祈りの幕が下りる時のレビュー・感想・評価
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飛んだ前髪
能登の断崖絶壁で前髪が飛んでいきそうになるコッヒー。
物語の核となる人間関係が面白いミステリー。日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)の亡き実母を伊藤蘭が演じている。事件の重要な人物である浅居博美を演ずる松嶋菜々子の夫は反町隆史。伊藤蘭の夫は水谷豊、さらに学校の先生を及川光博が演じていることから、人間関係の複雑怪奇な線を解き明かすと同時にTVドラマの『相棒』にも絶妙に繋がっている。鑑賞中は、被害者女性、アパートの住人、舞台演出家の浅居、加賀の母・田島百合子、そして名前をコロコロ変えている百合子の恋人の関係を考えつつ、この裏の相棒関係をも線で結んでしまい、若干混乱してしまいました。
東野圭吾原作の新参者・加賀恭一郎シリーズの『麒麟の翼』に次ぐ劇場版2作目。東野圭吾作品としても“当たり”の作品だと思います。泣けるミステリーの最高傑作というコピーもあながち嘘ではなかったことに満足。その中でも親子の絆、「お父ちゃん!」の言葉に涙無くして観ることが出来ません。特に先日観た『咲-Saki-阿知賀編』でも主演を演じた、博美の14歳時代の桜田ひよりがとても良いのです。彼女はなぜか『相棒』にもゲスト出演しています。
日本橋をめぐる12の橋がカレンダーに書き込まれていたことに疑問を持つ捜査陣。捜査一課の松宮(溝端淳平)がその謎を解こうとしているときに、加賀がその橋をすらすら答えることで捜査が進展する。実母が関係していることが分かり、加賀も捜査陣に加わり、日本橋の写真調べを地道に続け、松宮たちも被害者の住む滋賀県を捜査する。浅居博美とその母親が事件に関連あるのじゃないかと疑われるが、父親は26年前に自殺しているため行き詰る。加賀の母親が恋人とデートする場所、そして博美が剣道大会で優勝した加賀に会いに来たという事実は??事件の謎は俺!俺なのか・・・
昔の松嶋菜々子は大根だと思っていましたが、『家政婦のミタ』辺りから見方が変わりました。俳優ってのはどんどん成長していくもんだな~と改めて思い知らされました。阿部寛は相変わらずだし、小日向文世は髪の毛が気になってしまったし、山崎努はメイクが大変だったろうな~と想像できる。そんな中、一番光ってたのは桜田ひより。泣かされました。
タイトルなし
劇場未観賞だったので、WOWOWの放送で観賞。
小日向さんに泣かされた。
加賀恭一郎の過去が事件に関わるかのような劇場予告編だったが、少しニュアンスは違った。
捜査過程で加賀が窮地に立つのかと勝手に想像してしまってたのだが。
テレビドラマ「新参者」から始まったこのシリーズは、阿部寛の加賀恭一郎が原作小説のイメージにぴったりでハマリ役だったが、本作で終了とのこと。
原作シリーズは加賀恭一郎が学生時代から始まるので、もっと早く阿部寛でドラマ化してくれていれば全作映像化できただろうに、残念。
本作の原作は未読だが、東野圭吾の人情サスペンスの泣かせ所を抑えた脚本なのだろうと思う。
画的にも、ロケーションやセットで劇場版らしいスケール感が出ていた。
ただ、結局事件の真相は加賀の推理によるもので、状況証拠によって犯人に自供させる『コロンボ方式』だから、台詞による説明が多くなる。
ハリウッドや韓国なら、原作になくてもアクション(バトルとかチェイスに限らない“動き”)を織り込んで映画的エンターテイメントに仕上げただろうから、その点でもう少し工夫が欲しかった。
「人は嘘をつく」はシリーズ横串のテーマだ。
嘘をつかなければならなかった犯人の事情が凄まじい。
不幸から逃れようとしても不幸が重なる、それが摂理なのか。
結局この父娘は幸せにはなれなかった、悲しい物語。
まあ良かった
邦画としてはまあなかなか良かった。映画のレベルはまあテレビサスペンスくらいではあるけど、キャストがまあ良かったと思います。暴力性が少ないなどを洋画と比較して思ったけど、そこも日本らしいかなと思った。
愛ゆえに
後半何度「あーそっかぁー」と涙目で天を仰いだこたか。全くもって想像してなかった展開。
いろんな愛の形に胸が苦しくなりました。
博美が愛する父に取った行動なんて、許されないことだけど素敵なシーンだったと思います。
新参者完結と軽く鑑賞するつもりが…
こんなに引き込まれっぱなしの映画は超久々。
さすがの東野圭吾作品。
それを映像化した福澤克雄監督の手腕。
私は貝になりたいの監督だったのか、、頷ける。
東野圭吾は、こういう人生の悲哀を過去に持つというモチーフで書くと天下一品!
