、さすがテレビ局が作った映画と言う感じです。小日向と娘のエピソードは見応えがありましたが、原発労働も盛り込み、小日向が破滅的な人間なので無駄に重い後味でした。脇役は皆過去をさらけ出す汚れ役ばかりでしたが、主人公は「事件の鍵は俺。俺なのか」とポスターにはありますが役者イメージに頼り切って無個性で過去には何もないので、与党から選挙に出れる感じでした。捜査本部なのに2人くらいしか外出してなくて笑えました。春風亭昇太は声が特徴的なので「加賀の母親の遺留品から、ポケモンゲットだぜ!!」とか飲み会で言って笑わせて欲しいです。
丁寧に作られているが物足りない
「新参者」シリーズと呼んでいいのだろうか。
阿部寛さん演じる刑事・加賀恭一郎の最新作にして、完結編となるらしい。
かつて蒸発した母親の消息を追い続け、それゆれに日本橋に残り続けた男が、とある殺人事件をきっかけに、母親の「在りし日の姿と思い」を知ることとなる。
愛しているがゆえに別れ、愛しているがゆえに殺める。
人の性(さが)とも言えるような、切ない動機が明かされていき、それはたしかに感動を誘う。
誘うのだが… 僕は松嶋菜々子さんの演技に不満を感じてしまった。
冷たい言い方になるけれども、彼女の演技力では力不足だと思った。
彼女以外の女優さんが演じていれば、あるいはもっと楽しめる作品になったかもしれない… そう率直に思う。
あと、春風亭昇太さんの演技が、ちょっと過剰に感じた。
これは彼の演技力云々というより、「映画としての演出」ができていないように思えた。
ほとんどの要素が「テレビドラマ的」にしかなっておらず、お金を払って劇場で観に行くような作品にはなっていないと思う。
やっぱり号泣…!?
加賀恭一郎がラストという事で、とにかく見なきゃっ!と思い初日の午前中に見に行ってきました!予想以上に溝端君が良い演技をしてて成長ぶりを見せつけてくれました。
そして、噂通りに号泣出来る作品になってました…小日向さんと子役の女の子の演技が本当に素晴らしかった。
今回がファイナルというのは本当に残念。加賀恭一郎が魅力的なので本庁に戻ってからの事件も見たいな~。
涙のカツアゲ
なかなか手の込んだプロットで、面白かったです。今作は親子愛をテーマにしているのか、終盤のグイグイくる涙のカツアゲには、感動はしました。でも、「容疑者xの献身」でも思いましたが、情状の余地はあっても、鬼母神のような父親の行動は全く正当化されません。
泣けるストーリーだが、心に響かない
東野圭吾の加賀恭一郎シリーズの映画化です。男の部屋で見つかった女性の死体の捜査に加賀の家出した母親が絡んでくるストーリーです。後半は「砂の器」的な展開で、犯人の心情を思うと泣けるストーリーですが、一人の女性を三人で演じているせいか、演出が外面的なせいか、父と娘の心情が伝わって来ず、心に響きませんでした。
新参者の幕が下りました
初日鑑賞しました。
豪華俳優の面々、鬼気迫る演技のぶつかり合い。
中だるみがない内容。
二時間弱であの内容を纏めた上げたスタッフ皆様の力作!!
観る価値十分の素晴らしい映画です。
これで終わってしまうのが寂しいですが、
最後に相応しい終わり方です。
松嶋さんが母親役のキムラさんに迫る演技・・迫力です。
深くて重い
昨日(1/27)、「祈りの幕が下りる時」を観て来ました。
一言で言うと深くて重い映画でした。
ストーリーは、主人公の加賀 恭一郎(阿部 寛)の母が失踪し、その母が死亡前に付き合っていた男性と殺人事件で殺された男性が同一人物ということが判明し、主人公が犯人探しに乗り出します。男性が殺される少し前、その男性の部屋では女性が殺されており、その2つの殺人事件は相互に関連があると分かったものの、それ以上の進展が見込めず、捜査も暗礁に乗り上げたか、と思ったのですが、主人公の深い推理で犯人に行きつきました。
この映画を観て思ったのは、人はそれぞれその人にしか分からない過去があり、それを背負っていくしかないのだ、ということです。舞台演出家として活躍する浅井 博美(松嶋 菜々子)は、壮絶で暗い過去を持っており、その内容が映画で明らかになっていくのですが、そのストーリーを観るととても悲しく、多くの涙が出ました。そのストーリーの中で別の事件を起こしているのですが、自分ならあの環境の中でどう判断し、行動しただろうか、と思いながら映画を観ました。
映画の中で中学生の少女にお小遣いを上げるから、と言って性的な行為をしようとするシーンがありますが、現実でも性的な被害に遭うのは、弱い女性です。加害者側である男性の一員として申し訳ない気持ちです。常日頃から思っていますが、性的な犯罪はこの世から失くさないといけないと思っています。
この映画は、人はその人なりの過去を持っており、その過去を背負い、どのように生きるべきかということを考えさせてくれる素晴らしい映画ですので、時間の許す方は、是非、ご覧になってみてください。
ありがとうございました。
_φ(・_・阿部寛 松嶋菜々子 好演!だが、
阿部寛、松嶋菜々子 好演!阿部寛は本当に演技が上手くなったな。
松嶋菜々子も迫力ある演技、この映画の厚みが増したのは二人の演技でしょう。残念なのが内容かな。内容というよりその場面でそんな事人間がするかな?という点。松嶋菜々子演じる演出家の浅居が幼い時に殺人を犯してしまうがそれを父親が身代わりに、、、血まみれの浅井がその後旅館へ帰れるのか?それと最後に浅井が父親を殺すのだがあんなに平然と素手で首を締めて殺せるのか?まったく父親が苦しまずに、、、、。
東野圭吾の小説を映画化したものだが映像化すると無理が出てしまうのが残念。殺人は衝動的、かつ人は生き物である以上最後まで生きようとする。そんなに簡単に人は人を殺せないし美しいくはない。殺すときはもっとシンプルな衝動なのだと思います。俳優の演技で支えられた映画だった。
泣けなかった
自分のおかした罪にうち震えない人間は悲劇の主人公たりえない。回りですすり泣く人がいましたが、わたしは泣けなかった。グランドピアノがバックで感動的な曲を奏でていても。
新参者 完結 さびしいです!
加賀恭一郎シリーズは連ドラ、SP、映画全てカバー、もちろん原作も読破してこの作品に臨んでみました。今回の完結編は複雑過ぎるからくりで、映画だと3時間ものかと予想していましたがテロップの効果的な活用でシンゴジラのように早口にもならず、うまく2時間にまとまっていました。東野圭吾さんの原作を読んだ時にもいくつもの点と点がどう繋がるのかワクワクしましたが、読み終えた上で観たにもかかわらず映画のストーリー展開にドキドキでした!加賀恭一郎がなぜ日本橋勤務なのか、失踪した母親、父親との確執の秘密が解けスッキリしました。原作の素晴らしさ、役者陣の見事な演技に感動ひとしおです。阿部寛さん、松嶋菜々子さん、小日向文世さん、それから子供時代の松嶋さん役の彼女、素晴らしかったです!またドラマや過去の作品の登場人物がエンドロールで出てきて懐かしく思い出しました。欲を言えばJUJUの後に山下達郎も流してほしかったですね!
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