「終わった人になりたくない」終わった人 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
終わった人になりたくない
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黒木瞳はこの時50代後半のはずだが、童顔のせいか若く見え今でも魅力的だ。
原作をすでに読んでいるが、かなり原作に忠実だ。
前半のややコミカルな展開が面白く、最後はどうなるのかなと、自分の定年後の参考になればと期待して読み進んでいたのだが、中盤で社長になるというあたりから雲行きが怪しくなった。最後、結局妻とも離れ(卒婚)、田舎に逃避してしまうという結末は虚しすぎる。
ただ、含蓄のあるセリフが多くあり、印象に残った。以下はそのいくつか(多少編集してある。あとがきを含む)。
人間の着地点って大差ない。最後は横一列。
しょせん、「残る桜も散る桜」なのだ。
ネバーギブアップか散り際千金を選ぶか。
余生というが、人に「余りの生」などあるわけがない。
(自分を終身刑にたとえ)俺はいわば無期懲役の身だ。模範囚ぶりを刑務官(妻)に示したい。主夫をやって余生を過ごすことが刑期をまっとうすること。
(自分は)軟着陸を拒んで、ガツーンと強烈な着陸をした。
株と同じで、人にも底値の時がある。お前は今それだ。
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