劇場公開日 2018年4月14日

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「タトゥーの結婚指輪」女は二度決断する talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0タトゥーの結婚指輪

2024年4月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

怖い

難しい

この映画をやっと見ることができた。映画館で見るチャンスが今後あったら逃さないようにしたい。

クルーガーがドイツ映画、それもファティ・アキン監督の映画でカンヌ主演女優賞を受賞したのはとても嬉しかったろう!私も嬉しい。それに値する映画だと思った。

監督らしい世界で雰囲気で音楽で笑えるところもあったし。でも辛かった。推定無罪はカティヤ(クルーガー)に酷だ。でも証拠不十分で不自然で捏造しまくりによる冤罪よりずっといい。それを受け入れるカティヤはドイツ人だと思った。

彼女のお気に入りのタトゥー、サムライは三船敏郎だろう。それに赤の色を入れた。事件後、生理が止まっていた分の血を入れたみたいだ。ソーシャル・メディアを阿呆のように使う元・被告人カップル。おめでたい。家族と過ごした海辺のバカンス風景の動画をスマホで何度も見るカティヤ。「ママも来て!」と夫と息子に呼ばれている。撮影している彼女は紫外線防止クリームを塗ったばかりだから行けないよー、と答えている。その愛する二人のところに行くよ!生理も来て体も戻ったしね!

AfDがどんどん支持されているドイツ、特に旧東ドイツの状況を思う。ドイツばかりでなくフランスもイタリアもどこでも同様だ。だからこの映画は「政治的でなさすぎる」とも批評されたようだ。ドイツらしい。けれども学校(ギムナジウム以上だろう)の倫理なり宗教なりの科目でこの映画は教材として使われてもいるらしい。若い時から考え続けること、問題意識を持つこと、そのための材料を整えることは教育や研究や芸術の分野の仕事で16各州に委ねられている。その文化主権(高権)は州にあり国家は首を突っ込むことができないようになっている。

海をバックにした最後のシーン、配信で見てたから声をあげて泣くことができた。これが家で映画を見るメリットのひとつかな。

talisman
琥珀糖さんのコメント
2024年4月23日

すごく凄く、
衝撃でした。

琥珀糖