「普通に面白い」ラスト・ホールド! はなさんの映画レビュー(感想・評価)
普通に面白い
映画館で流れていた予告編がおもしろそうだったので鑑賞。
ジャニーズは好きでも嫌いでもありませんでしたが、塚田さんはバラエティ向けでアイドルらしくない感じがしたので観る気になりました。
ボルダリングは、見たことはあるけれど知識はほぼなかったので、無知な私にとってはそこまで難しいとは思わなかったけれど、経験者はつまらないのではないかと思います。
お話はありがちで、1年生が次々入部する場面や筋トレする場面は強引に感じましたが、コメディだと考えると悪くはないです。強豪校のライバル達が河口につっかかるところは、強豪校の選手なのにそんなことは言わないだろうと思ったり、中学生の頃の先生との対峙シーンは過去のことを考えると不自然すぎたり、ツッコミどころ満載。
塚田さんが主演と言いつつ、ラストシーンは河口が過去のことを乗り越えるところだったので、主人公は本当に岡島か?とも思ってしまいました。
ボルダリングを題材にした、というよりも登場人物(特に岡島と河口)が成長することに重きを置いているので、ボルダリングの良さをもっと全面に出してもよかったのでは?結局ボルダリングがどういうスポーツなのかは伝わってきませんでした。
塚田さんやほかのジャニーズ(?)の方たちの演技はまあまあという感じです。下手くそな人はいないですが、飛び抜けて上手いという人もいないですね。
やはり強豪校の監督をしていた勝村さんの演技が1番安定していました。OBのお二人の演技も良かった。
ただ、ラストにある河口と監督のシーン。2回目のトライで落ちた時、大島監督からの「ガンバ!」、ホールドを掴めたときのあの表情は、かなりグッときました。それまでは特別上手いとも思いませんでしたが、あのシーンは彼の感情が伝わってきて感動しました。岩本照さんという方なんですね。サブキャラの中で唯一主役級だったので、彼が主演の映画があれば見てみたいなと思いました。
見終わってから真壁監督がTwitterで、「彼らが10年後、20年後、映画を観た時に、『青い!はずかしい!』となるかもしれない。いや、なるべきだと思う。」とおっしゃられているのを見ましたが、その通りだと思います。
ジャニーズはよくわからないので失礼になるかもしれませんが、まだまだ演技は荒削りで、でもそういうところが青春っぽく、青さが出ていたように感じました。それは成長できるところであると思うし、10年20年かけて彼らがどうなっていくのか、楽しみにしてもらえる人がいるのは強みだと思います。
塚田さんもほかのジャニーズの方達も、頑張って。期待の意味も込めて4をつけさせていただきます。
そういえば私は津軽近辺の出身ですが、津軽弁を話す男の子は相当頑張ったなと思いますよ。
舌っ足らずな感じもありましたが、そんなに不自然さはなく、普通に訛れていたと思います。津軽弁を話してくれてありがとうという気持ちです。