女は冷たい嘘をつくのレビュー・感想・評価
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【”中国と韓国の二人の母の夫々の子供への愛。”今作は貧しき中国出稼ぎ労働者の母が、韓国のシングルマザーのベビーシッターになった訳をサスペンスフルに描いた母性愛をテーマにした作品である。】
■幼い娘・ダウンの親権をめぐって元夫と調停中のイ・ジソン(オム・ジウォン)は、急遽雇った住み込みの中国人ベビーシッター・ハンメ(コン・ヒョジン)に娘の世話を任せて仕事に追われている。
そんなある日、ハンメとダウンが突然姿を消した。
元夫の母からは”わざと隠した。”と詰られながら、ジソンは自力で娘を捜そうとするが、その中である秘密が浮かび上がってくるのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作はサスペンスではあるが、重く哀しい物語である。そこには、中国の多分辺境区に住む貧しき人たちが、金を稼ぐために韓国に来るという実態が背景にある。
・ハンメもその一人で、ジソンの調べの中で彼女の名はハンメではなく、ジソンと同じく小さな娘が居た事が明らかになって行くのである。
娘は病のためにイ・ジソンの元夫が務める病院に入院していたが、入院費用が払えない事で病院を追い出されてしまう。その際に立ち会ったのが元夫である。ハンメの願いを無慈悲に無視して・・。
・そこからの流れは、直ぐに分かる。ハンメの娘は亡くなり、彼女はその復讐のためにイ・ジソンの家に、ベビーシッターとしてきたのである。
だが、ハンメは最初は金銭獲得のために手配師パク・ヒョンク(パク・ヘジュン)に恐喝を依頼するが、彼女は徐々にイ・ジソンの娘と、自分の亡き娘とを重ねて言ったのである。でなければ、あんなに優しい声で子守唄は歌えないであろうし、そこが又哀しいのである。
<そして、イ・ジソンの家の冷蔵庫の中に毛布でくるまれていたハンメの娘の遺体が見つかり、イ・ジソンと警察はハンメを追い詰めていくのであるが・・。
今作は貧しき中国出稼ぎ労働者の母が、韓国のシングルマザーのベビーシッターになった訳をサスペンスフルに描いた母性愛をテーマにした作品なのである。>
母親は悲しい嘘をつく
信頼していたベビーシッターが赤子の愛娘と姿を消す。事件に巻き込まれたか、誘拐か…? シングルマザーは行方を探す…。
となると大方の予想は付く。ベビーシッターはかつて子供が居たが亡くし、代わりに…。
大方の予想は当たった。しかしそこには、予想以上の悲しい嘘が…。
シングルマザーは医師の元夫と娘の親権を巡って調停中。その為に仕事に没頭。娘の世話はベビーシッターに任せっきり。ベビーシッターは中国人で韓国語がそこそこ。
娘とベビーシッターが居なくなり、激しく動揺&焦燥。それだけでも精神パニックなのに、お馴染み韓国アカン警察やヒステリック義母、冷たい元夫からは自作自演と疑われる。にしても韓国のこの手の作品に登場する周りはいつもいつも…(怒)!
一人で娘を探す。やがて名前や素性も嘘だったベビーシッターの秘密が明かされていき、悲しい真相が…。
韓国の田舎村の独身男の為に中国から結婚相手としてやって来た。
娘が産まれるが、病弱。病院代や貧困生活費の為に風俗の仕事を。この時出会った闇ブローカーの男も一枚噛む。
娘の容態が悪くなり、緊急入院。が、支払いが滞り、強制退院。それを選別したのは…。何故シングルマザーと娘は狙われたのか、理由あり。
ここでもクソ義母とクソ夫。病院代を払いたくなく、娘は病気じゃないとまで言い放つ畜生!
社会的弱者、外国人で貧困…。社会の冷たすぎる仕打ち。
そして娘は…。この時の悲しみの絶叫は本作で最も胸打つ。失礼ながら、シングルマザーとは比較にならないほど。
だからと言って誘拐は許されない。
亡き娘をあんな所に安置していたとは衝撃…!
ベビーシッターもとっくに正気を逸していた。
闇ブローカーと組んで誘拐した娘を…とヒヤリとしたが、そんな気は無かった。
“娘”へ見せる眼差しは母親そのもの。
どうすれば悲劇の展開と最悪の事態は免れたか…?
