「オリジナリティ」RE:BORN リボーン U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナリティ
凄まじかった。
終演後にトークショーがあり、横山監督がおっしゃってた“オリジナリティ”そして、屋敷さんが言ってた“虚構と現実の狭間”このキーワードがこの作品を絶妙に表現してた。
“オリジナリティ”というのは、まずこの種のアクションを観た事がない。
好き嫌いは勿論あるだろう。でも、食べてみないことには好きも嫌いもわからない。
下村監督とクルー達は、新機軸をねじ込んできたのだ。
それもとてつもなく熱い鉄の塊を。
…だが間違ってはいけない。
この映画は伝統を否定してない。
既存のモノに反発してない。
リアリティを追究しつつ、魅せるアクションをから離れない。
それこそが生命線だと言わんばかりだ。
スーパーバイザーを兼ねてた稲川さんは「ドキュメントを撮ってるわけじゃない」と言い切ってた。
だが、そこには溢れんばかりのリアリティが投入されてた。
“虚構と現実の狭間”というのは、役者のスキルに依るところがとても大きい。
彼らは4年かけて構想を練り、1年かけてこの新種のアクションを体得したらしい。
役者もスタントマンもである。
付け焼き刃、ではないのである。
じっくりと練成し、体得された技がそこにはあった。
やってるアクションは演出がある事でも、それを表現する肉体と鍛錬に嘘はないのだ。
主役の無表情な感じは、とても素敵で…同じ表情でも日常での違和感と、戦場での違和感のなさに驚く。
今思うと、素っ頓狂な「ありがとござぁいあしたぁ」の台詞が馴染めない日常とのギャップをよく表してた。
大塚さんは…憎たらしい程、的を得たキャスティングであった。
よく響く、浸透する声とでも言おうか…耳ではなく脳が反応してしまいそうだった。
大塚さんの片腕とも言うべき女の子が…いい!見た目と身体能力とのギャップが凄まじく、アレはあの子の為の役なのかと思う程だ。
万人に勧められる映画とは言わない。
いや、言えない。
まだ、誰も見た事がないからだ。
体感した人しか分からない。
ただ、リアルと虚構を混ぜ合わせるとは、こおいう事かと納得してしまう作品に仕上がってた。