BPM ビート・パー・ミニットのレビュー・感想・評価
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90年代に多く作られたHIVを題材にした映画を思い出す作品。 だん...
90年代に多く作られたHIVを題材にした映画を思い出す作品。
だんだん病状が進行していくメンバーの姿と、国や製薬会社の行動の遅さがリアル。
Hなシーン多いが、リアルでエロさはないw
意外に普通だった
つくりが予想外に普通で、それでいて結構長い尺だったので、退屈な印象を持ってしまった。
内容はかなりシリアスで、分かりやすくリアルで丁寧なものだったけれども、なかなか彼らのことを本当に理解しきれない気持ちからなのか、作品に入り込むことができず、集中してみることができなかったというのが正直なところ。
残念ながら、独りよがりなトラジディーとしか思えない作品だった。
我々が知ること。
頭の中で整理がつかない、いろんな立場で考えることができた映画でした。
140分間、一度も飽きることなく、苦しいテーマを突きつけられ、考えさせられました。
評価が極端に二分するのも理解できます。
行動に移すといっても、あのやり方は…って私も思いますし。
全然オーバーに表現していないからこそ、賛否両論の意見を聞くことができる映画なのかなと思いました。
きっと製作者側も、この映画で万人からの大絶賛を得ようとは考えていないはず。
大切なことは知ること。
世の無関心に一石を投じる作品としては、物の見事だったと思います。
同じ列で鑑賞していた男性が、ひとり泣いていたんですよ。
驚きました。
そういうことが身の回りであったのかなって勝手に想像したら、これは決してどこか遠くにある話ではないって思いました。
行動すること
HIVはゲイやジャンキー、セックスワーカーがかかる病気、いわゆる変態や底辺特有の病気であり自業自得である。当時の政府や企業はそう思っていたに違いない。
彼らは病気と差別、二重の苦しみと闘った。そして同じ病に苦しむ大勢の人の分も闘った。過激なやり方とか、そんなこと言うなんて全くのナンセンス。だって、そんなこと今の世界を見たら分かることだよね?ショーン。
彼らが人間として素晴らしいのは、自分達が叩かれることを承知の上で、矢面に立ち他のHIV患者の分も闘ったこと。行動しない人間は、無責任に何でも言える。だけど、人を助ける事は絶対に出来ない。
無効
どこか他人事の社会に対する怒りも、容赦無いタイムリミットに焦る心も分かるが、幼稚で低俗で非効率的な行為の数々を見過ごす訳にはいかない。
かつては真摯に訴えていたのかも知れないが、描かれているのは愚策も愚策。
暴力的な抗議は逆効果だとまともな意見を述べたキャラクターも、結局は粗暴な態度でしか訴える事が出来ない馬鹿である為、他のキャラクターがどの様なものかは推して知るべし。
学校にゲリラライブよろしく突入し、教師にコンドーム販売機を設置しろと喚く前に、先ずは自分達で設置しような。
客観視以前に、エイズは己の無知と無責任から始まるものであるという前提を忘れている様に思えてならない。
騒いで暴れてはパカパカ。
周りを非難してはシコシコ。
泣いて喚いて、また…
こんな性欲の奴隷に付き合ってられるか。
馬鹿につける薬は無い。この一言に尽きる。
クラブで音楽に酔いしれる、リズムに自分の鼓動を確認するかの様に。 ...
クラブで音楽に酔いしれる、リズムに自分の鼓動を確認するかの様に。
タイトルからセクシャルマイノリティ達の、鮮やかで華やかな、勢いのある物語を想像していたが、生と死がリアルに描かれていて、BPMを表すのは生々しい鼓動だと感じた。
得体の知れない病理の恐怖を抱えながら、裸同然で真っ向から社会に立ち向かう、その熱量に圧倒されてしまった。
過激なのは、TIMEがないから!
1990年はじめのパリ
AIDSがまだ不治の病でおカマの病気とされ
薬も高価で副作用が多く
注射器の使い回しや、薬の開発や副作用の原因を解決しない政府や製薬会社と闘う
ACT-UPパリの活動をパワフルに描いた作品!
同性のラブシーンが多くあるが、なぜか美しい!
やはり愛し合っう姿だからか?
いろいろ考えることがある。
もっと穏便にと言う仲間に
時間が無いんだ!もたもたしてると
おれは、死んでしまうんだ!
