祈りの幕が下りる時のレビュー・感想・評価
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東野版砂の器
映画とはいえない
新参者シリーズ最後に相応しい作品
うーん…何だかなぁ
やっぱり泣くよね。
つい
鑑賞前に、他の方のレビューを眺めていると『砂の器』と書いてる方が数人。
私、映画『砂の器』好きなんで楽しみになりました。
ただ、気になる点も。本作の福澤監督は中居正広さんの連ドラの『砂の器』を手掛けた人ですが、連ドラ版は良かったけどしっくり来ない印象もあったので、期待と不安が半々での鑑賞でした。
結果、期待以上に観て良かったと思いました。
映画『砂の器』で、実はキーパーソンではないかと思うのが、森田健作さんが演じた若い吉村刑事なんです。
真っ直ぐな彼が存在する事によって、対比として若い和賀の闇の部分が色濃く感じられたのではないかと。
連ドラ版は、渡辺謙さん演じる今西刑事が情熱的になった事で、対決としては面白かったけど、対比の存在が薄れてしまった気がしたんです。
結果、話の深みが少しだけ薄れたのかなと。
そして、この映画の場合、捜査する阿部さん演じる加賀と、される側の松嶋さん演じる浅居が、対比でも対決でもなく、対の存在になっているように感じました。
この二人を通して、親子の愛情を表現する。
それを、加賀と浅居の絶妙なバランスで、より濃く見せる事に成功したんじゃないかと。
殺人を正当化したくはありません。それでも、親子愛には心打たれる作品だと思います。
罪とは…何だろうと思いました
始めから、終わりまで気を抜かず観ることができてあっという間に終わってしまいました。それぞれ色々な物を背負って生きていていじわるをしたり嫌がらせをしたり小さな罪を犯すことがあります。
登場する人々は、小さな罪を犯したり傷つけられるうちに罪が段々大きくなり思いもしない方向へ行ってしまい、せつなく感じました。
本当に悪いのは誰?人ではなくて運命?
何が正しくて何が正しくないのか…
テレビの新参者も映画も面白かったのに、これが最後なのでしょうねぇ。
見応えがありました。
そして、普段はそれほど楽しめないエンドロールがテレビから観ていた方は楽しめるようになっていました。
泣けました
16年も日本橋署に居続けた理由に、納得。
毎回、主役を食うほどの役者がでてくるこのシリーズだが、松嶋菜々子と小日向文世もよかった。松島の、顔の筋肉をひくつかせて感情をむき出しにする表情の秀逸なること、圧倒された。小日向の、人が良すぎて付け込まれる弱さと、娘の為なら覚悟を決める父親としての強さは、見事。トンネルのシーンでは涙を抑えきれなかった。ストーリーは、まさに「砂の器」。そんなヒューマンサスペンスの要素と、切れ者ながらときたまボケる加賀の人柄が見事にマッチしている。エンドロールで、これまでの出演者がちょこちょこでてくる演出のおかげで、いろんなエピソードが思い浮かんできて、ああ、これでこのシリーズも終わりなのだなと感慨が深まることしきりであった。
久々に感動しました
なぜ殺す
映画の力。
東野圭吾にとっても加賀恭一郎シリーズの集大成だったが、映画シリーズもその感が強い。
東野圭吾の小説はそれぞれ複雑なプロットなのだが、本作はそこも集大成的である。
加賀(阿部寛)の母親が事件に絡んでいて、そのことが情緒過多といってもいいくらいのミステリーになっている。
アリバイ崩しや密室などの趣向はないが、人がたどってきた道程がそのままミステリーになっている。相当の表現力を要する。
原作を読んだときに、東野版「砂の器」と評したものがあるといったが、映画はもっと「砂の器」寄りである。
冒頭の事件経過をテロップで紹介するあたりはそのままである。
道行きをしなければならなかった理由が、本作は少し弱い気もするが、福澤克雄はてらいもなく道行きをみせていく。映画の力である。
小日向文世と桜田ひよりのパートは、涙なしに見ることはできなかった。
「砂の器」のクラシックの演奏と捜査会議のカットバックに匹敵するシークエンスがあればいうことはないのだが、それは高望みというものであろう。
ドラマ「新参者」からずっと観てきてよかった。
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