劇場公開日 2018年2月23日

  • 予告編を見る

「なんじゃこりゃ以外の言葉が浮かばない、低予算の凡作。」The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0なんじゃこりゃ以外の言葉が浮かばない、低予算の凡作。

2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

女ばかりの寄宿舎に、負傷した敵の下士官が匿われ、命を助けてもらった恩も忘れて生徒や教員を誘惑しまくるお話だ、という粗筋だけを聞かされれば、ひょっとしてエロ映画なのかなと想像しても無理ないのかも知れません。

しかし実際には、まったく(と言っていいほど)
エロのシーンはありません。

もちろん、誰かとは性交しちゃうし、もう一人とは性交寸前まで行くのですけど。

しかしねぇ。
時代背景は「性革命以前」のアメリカですよ。
しかも厳格な南部のキリスト教系の寄宿学校にいるローティーンの娘たちが、そもそも性体験を済ませているはずもなく、性の喜びを知っているはずもありません。

性体験が豊富な今のティーンであれは、ひょっとして、冒険してみようと思う人もいるのかも知れませんが、貞操観念という概念が堅固に生きていた時代の人たちを手駒として使って、物語にしようったって、違和感ばかりが山盛り。

まったくの大間違いであるとしか感じられません。

なんだろうなぁ。
男は狼なのよ、と若い女の子に教訓を垂れるのが目的の映画ってわけでもなさそうだし。

全編、古い屋敷とその周辺の森のなかで撮影されているわけで、破格の低予算で完成したはずです。

一言で総括すると、コッポラの名前に騙されて、バイヤーがパチ物を掴まされたのかな、ということ。

なんじゃこりゃ、と評するしかない、低予算の凡作でした。

お水汲み当番