アメリカン・ヒーローのレビュー・感想・評価
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すごく面白い
タイトルから『キャプテンアメリカ』のようなヒーローものを期待させるが、主人公はしょぼい超能力の無職のクズだ。別れた奥さんに子どもの親権を奪われて会わせてもらえない。超能力は手品や大道芸として使うばかりだ。車いすの友だちらとグダグダする場面が大半で、そんな感じが最高に気持ちがいい。ひたすらへらへらしてる主人公がすごくいい。明確にそう示してはいないが、カメラがドキュメンタリータッチで、登場人物がカメラか視聴者に語り掛ける。
クライマックスは一転してギャングと戦うのだけど、引いた目線で描かれる。充分面白いのだけど、そこはもうちょっと迫力を出してもいいような感じだ。
このようにマーベルなどアメコミ映画の要素は皆無と言っていいので、評価が低いのはしかたがない。オレは大好きなので近いうちにもう一度見る。
面白くはない。でも大好きな映画
だいたいレビューに書いてある通り。はっきり言って全然面白くないと思います。特にタイトルにある、ヒーローの大活躍みたいなことを期待している人には全くおすすめできません。
この映画が優れているのは、つねに客観視点でカメラが付いてきていること。セミドキュメンタリータッチで傍観者を貫きながら、主人公の行動に疑問も文句も言わない。ある意味冷たい観察者に徹底していることだ。
そして男の孤独とどうしようもない閉塞感を残酷に描き出す。見ている人を突き放すようなストーリー展開は、まるで男の友達としてじっと寄り添っているような感覚に陥る。男がダメであればあるほど、何かひとこと言わずにはおれなくなり、イライラが募る展開が連続する。お話としてはかなりのガマンが必要だ。
90分に満たない短い映画なのに、一人のダメ男の人生を見せられた気分になる。そして、もし、この映画にサイキックの要素がなかったらと考えてみるとわかりやすい。男は少なくとも自分の能力を人を傷つけることに使っておらず、見世物やいたずらに自分をなぐさめる程度のことしかしない。
VFXの描き方は大友克洋のマンガのようだ。どうしてこんな見せ方を思いつくんだろう。もともと日本発の表現技法なのに、どうして日本でこんな映画が作れないんだろう。さりげなく本当っぽく見せるにとどまり、派手な演出で空を飛んだり、何かを爆破したりするような見せ場はない。国を揺るがすような強大な敵も出てこなければ、逆らえないような陰謀に巻き込まれることもない。あくまでも手の届く範囲で起きる日常の機微をスケッチしているだけ。そんな日常に、それでも銃とドラッグは自分の家族と友人を脅かすようにはびこっている。
これは、自分では変えることのできない運命に、あきらめとささやかな抵抗を繰り返し、落ちるところまで落ちるダメ人間の物語だ。でも男が勝ち取る息子との幸せな時間は、何物にも代えがたい至福の時だ。それを美しく、あまく、爽やかに描き出したラストに、本当に感動した。私はこの映画が大好きになった。
2018.4.3
本当の幸せは力づくでは手に入らない…
なんだこの男は
実は深い物語なのでは!?
一言で言うなら「妻子に捨てられたスーパー能力を持つダメ男が、愛する息子のために一念発起して小さな成功を得る」物語。
どんな物でも思い通りに動かせるテレキネシスの能力があるけれど、使い道が分からず主人公メルヴィンは、酒とドラッグに溺れてるダメ男。
映画の8割(9割?)は、メルヴィンと仲間たちのダメ~~な日常が描かれてる。
ただ、個人的に思ったのは、メルヴィンの能力は感情の昂ぶるほど強さを増し、その副作用として頭痛を起こすのでは? と。
だとしたら、メルヴィンが酒やドラッグに溺れているのは、感情を出来るだけフラットに保つための自己防衛手段なのではないかと思ったり。(深読みしすぎ?w)
90分を切る短い作品だし、個人的には、こういう負け犬主人公の映画は大好物なので楽しめた。
ドラッグやセックスの描写の印象付け映画
駄目ヒーロー
持ち腐れ
触れることなく物を浮かせたり飛ばしたり出来る強力な念動力と超回復の能力を持っているが、力を活かさず、クサとコークと酒に溺れてまともに働かずパーティー三昧の男の話。
元嫁に見限られ、子供にも近寄らせて貰えずショックを受けていてもパーティーに溺れてしまうダメなヤツ。
正義のヒーローとかいう器じゃないし、汚い言葉遣いと軽口の連続で、ダメなヤツらの日常をサラッとみせていく展開。
しかしながら友人や近所の人達との関係をみると消して悪人ではないし愛されているのが良くわかる。
超能力という突飛な設定だけど力を使って大活躍という派手なものがある訳ではなくて、サラッとみられる子供の為にちょっとだけ頑張る小さなヒーロー映画という感じ。
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