「呪いを解いてくれたのは」ベイビー・ドライバー しいらさんの映画レビュー(感想・評価)
呪いを解いてくれたのは
主人公に追いすがる悪役のあまりのダイハードぶりを見ているうちに、この映画は漫画(というかお伽話?)として楽しめばいいんだと気づいた。リアリティにこだわる必要などなく。
そう思って映画全体を振り返ってみると、呪いにかかって殻の中に閉じこめられていた王子様が愛の力で覚醒し、本来の姿を取り戻すまでを描いた童話のように思えてくる。
だから悪役はあくまで悪く、王子様は心優しく善良で、呪いを解いてくれるお姫様は奇跡を起こす力を持っていなければならない。そしてもちろん最後はハッピーエンドだ。「そして二人はいつまでも幸せに暮らしました」とならなければ。後味が最高に良いのも道理だ。
選曲や小物の使い方、人物造形などが微妙にノスタルジックなのも心地よい。映画館で是非どうぞ。
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