blank13のレビュー・感想・評価
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失踪した父との13年のブランク
葬式同姓同日問題
野生爆弾さえ出さなければけっこういけたのに。
佐藤二朗でかなりすべったとしても
お母さんの神野三鈴がMVP
伊藤沙莉はちょっとスベッたな
主題歌:笹川美和の「家族の風景」は良かった。回想パートも
(´ε`;)ウーン…
前半と後半が別の映画みたいだった。
リリーフランキーが死ぬまではシリアスだったのに、後半の弔問客一人一人が故人との思い出を語らせるのが、物語上の都合なのがまる分かりな不自然さで萎える。
佐藤二朗の相槌はいちいちうるさいし、明らかに斎藤工繋がりで出演したクッキーは物語に関係ないし、途中でリリーフランキーの遺言を読む人もいらなかったよね。
舞台でやるならあの設定もアリだと思うけど、映画でやるのはナシじゃないかなー。
居心地の悪さを楽しむ
豪華な葬儀と質素な葬儀、
家族の知る父親と友達が語る「まっちゃん」、
兄と弟、
妻と息子、
そして父と息子。
全ての対比をカットだけで見せ、
しかも説得力もある。
これはすごいな、サイトーサン。
多少演出の粗さというか、
久々に対峙した父への息子の態度とか、
葬儀での長男の行動とか、
(監督、自分の演出もちゃんとせい)
もっとこーして欲しいというのはあるものの、
よく出来ている。
急に転調する葬式では、
司会:佐藤二朗でいつもの彼だが、
めんどくさい佐藤のボケと他の仲間たちに対する親族の居心地の悪さ、
豪華な葬式では、終始泣きっぱなしのオバさんに対する周囲の居心地の悪さ、
食事の最中に来る取り立て屋、
怪我しても夜の仕事に出て行く母を見守る子供、
全部居心地悪い。
居心地悪いのが上手いこと出来てるのが良い。
次男イッセイ高橋はとにかく一番居心地悪い役を見事に演じている。
見舞いに行かないと言いながら行ってしまう、心の奥の昔の大好きだった父親を忘れられない、でも許せない父親への葛藤。そんな自分も父親になる。葬式では父親の確認作業が出来て、「ちょっと悲しい」。
作文の件は出来過ぎだけど、ちょっと感動。
ベストアクトですよ。
サイトーサンも、あれくらいの出演量で良い。
監督脚本主演までやる人結構いるけどちょっと諄くなっちゃうから、顔のアップも無いしこれで良い。
尺の短さは、基本的に辛くて悲しい貧乏シーンが多かったからこれくらいで良いのかなと思います。
人の価値
「人の価値を、教えられた気がしたわ。」
命の優劣とか、考えてしまう。
隣でやってる同じ苗字、違う一族の葬式には参列者が大勢。こっちは空席がかなり目立つ。
死んだときに集まってくれる人の数がそのままその人の生きた価値になるわけではないけども、そういうふうに考えてしまう心は誰にでもあるんじゃないかと思う。
そうは考えたくないなと思うほどに、人が数字にこだわって生きていることを痛感する。
前回の記事で人の信用がクラウドファンディングを使って簡単に数値化されてしまうという話をしたけれど、そこに包含される危険性みたいなものがここでは如実に表れていて、戦死者一人一人に家族がいるけれど政治の世界では死んだ数千人の中の数字でしかない、みたいな、まるで人の生き死にを百点満点で採点しているようで薄気味悪い。
「僕も、父のことは大嫌いです。でも、少し、好きな気もします。いや正直、よく、わかりません。でも、今は、悲しい気もします。」
次男役の高橋一生が喪主挨拶で言う。
(てか出演者超豪華。斎藤工、人望あるんだなあ。)
このセリフがほんとによかった。
ちゃんと100パーセントで嫌いになれたらきっともっと楽なんだろうけど、そんな簡単に割り切れる感情じゃないよなあ。
時間が解決する。というのは、そのうち慣れるとか、忘れるとか、鈍くなるとかっていうんじゃなくて、近過ぎて見えなかったものが、離れたことでよく見えるようになる感覚に近い。それは今考えることを放棄するというよりは、闇鍋みたいに複雑な感情全部同じ器にぶち込んで弱火でじっくりと煮込むのに近くて、一言で言えば熟成。考えていないようで考えている。考えているようで考えていない。
総評
家族の話だから、たぶんこれは誰でも当てはまる映画。
不思議な線で繋がってしまっている家族だから、余計に憎悪したり崇拝したりするんだけど、どう転んでもなんか許されるんじゃないかって感じがする。
それが家族の良いところなのかもしれない。まあ悪いところなのかもしれない
そういう映画でした。
言いたいことは分かる