誘拐目的で近付いた時、本当の事を打ち明けていたら…?
母親同士、分かり合えない事はない筈。きっと。
この邦題はいくらなんでも酷いと思う。
二つの母性
ハンメ(コン・ヒョジン)の知り合いだと思われる男を追うと、風俗店に連れていかれた。ハンメはそこで働いていた過去があったのだ。帰り際、娘を誘拐したと電話があり、すぐさまATMで500万ウォンを振り込んだジソン(オム・ジウォン)。終わってから考えると、これは普通に振り込め詐欺だったのかもしれない。ハンメが誘拐した形だったが、他に男の影がないからだ。
ハンメには1歳くらいの娘がいたのだが、彼女は中国人なので金がない。肝臓移植をしなければならなかったのだ。自分の子を死なせてしまい、預かったダウンをそのまま娘として育てようとしていたハンメ。途中、ハンメの夫が殺されていたという事件も出てきたが、中国へ帰ろうとしていたハンメを見つけ、クライマックス。2人の母性がぶつかり合う瞬間だ。
韓国らしら満開サスペンススリラー
運命に振り回された2人の子持ち女性
悲しい
初動捜査の遅れ
娘の親権をめぐって調停中のシングルマザーの家庭で、ある日ベビーシッターが娘と共に姿を消す。娘の行方を追う5日間の話。
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やっぱ韓国映画らしい恵まれた人と恵まれない人が絡んだ社会派サスペンスで結構パラサイトに通じるところもあった。
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ベビーシッターが住んでた家はおそらく半地下だろうし、あの机の下をみたら、、のところなんて地下を連想させられた。
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ってそこそこ面白いんだけど、これさ!最初の1,2日めっちゃ無駄やん!?義理の母親ちょっと落ち着けよだし、警察もっとちゃんと調べろだし、奥さんは警察に早く言えよだし。
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初動捜査が遅すぎて映画だから5日で間に合ってたけど多分現実だったら5日目にはもう逃げられてると思うわ。
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あと邦題!!ちゃんと見て題名つけたんか!?まず「女は」ってまとめられたくないし、なによりどこが冷たい嘘!?!?冷たくはないだろ!?.
タイトルはほぼ意味ない、、
途中まではとても良かったが最後イマイチ
途中までとても面白かった。コンヒョジンの得体の知れない中国人の秘密はどんな凄いのかドキドキしたのに、結局、生ぬるく終わってしまった。韓国得意のドンデン返し満載の復讐サスペンスを期待したのに、まさかのありがちな結末に悪い意味で期待を裏切られました。残念です。コンヒョジンは好きなのですが、同時にDVDを借りたキムハヌルの『女教師』が面白かっただけに比較してしまい星3つ以上はあげられません。
オムジウォン
韓国映画における中国の比重が増している。鰻の男、新しい世界、哀しき獣。どれも当たり前に、闇を抱えた描かれ方。中国人のシッター兼風俗嬢の、ダサいカチューシャにジャージっていうスタイリングが生々しい。間違いなく今後中国が物語に登場する率は増えるんだろう。エネルギッシュなひどいお義母さん。貧乏人の娘はかわいそうだな、という話。そして、韓国のドラマツルギーっていうか、ルサンチマン、特に女性のそれはもはや沸点に達しつつあるように見え、世界のどの国よりもギラギラというか、ブリンブリン。男なんて太刀打ちできない。監督は子猫をお願いの助監督で女性らしい。西川美和の正確に3倍潔い。来年も怒りに満ちた映画が作られ続けるだろうという話。なんなら戦争の足音すら聞こえてくるっていう話。
捜索
娘の親権争いをしている最中、ベビーシッターに娘を誘拐されてしまった母親と誘拐したベビーシッターの話。
誘拐された母親の必死さはわかるし哀しく残酷なストーリーはとても良くて面白かったけれど、弁護士も警察もその他登場人物も、お国柄のせいか脚本のせいかリアクションがあまりにもチープだったり身勝手だったりで引っかかる。
終盤の取り調べも突然ペラペラでそんなアホなという感じだし。
フィクションだしリアリティに拘るつもりはないけれど、もう少し何とかならないものかね。
韓国映画らしいといってしまえばそれまでだけど。
内容が面白かっただけに勿体ない。
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