に、何もいえない。
君に生きてほしい
エイズという重くのしかかる病を患いながらも、「私は生きたい」「君に生きてほしい」と激しく叫び続ける姿にはどうしたって胸を打たれる。
本気でエイズ患者を救い感染拡大を防ぎたいと討論を重ねる彼らには少し驚きも感じた。
若者が集まり主体となって真剣に心から主張し合うというのがなかなか新鮮に思えた。
90年代という時代特有のものかもしれないし、私があまり一つの目的を持った有志団体に触れていないってのもあるけど。
いささか過激なスタイルには疑問も感じるけど彼らからしたら自分や仲間の命がかかっていて、今この時間の中でも病状は進んでいることを考えると納得はできるかな。
しかしどうしても客観的に観てしまうので、明確な非の見えない製薬会社を責め立ててもな…という気持ちにもなってしまう。
代表者の態度はたしかに悪いけど。
実際にあったことをベースに描いているらしいので私の勉強不足でもあったかな…
感情表現の激しいショーンと冷静なナタンの対照的な二人は、その生々しい描写やひとつひとつの表情・仕草から人間味がとても伝わってきてよかった。
病室での手でなぐさめ合うシーンがとても好き。
終わったあとにクスクス笑っちゃうのが本当に可愛くて。
あと学校に突撃した時の唐突なキスシーンは最高に好き。
元々彼氏のいたショーンがどうナタンにぐいっと惹かれたのかは気になるところだけど。
ただ、最後のナタンの行動はかなりショックだった。
おそらく愛し合っていたからこそでありショーン自身が望んでいたことなんだろうけど、行為自体はただの殺人だし、実は彼に暗い裏があったのか!?と勘ぐってしまった。
直後に違う人と寝てるし、苦しそうに泣いてたけど人に縋るにしてももう少しやりようがあったのでは…と悲しくなった。
ショーンの遺灰の使い道について急に話し合い始めるシーンも唐突さと寂しさを感じたんだけど、それも現実だしある意味彼らにとっては当たり前のこと、言い方は悪いけどよくあることなのかなとも思った。
不条理な感染をして、どんなに激情的に声を上げ続けた人も具合が悪ければ気も落ちるし、それでも死してなおグループの活動に一役買って終える彼はかっこよくもあるんだけどやっぱり寂しくもあるな…
エイズに真っ向から立ち向かい啓発した団体の物語であり、ショーンとナタンの恋愛と人生を描いた映画だった。
テーマがテーマだけに相当色々考えてしまい、なんだか普通にストーリーにのめり込んで楽しむことはできなかった気がする。
普段考える機会のない問題やエイズについて改めて意識させられたのは良かった。
クラブシーンでの輝く塵の映像が好き。音楽も好き。
責任問題
飛び込みで見てしまいましたが、かなり「重い」映画でした。
生々しい描写もありました。
最初は「やり過ぎ感」のある運動も彼らの背負っているものが、重くて冷静な判断を削がれます笑
社会にとっては無視できない問題なのにその当事者でないと中々共感しづらい問題で、あの製薬会社とか「別に隠してる訳では無いんじゃない?」って最後まで完全な敵視は出来ませんでした。
アクトアップの活動より、そういう業を背負ってしまった人間の話なら入りやすかったかも…
最後にあのナタンという男。
あの人だけちょっと不思議な感じでした。あれ、最後は薬で殺したんですよね?
で、ショーンが死んで、すぐに他の男とやりましたよね?
なんかずっと陰性なのも違和感…最後にどんでん返しが出るかもと密かにナタンには期待してしまいました。
見る前よりはゲイとかレズの人の事理解出来たと思いますので、良かった^ - ^
あの時代に感染者と愛を交わす勇気
未だにAIDSを患い
命を崖っぷちに晒すひとが
存在している日本。
「無知こそ死」
「沈黙こそ死」
このメッセージを
心して受け止めるべきではないか。
感染のリスクは
誰にでもあること
今ではHIV感染が死を意味する
そんな時代ではないこと
だからみんな検査に行こう。
自分の身体に責任を持とう。
自らの生を確認するように
ビートに身体を預け踊る
一瞬の性の快楽に心の隙間を埋める
そんな痛々しい彼らの若さに
前回にも増して涙が止まらなかった。
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2018.3.24 新宿武蔵野館にて1回目
HIV感染がまだ死に直結していた時代
感染者をひとりの人間として愛し
病気に克つことをひたすら信じ
弱りゆくパートナーからも
目を背けることなくしっかりと
その一瞬ごとを見届けるナタンに
後半はもう涙が溢れっぱなしだった。
あの当時のゲイムーブメントを
懐かしく思い返しながら
たかだか30年されど30年の
医学の進歩の影にある
こうしたアクティビストたちの
やるせない怒りや絶望を糧にした活動に
胸を熱くせずにはいられない。
全力の愛を体感しました!
愛は世界を巻き込む力がある!