ドラマの白夜行にハマり、その時の感覚が蘇り心がまた震えた。
ミステリーだが犯人当てをするんじゃなくて、人それぞれの思いもよらない過去を見せ、最後にその伏線が回収されていく作りは見事の一言。
悲しい話だが、最後にはスッキリする。
完結を惜しみます。
松嶋さんが、凛としてる
東野さんの小説は、数が多過ぎて、しっかり覚えているものと、内容を少し見て思い出すものと、全く覚えていないものがあります
私の中では、秘密、容疑者X、手紙、むかし僕が住んだ家、聖女の救済、赤い手、白夜行などと並んで、しっかり覚えている群に入ってる作品です
松嶋さんが凛としており、映像を引き締まった仕上がりにしています
小日向さんの、控え目な演技も、松嶋さんのオーラを引き立てています
田中さんは、出番は少ない中、なくてはならない存在感を出しています
阿部さんは、トリックやテルマエロマエのようなひょうきんさでなく、しっかりと加賀恭一郎です
映画の特性上、詳しく書けないので、出演者の評価みたいになりましたが、最初に書いた通り、しっかり覚えている作品を無理なく映像化しているので、星4です
切ない親子愛
16年前に仙台で孤独死した加賀の母親と一緒に暮らしていた男の消息を探し日本橋署に居続ける加賀。
そしてとうとう今回の事件がその男に繋がっていく。
荒川の河川敷の身元不明の焼死体。
アパートで発見された腐乱絞殺体。
滋賀の老人ホームで暴れる女。
舞台演出家の浅居博美。
バラバラだったカケラが繋がり、浅居博美の生い立ちが浮き彫りになった時、グッと込み上げてくるラストを迎える。
究極の親子愛情劇
悲劇の中の、究極の愛情劇。
東野ミステリーは大好きですが、本作品は映像化したことで、書籍以上に感情移入できる素晴らしい作品に仕上がっていたと思います。阿部さん、松嶋さん、小日向さん、溝端さん…等のキャスティングも良かった。
新参者・加賀恭一郎シリーズのフィナーレに相応しい内容で、最後は映画館のあちこちからすすり泣きが聞こえてきました。
2つの殺人事件の謎解きとともに加賀恭一郎の生い立ちと失踪した母親、そして美しい演出家の拭い去れない過去…。いろいろな要素が絡んでいるのに、とてわかりやすく入り込めたのは、ややベタな感じはあったものの、捜査本部でのやりとりが展開を整理してくれていたからかな(笑)
後半の小日向さんと桜井さん・松嶋さんとの究極の親子愛の絡みが、グッとこの作品を印象深いものにしていると思いました。
エンドロールの演出は、このシリーズの最後に華を添えていて、オシャレでした。
これはよかった。加賀恭一郎シリーズの映画の中でも素晴らしかった。ど...
これはよかった。加賀恭一郎シリーズの映画の中でも素晴らしかった。どんどん引き込まれて謎解きをしている自分がいて。どの俳優さんの演技も痺れました。
阿部寛の絶妙な間とか…演技好きです
原作読んで、慌ててドラマ版から過去作を一気観してこちらを観ました。
その時点で完全に加賀恭一郎が阿部寛になりましたが・・本同様、 映画も悲しい親子愛に包まれていました。
最初の入りの雰囲気が今までと違うように感じましたが、とても良く描かれていたと思います。
終わりから物語を知った感じになりましたが、何の支障もなく楽しめ、すっかり加賀恭一郎の淡々としながらも人に寄り添う人間味のある刑事に愛着が湧きました。
ミステリー傑作
ミステリーは怖いだけになりがちだ。ただ事件が起きて、、、しかし本作は違う。タイムリーな内容に重厚な脚本。個人的なMVPは小日向文世氏だ。演技が素晴らしい。憎めない父さんだった。切なくなった。こんなミステリー見たことがない。お疲れ様でした。
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