劇場公開日 2018年6月9日

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「思い出と戦っても勝てない」終わった人 エンドルフィンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5思い出と戦っても勝てない

2018年6月10日
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映画『終わった人』を観てきました。観客もほとんど年配の人ばかりでしたね。西舘牧子の原作が出版されたときに読んでいます。
とてもタイムリーな話しだと思います。随所で、頷く部分ありましたが、ただ、本書で描かれているのは、退職した直後の部分だけで、これから親の介護や自分自身の体が動かなくなるのに直面するわけで、後半生の前半部分だけと言っていいでしょう。

ジジババの社交場と化したジムでの素直に仲間になれない部分や、妻との軋轢、娘からの鋭い指摘など思い当たるところも多々あります。カルチャースクールで知り合った若い女の子との、心ときめく経験なども描かれています。ただそれも含めて、所詮一流企業で成功した人物の話で(本人は、そうは思っていないようだが)、最後に9千万円という借金を背負うのだが、老後のためにためたお金を使うことになるのだが、そんなお金もない庶民には少しかけ離れた話に思える。

物語の最後で、卒婚した舘ひろしと黒木瞳が桜の季節に再会するシーンはいいですね。また
「思い出と戦っても勝てない」という印象的な言葉が出てきます。

エンドルフィン