葬式の規模で人の価値はわからない。それは主人公の父の一人一人の話、もう一つの葬式の泣き屋から分かる。最低だと思ってた父親が、そうではなかった。わかりますよ。うん。でもそれが伝わりにくい。イマイチ足りない。実話とおもったらいい話。
静かに響く
映画公開前からずっと観たかったのですが人前で観る勇気が出ず。自分の誕生日にAmazonでポチりました。
この作品の存在を知った時は鳥肌が立ちました。
この作品と似たような境遇の人は世間に沢山いると思います。私もその1人です。
私はコウジと似た立場の人間です。
自分に少しでも重なる人の心には大なり小なり響き
全く重ならない人には、理解できない・胸糞悪い
そんな作品なんだろうと感じました。
この映画の存在を知った時、映画を観たら号泣するんじゃないかと思ってました。
結果的には感情が大きく揺さぶられる事はありませんでした。泣かなかったです。
でも…なんていうか、頬の裏側を乾いた落ち葉でカサカサ撫でられたような。静かに佇む水の中に小さな石をポトリと落としたような。
静かに心が揺れました。
時間が経つとジワジワ心に広がりました。
葬儀の最後に言ったコウジの気持ちは分かります。
嫌いだったけど
少しだけ好きなような
私もそうだったな。と思い出しました。
家族って何なんでしょうね。
時代が変わっても家族の形って色々あって。
血が繋がってる・一緒に住んでる・そうじゃなくても戸籍が一緒とか。
色んな家族がありますけど、家族なのに他人より遠い存在なこともあるじゃないですか?
この作品みたいに。
私と父はblank 25年でした。
借金背負わされたらたまらない!と言い訳してダラダラ時間だけ過ぎて、いざ勇気を出して父を探しに父の故郷に行ったらすでに父は亡くなっていました。会いに行った時期のちょうど2年前に亡くなったと知りました。
父の最後は『知らんほうがよか』とだけ親戚には言われました。
突然離れて暮らしてから23年。
亡くなるまでどう過ごしてたかは知りません。
知る術がない。
なんのピースもないんです。
思い出すと苦しくなります。
自分以外の家族(母・弟)も、作中のヨシユキや母:洋子のように父の死を悼みながらも父については語ろうとしません。
母が苦労していたのを知っていたらから、私自身も家族の前では話せません。
でも、父に会いたかった事。ずっと気にしていたけど会おうとしなかったことを今も後悔していてそれを誰にも話せなかった。
苦しいです。とても重かった。
生きた父には会えなかったけど、
父の葬儀も無かったけれど、
この映画の中に自分を投影して、自分の苦しみが少し軽くなった事に、時間が経って気づきました。
私みたいな人のための映画だったのかもしれません。この作品には色んな人の解釈があると思います。
人は間違うし、逃げるし、素直になれないこともあるし、タイミングが合わないとか、小さなボタンのかけ違いで、どんどん時間が経って、取り返しのつかない人生を歩む事にもなりえる。
色んなひとがいて色んな家族がある。
私にはとてもささりました。
セリフが少ないけれど粛々と流れる作品に救われた人間がここに居ます。
レビューなのに上手く言えなくてすみません。
DVD大切にします。
ありがとうございました。
こんなもん
佐藤二朗さんが、さすが!
となりの松田家との対比は面白かった。
全体的には可もなく不可もなくって感じでした。
もし自分が息子の立場だったら、、、父親らしいこと全くしてないくせに、なに他人には優しくしてんの?って逆にムカついちゃうと思います。
【おすすめされた映画】
わりとよくある辛い境遇で「うん、しんどいよな。でも頑張って生きてかないといけないよな」くらいの距離感で見てた。
大人になったコウジが複雑な気持ちで父親と向き合っていく様子とかなんとも言えなくて、雰囲気が良かった。
言葉数は多くない、淡々と進んでいく映画だけど、観終わった後からじわっと沁みてくる作品。
斎藤工が監督だったんだー
俳優さんが豪華ということもあり、興味をもちました。
父親の葬儀を通して、家族や息子から見たら、どうしよーもない親父。
他人から見たら、自由人で義理人情も含んだ人間。
前半が家族目線。
後半が他人目線。
そんな二部構成で作ったような作品。
私の母親が似たような感じなので、ちょっと
だけ感情移入が…………
「あなたみたいなになりたくない」
このセリフ……………
私も同じようなこと言った覚えが。
俳優陣が良かっただけに、ストーリーは良いがプロットが弱いような。
タイトルでも使っている13年のブランク感が、私はあまり感じませんでした。
最初は【blank13】の意味がわかりませんでしたが(笑)
斎藤工は好きな俳優さんの一人なので、監督業としての次の作品に期待します。
多様な家族の形を描いた作品!