AIDSの映画と思って観ましたが、この映画はそれだけがテーマではありませんでした!
性別を超えた愛の素晴らしさを随所に感じられる、素敵な作品でした。
ついこの間まで元気だった仲間たちが、AIDSで次々に死んで行く現実。
ショーンという青年も、AIDSに侵されて
明日は我が身と苦しい思いで生きています。
舞台は90年代のフランス。
ACT UP というグループでは、AIDS患者の不当な扱いに対しデモを行っています。
政府や製薬会社へ訴えを続ける中で、彼らの命懸けの戦いはどんな結末を迎えるのでしょうか?
この手の映画は、AIDSに侵された人をメインにする事が多いように思います。
でも、この作品の素晴らしいところは、AIDS患者ではない恋人の男性にもスポットを当てているところ。
ナタンという男の残される側の悲しみや切なさが随所に描かれ、切ない気持ちで一杯になりました…。
過去に愛した男をAIDSで失い、デモに参加した男でしたが、ナタンとの出会いがさらに彼の人生に大きな変化をもたらすのです。
そのラブラブっぷりに、正直羨ましく感じてしまいました(笑)
AIDSだったから出会えた二人。
でも、もしAIDSでなかったら、二人はずっと幸せに暮らせたかもしれない…。
その複雑な心境に、胸が張り裂けそうな気持ちになりました。
彼らの死があったからこそ、新薬が開発された、不治の病と無くなったAIDS。
こういった勇気ある行動が、大きな革命を生むのだと、今回とても感動しました!
今回、試写会のゲストの北丸雄二さんのお話がとても勉強になりました。
ACT UPが結成されるまでの経緯や、AIDS患者の実態など、細かくお話ししてくださり、あっという間の20分でした。
ありがとうございました(^^)
心から湧き上がる感動!
カンヌでアルモドバルが絶賛!の見出しから、ずっと気になってた一本。全てがパーフェクト!生と死、個と団体を描くバランス。そして映画の始まりと終わりのシーン。余韻の残るエンドロール。余分なものは何もなく、心から湧き上がる感動。
「人間らしく生きたい」という心の叫び
1990年代のフランスでエイズ患者たちの環境を改善するための活動(製薬会社に新薬の開発を働きかけたり、学校の性教育を促す活動をしたり)をしていた団体「アクト・アップ」のメンバーたちの思いや、活動の様子が描かれる
アクト・アップを構成しているのは、その多くがゲイで、その中でも、多くがエイズに感染しているエイズ患者であり、中には血友病で輸血によるエイズ感染者もいた
彼らの「活動」は、紳士的なものではなく、とても過激で、時には度を越してしまうこともあるけれど
当時は「エイズ患者=ゲイ=近寄るな」という偏見もあり
人目をひくぐらい過激に権利を主張しないと、誰にも注目してもらえず埋もれてしまうという恐ろしさがあった
しかし、そんな彼らの製薬会社や政府に怒りぶつけている姿を見ていると
これは、彼らの「人間らしく生きるため」の戦いなんだと思うようになった
エイズに感染してしまい、製薬会社や政府に立ち向かう前に、ゲイであるという壁を打ち破らないと前に進めない
差別や偏見があっても、エイズに感染していても
他の人たちと同じように
愛する人と愛し合い、デモに参加したり、クラブで踊ったり
楽しい日常を送りたい。
人間らしい人生を送らせてくれ
そんな風に彼らが叫んでいるように私には見えた
後半は、涙なくては観られない感動作だった
知識は武器だ。
1990年代のパリ。エイズ感染者を取りまく理不尽に対して変革を起こすべく国、地域、製薬会社、人々に訴え続けた実在の団体「ACT UP(アクトアップ)」の活動をベースに描いた物語。
明日死ぬかもしれない。今日大事な存在が姿を消すかもしれない。
そんな不安と葛藤、そして怒りを持ち続けて許された時間を過ごす彼ら。
知識と感情をぶつけあい活動し続ける為の同志がいる彼らが羨ましくみえる2時間半でした。
題材は世界的に向き合うべき問題ですが、政治色が少なくACT UPのメンバーの表情や感情、生命を表すような適度なBPMで踊らせる鼓動にズームアップした作品。
ショッキングな発言や描写があふれていますが、それ以上に立ち向かうべき現実を思い知らされる。
この作品を拝見するまでは「エイズ」への危機感を感じたことはなかったです。これまでの性教育でも遠い世界の話のようだった。
ジャパンプレミアイベントのトークショーでは初めて知ることも多く、感染ルートは様々で自分も大切な存在も決して身近にないわけではないというずっしとくる後味噛みしめる有意義な時間でした。
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