「time to fly」リズと青い鳥 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
time to fly
観るのが辛い重苦しい展開。心理的従属関係。絵に描いたように快活な希美と内気なみぞれ。極端な構図。しかし、だからこそ倒錯が際立ち、本作のテーマが浮き彫りになる。その倒錯表現の見事さ。絵の表情だけではなく、演奏で魅せる。それまでの重さが見事に吹き飛ぶ。
ディテールを時間をかけてしっかりと描きこむ。みぞれの一方的な心理だけではなく、希美の苦悩もしっかりと呼応する。周囲の描き方も秀逸。続いて傑作を放つ山田尚子と京都アニメーション。最も注目されるべき日本の作家かもしれない。
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