オール・アイズ・オン・ミー : 特集
「ストレイト・アウタ・コンプトン」にシビれたヤツに“次は本作”を捧ぐ──
伝説のラッパー《2パック“真実”の姿》にライター陣が騒ぎまくり!
「この映画、音楽ファンにだけ楽しませておくのはもったいない」
25歳でこの世を去った伝説のラッパー、2パック。現在のヒップホップブームの潮流を作ったといっても過言ではないスターの壮絶な生きざまに迫る「オール・アイズ・オン・ミー」(12月29日公開)が、ついにベールを脱ぐ。両親は革命家、刑務所に送られながら、発売したアルバムがミリオン達成、凶弾に倒れ死去……既に鑑賞した映画ライターたちも、2パックのぶっ飛んだ人生にあ然&騒然! オスカー候補にまでのし上がったヒップホップ映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」の次は、本作を見ろ!
「有名なラッパー」「名前は聞いたことがある」「射殺事件は知ってる」──
死後20年経て開示された2パックの《真実の人生》を“今こそ”見るべし!
音楽ファンでなくても、2パックの名を1度は聞いたことがあるはず。だが、彼のたどった人生を知る者は少ないのでは? 本作では、スラムで生まれ育った2パックの幼少期から、演劇に打ち込んだ少年期、ラッパーとして覚醒し、スターへと駆け上がった青年期までをプレイバック。人気絶頂のなか、なぜ2パックは殺されたのか? なぜ周囲の反対を押し切り、攻撃的なリリックを紡ぎ続けたのか? なぜ“カリスマ”と崇められたのか? 謎に包まれた2パックの“真実の姿”を、あなたは目撃する――。
2パックの死の真相は、音楽界のミステリーの1つ。あの日何が起こったのか? 射殺事件につながった「東西ヒップホップ抗争」の発端は? 一足先に公開された米国では、オープニングの週末興行収入が30億円という大ヒットを記録。20余年経った今だから描ける衝撃の物語を、劇場で確かめてくれ!
ヒップホップグループ「N.W.A.」を描いたオスカー候補作「ストレイト・アウタ・コンプトン」と本作は、同じ時代の物語。本作には、「N.W.A.」のメンバーだったドクター・ドレーも登場し、2パックとの交流が描かれる。あの作品の熱を継いだ本作は、今見るからこそ輝く映画なのだ!
日本のミュージックシーンにおいて、今や欠かせないヒップホップ。そのブームを後押ししたのが2パックであることは、言うまでもない。ドープな音楽に扇情的なリリック、時代を変えようと戦い続けた2パックは、エミネムほか、“今”を生きる多くのミュージシャン&リスナーにリスペクトされている。
スラムで育ち、差別や腐敗を目の当たりにしてきた2パックは、名もなき人々の叫びを音楽にこめ、レーベルに「刺激が強すぎる」と難色を示されても、「これが真実だ」と決して信念を曲げなかった。民衆の“代弁者”であり続けた2パックの勇姿を見ればきっと、明日を生きる勇気をもらえるはずだ。
2017年のビッグ・サプライズとなったオスカー受賞作「ムーンライト」、日本でもヒットを飛ばした傑作「ドリーム」「ゲット・アウト」など、今年はブラック・ムービーの大豊作イヤー。かつてないブームの締めくくりとなるのが、本作だ。映画ファンなら、この“ラスト・ウェーブ”に飛び乗るしかない!
「コンプトン」にヤラれたヤツなら問答無用で推したい1本──
《映画×音楽》に精通するライターたちの、この「圧倒的な熱量」を聞け!
「ストレイト・アウタ・コンプトン」好きならマストシー! 映画よりも映画的、“想像超え”のドラマティックな2パックの人生は、スクリーンで見るしかない! 映画のみならず音楽にも精通するライター陣が、本作の見どころから存在意義までを熱量高く解説。相次ぐヒット作の台頭によってブラック・ムービーの潮流が変わりつつある今だからこそ、本作は見るべき1本だ――聞け、魂のシャウト!
25歳でこの世を去ったのに、なんだこの残した「伝説」の数々は……
改めて語らせてくれ──この男=2パックのスゴさを!
若くしてこの世を去った偉人は数多いが、その中でも2パックの“伝説”の数は群を抜いている。革命家の両親の元に生を受けた日からわずか25年の生涯にもかかわらず、米国をも動かした男――ここまで濃密な人生を歩んだ人物が、かつていただろうか? ここでは、死後20余年経った今でもフォロワーが後を絶たない“2パック伝説”、その一部を紹介する。まるでレジェンドとなることが運命付けられていたような、2パックのエキセントリックかつスゴすぎる人生を、スクリーンで目に焼き付けてくれ!
2パックのアルバム売り上げ枚数は、なんと7500万枚! これはスパイス・ガールズやニルバーナと肩を並べる数字であり、ヒップホップ界においては最大級。それだけでも驚異的だが、恐ろしいのは、獄中にいながらにしてミリオンヒットを飛ばしたという事実。本作では、その人気の秘密が明かされる!
アルバムプロデュースを手がけたエミネム、レーベルメイトとして競い合ったスヌープ・ドッグやドクター・ドレー……。2パックに影響を受けたミュージシャンを挙げれば、きりがない。ウィル・スミスの妻で、「マトリックス」シリーズに出演したジェイダ・ピンケット・スミスは、学生時代からの親友だ。
ミュージシャンの最高到達点といえる“ロックの殿堂”入りに、死後20年経った2017年に仲間入りを果たしたのも、2パックが偉人である証拠だ。これは、ソロヒップホップアーティストとしては初の快挙だという。なぜ、今なお世界が2パックに魅了されるのか? 映画を見れば、きっと納得するはずだ。
2パックは、優れた俳優としても知られている。それもそのはず、彼は元々シェイクスピアを愛する演劇少年だったのだ。「ジュース」(1992)ではサミュエル・L・ジャクソンや北野武監督の「BROTHER」で知られるオマー・エップスと共演、他作品ではジャネット・ジャクソンやミッキー・ロークと組んだ。
2パックのルーツは、両親が黒人解放組織“ブラックパンサー”の幹部だったことにさかのぼる。家に警察が押し入り、外に出れば尾行される苛酷な環境で育った2パックは、親から受け継いだ“革命思想”を音楽へと昇華。圧巻のライブ・シーンにこもった2パックの痛切なメッセージを、受け取ってほしい。
2003年に製作された2パックのドキュメンタリー「トゥパック レザレクション」は、「ミリオンダラー・ベイビー」が作品賞に輝いた05年の第77回アカデミー賞で、長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされる快挙を達成! 伝説的ラッパーの波乱に満ちた半生を、見てみたくはないか?
あの大物スターが、2パック映画に参加する! なんとあのジョニー・デップが、2パック殺害事件を追う刑事に扮した「Labyrinth」が製作進行中なのだ。「リンカーン弁護士」監督が手がけ、共演には「スター・ウォーズ」シリーズのフォレスト・ウィテカーらが予定。“2パック・ブーム”は、今が最高潮!