初、斎藤工監督作品だから観ましたが、借金まみれでどうしようもない父親が突然失踪し、13年経って余命宣告された形で再会する父息子のただそれだけの物語!
内容に膨らみが無い分、心に親子の目に見えない絆のような物をしっかり描いていて、最後は
ダメな父親でも愛おしくなる作品に仕上がってました。
斎藤工さんには、もっと予算を確保して、次回作を撮って欲しいです。
間延び感に耐えきれなかった…
シリアスかと思いきや、笑わせにくる感じの切り替えがジワリすぎて中途半端な印象に…。
余韻の持たせ方もいい感じに眠たくなる長さ。
予告で期待値が上がりすぎた。
高橋一生と金子ノブアキの無駄遣いだわぁ。
でも、この感じが好きな人もいるんだろうなぁ。ゆったりおっとり。
俳優は豪華だけど...
高橋一生始め豪華俳優が勢揃いな感じですが
ストーリーが浅くて残念でした。
予告を見てから気になってこの作品を
見ましたが、予告以上の作品を期待して
見るものじゃないなと思いました。
後半は父の生前のエピソードを
葬儀の参列者が語っていくのですが
なんか変わった人ばっかりだし、
聞けば聞くほど、ダメ人間だけど
優しい心を持った人ということが
分かります。この部分は笑いもあり
少し悲しい気持ちにもなり、この映画の中で
唯一、評価できる部分かなと思いました。
(佐藤二朗がいて成り立った感がありますが)
斎藤工の今後の作品に期待したいです。
空白の時間を埋め合わせる癒しと再生の物語に心がほっとする
今、CMやドラマ等で女子に人気の斎藤工さんは、とても若そうに見えるが、実際には30代後半なので、かなり長いキャリアが有る割には中々大ブレイクするまで時間を要した苦労人俳優と言う印象を彼に対して私は持っている。
甘いマスクのイケメン俳優で、どことなく感じがキムタクに似ている分、却って人気が出る迄損をしていた気がする。
そんな彼を私は、レンガ職人みたいな地味な人と勝手に想像している。
来る日も来る日も、コツコツと時間を懸けてレンガを積み上げ続けていく、レンガ職人と同じ様に日々俳優のキャリアを彼は積み上げて今日までやってきたのだろう。
そんな彼が初監督として制作した作品が本作と言う事だが、やっぱり洋の東西を問わず、俳優が監督になると役者の表情がイキイキと画面に焼き付けられているように感じる。
最初BLANK13って何の事?と思っていたら、主人公の父が或る日、突然蒸発してしまい、父と別れて主人公が暮らした空白の13年と言う事のようだ。
そして、別れた筈の父が余命宣告を受けた末期ガンを患い、そこで再会する。
そして、父の葬儀の日に現れた父の知人達大勢の人々に出会いそこで、出会う人達が語る父の話は全く家族の知らない別の顔を持っていた父だったと言う物語はとてもシンプルだ。
家族は自分達の知らない空白の時間に父が過ごした人々と出会い、13年間の空白の埋め合わせをする物語としては、ホンと短い小品なのだけれども、何とも心がホッコリと温まるような目線で物語が語られて行く。そこに、告別式の中の追悼のお話の中で浮かび上がる父に対する静かな癒しと再生の物語が繰り広げられる。
弔問客を演じている俳優陣もとても個性豊かで、きっと彼ら名脇役のみなさんは斎藤工さんからのオファーを即快諾したのかな?と思わせる雰囲気を醸し出している。
それと忘れてはならないのが、高橋一生とリリーフランキーご両人、この2人でこの映画の良さが決まったよね!
父と息子の絆の深さをこの2人が付かず離れず、微妙な距離感を保ちながらも歩み寄ろうとしている感じが痛かった。地味な作品だが、思わぬ拾い物だった!
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