終わった人のレビュー・感想・評価
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「生きること」「人生」を問う良作!!
シニア層の男性1人客、ご夫婦、ご婦人のグループが多く、笑いの絶えない館内であった。
特に、舘ひろし演じる主人公 田代壮介が久里(広末涼子)に翻弄される恋の場面、壮介が妻の千草(黒木瞳)に◯を出されるシーンでは、未だかつて映画館で聞いたことのない爆笑が起こっていた。
私のおススメは自宅ソファで恋を妻子に報告する場面、独りうどんを食べる場面、再就職の面接で出された物を見た時の顔!
鈍感で爪の甘い田代壮介が、舘ひろしの細やかでリズム感の良い演技により、チャーミングで憎めない人物像に仕上がっている。
コメディ部分は思い切り楽しめ、シリアス部分は暗くなり過ぎず、鑑賞後の後味が良い。
しかし、コメディとして宣伝されていた映画ではあるが、『終わった人』の真骨頂は「人間が生きるということ」、「人生とは何か?」と云う骨太な問いを観客に突きつけ、行動を促すところにある。
現役会社員、働き盛りの人々の感想ツイートでは、人生に対して奮起する声が数多く見られた。「新入社員に見せるべき」との声も。
コメディ部分でくすくす笑っているうちに見落としがちだが、この作品は、壮介、久里、鈴木社長(今井翼)、二宮(笹野高史)、16番(渡辺哲)、千草、夢を追う人々の群像劇にもなっている。
年齢や学歴、能力関係なく、避けられない運命、親の介護等の理由で夢潰える人。他人に言われて夢を諦める人。夢叶える人。
人生は、自分の決断と運命が渾然一体となって展開する。
私達は、登場人物達の様々な夢の行く末を客観的に見ることにより、改めてそれを知る。残念ながら、どんなに努力しても『抗えないことが起きるのも人生』だと再認識する。
そして、主人公 田代壮介が、作中2度呟く良寛の辞世の句「散る桜 残る桜も散る桜」、二宮が叫ぶ「生ぎでる!終わってねぇど!!」という台詞が胸に迫るのだ。
人の行く末は大差ない。
成功する事もあれば、失敗する事もあるが、人生に勝ち負けはない。
そして、たとえ、苦境に陥り、困難に遭っても『生』が終わるその日まで、人生は終わらない。生きている間は、終わっていないし、終われないのだ。
その上で、もう一度、あの台詞を思い出してみよう。
「後悔はないんですか?」
タクシーの中で、鈴木社長が田代へ投げかけた問いだ。
抗えないものもあるのが人生。
しかし、「信念を持ち、精一杯生きてきたのか?生きているのか?生きていこうとしているのか?」…。
鈴木社長(今井翼)は、この『終わった人』と云う映画は、そう問うている。
映画初出演となる今井翼が物語のキーとなるベンチャー企業社長を好演。
予想だにしない展開で見せる目の演技が圧巻。
鮮やかな存在感を放つ今井翼の “目の演技”は今後、彼の代名詞になっていくのではないだろうか。
最後に、2018年モントリオール映画祭コンペティション部門での上映おめでとうございます。
一言で言うと終わりを足掻いてなかなか終わらない人の話、定年後に会社...
原作に負けてない面白い映画
何を残したいのか・・・
作品自体が終わってる
リーマンの人生って何なの
退職ってこんなもんだろう
私63歳。
自分の3年間を見ているようでした。
こんなもんです。退職後は。
でも,観て感じたのは。
・退職後も金は大事。博打は打っちゃいけないよ。
・二人ともかっこいい。舘さんも黒木さんも、おまけに服もいい。
スタイルもいいし、やっぱり俳優は違うなと思いました。
配役ミスが痛い
田中角栄の日本列島改造で全国の上下水道が整備されてから、この国の衛生環境は飛躍的に向上し、年々寿命が延びてきた。比例するように健康寿命も延びてきて、同じ年齢でも昔の人と今の人では見た目からしてまったく違う。見た目が若々しい人は体力的にも若々しい。昔の還暦に出来なかったことも、今の還暦は楽々とこなす人がいる。いまや「年寄りの冷や水」や「老体に鞭打つ」といった慣用句は死語になりつつあると思う。
主役の舘ひろしはコミカルな演技で、ともすれば重く暗くなってしまいそうな老いというテーマを、明るく笑い飛ばせるものに変えている。自分勝手で元気が余っているから、俺はサラリーマン人生をまっとうしきれていないと吠えてみたり、若い女性を相手にポテンツの心配をしたりする。情けなくも可笑しい場面である。ホテルのレストランで指を鳴らすなど、バブルを引きずっているところもあり、観ているこちらが気恥ずかしくなりそうだ。それもこれも、健康寿命が延びたから可能になった話で、この作品はいまの時代だからこそ成立する作品なのだ。
老いらくの恋の相手役をつとめたのは広末涼子。最近おばさんの役が目立つが、まだまだ美人として通用する。女性としてのコケットリーも十分だ。
妻役の黒木瞳はもともと表情の冴えない女優で、本作ではその欠点が露骨に出てしまった。子供がいる娘の年齢から察するに、主人公とは多分三十年以上連れ添っているはずだ。それだけの年月一緒にいれば夫婦の呼吸というものがあって、互いの気持ちが通じているところがあるはずだ。勿論何もかも通じ合えるものではないが、少しは思いやりの気持ちが垣間見えてもいい。しかし黒木の演技からは、思いやりも女の優しさの欠片も見えなかった。決して脚本のせいではない。まったく同じ台詞でも、喋り方によって全然違ったニュアンスになるのは誰でも知っている。配役ミスなのではなかろうか。
そんなこんなで、ラストシーンもリアリティがなくなってしまい、映画としての完成度が著しく落ちてしまった。老いてからの承認欲求という、現代に相応しいテーマの作品で、舘ひろしや広末涼子がよく頑張っていただけに、殊更残念である。
55歳です!
☆☆☆★★ (演技に)引き出しの無いジャニーズ系の俳優達は、この映...
☆☆☆★★
(演技に)引き出しの無いジャニーズ系の俳優達は、この映画の舘ひろしを大いに参考にすべし!
無事に定年を迎えたら、地獄の様な暇な日々。オマケに妻の黒木瞳には邪魔モノにされ…。
でも広末みたいな女の子に出会えて妄想爆発!
はい撃沈( T_T)\(^-^ )
そりやそうだろ!…と思っていたら、そのオチ嘘くせ〜(^^;;
原作未読なので、どこまで原作通りなのかは不明ですが。話自体は、特に面白い内容ではなかったですね。
それでもそこそこ楽しく見れたのは、中田監督の手堅い演出力と。舘ひろしの2枚目なのに、今作や『免許がない!』の様に、よく似合うダメ男振り…ってところでしょうか。
車のナンバーが四苦八苦だったのは、狙ってやったのかな〜(笑)
高校時代のラグビー場面で、画面に映る服・ジャンバー・スパイク等が、モロに最近のモノばかりに見えるのだけど。その辺りどうなのよ〜(-.-)
2018年6月11日 丸ノ内TOEI 1
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