「人の行き着くとこは大差ない」終わった人 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
人の行き着くとこは大差ない
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映画「終わった人」(中田秀夫監督)から。
書籍「終わった人」(内館牧子著)の映画化とあって楽しみにしていたが、
なかなか忙しくて、映画館に足を運べず、やっとDVDで鑑賞できた。
定年退職した私にとって、今だからこそ、のタイミングであったが、
読書後の感想とは逆に、同級生との会話を取り上げようと思う。
「羅漢、思い出と戦っても勝てないんだぞ。
大事なのはそこからどうやって生きるかだべ。人の行き着くとこは大差ない。
みんなまだ生きとる、終わってねぇべぇ」
この台詞に、主人公はどれだけ救われたかわからない。
東大卒でも高校卒でも、サラリーマンで定年退職を迎えた時、
気が付いてみれば、あまり変わらない人生を送っていたなんてことは、
よくあることなのに、退職後の人生でも差をつけようとするから、
中途半端なプライドが邪魔して身動きができなくなる。
定年後の年収が、200万だろうが、300万だろうが、400万だろうが・・
現役の時より大幅減には変わらないし、この差は大差とは言わない。
それに気付き、プライドを思いっきって捨てた時こそ、
新しい人生のスタートができることを、この作品は教えてくれた。
誰でも感じる定年退職を迎えた時の「焦燥感」がわかりやすいから、
身近に、定年間近の人がいたら、必見。(笑)
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