散り椿のレビュー・感想・評価
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とても良かったです!
上映時に忙しく行けなくて、レンタルで鑑賞しました。
結論、とても良かったです!
時代劇でここまで感情移入できて感動した作品は、ここ最近ではなかなかありません。
レビューでは辛口評価もありましたが、私は好きです。
殺陣が素晴らしく、配役が際立ってました。
これに尽きると思います。
また、映像美と音楽もとても良かったと思います。
見て正解でした。
他の時代劇とは違い、愛する人への想いが軸となった話だと感じた。 殺...
他の時代劇とは違い、愛する人への想いが軸となった話だと感じた。
殺陣のシーンの描写は少し衝撃的だったが、美しさのようなものを感じた。
凡
つまらない男のなんて事ない物語を、大袈裟に撮っただけの映画。
おそらく、物語なんかどうでもよくて、映像と役者を楽しむためだけのモノなんでしょう。
美しさの代償に面白さを失った凡作。年寄りだけで好きなだけ散り際の美学気取ってろ。
歪んだものほど面白いのにね。
あと、映画と関係ないけど、スタッフロールで「藤島ジュリー.KKK」って出ると
どうしても笑っちゃう。特にこういう真面目ぶった映画だと。もっとやってほしいです。
殺陣は見応えあるが話が冗長
確かに「絵」はきれいだ。土や花の香りが漂う凛とした空気、人の呼吸音さえ吸収してしまいそうな雪景色、竹林の静謐さなどうっとりするほど美しい。
その自然の大らかさや美しさと対比するように繰り広げられる武士の世界は、矮小で意地汚い。
鬼平犯科帳のようなナレーションも、古くささを感じるが悪くはない。
がしかし、いかんせん話が時代劇でありきたりの内容であるにも関わらず、非常に展開が遅かった。
監督の我が出てしまったのか、映像の美しさを見せたいがためのカットが多いのだ。
また、新兵衛と妻との回顧場面も然り。
「新兵衛、なぜ戻ってきたのだ」という采女の台詞、何度聞いただろう。
そして、二人の主役陣。岡田准一と西島秀俊。
岡田にはどうしても凄みが足りないというか、三船敏郎のような滲み出る野性味や、憤りを隠した哀愁のようなものが感じられない。勿論日本映画界の重鎮と比べてしまうのは申し訳ないのだが、本人がそこを目指そう目指そうとしている気がしてこそばゆく、背伸びしてるようにしか見えない。
そして西島秀俊。他の作品では独特の存在感が際だつのだが、この作品ではどうも能面のようなひきつり顔としか映らず、仲間の死も自分の業も抱えた苦しみというものが、佇まいから感じられないのである。
鬼気迫る殺陣は目をみはるものがあり、クライマックスの型にはまらない血生臭ささはえげつなくて好み。特に采女がずんずん歩いて、気圧された相手を突き刺すところがいい。
新撰組・永倉新八の回顧録で「いざ斬り合いになると、相手がこうきたらこう、と考える余裕はなく、ただがむしゃらに体が動くのみ」という文を思い出す。
殺陣を楽しむという目的だけで、この作品を観る価値はあるかと思う。
あともう一つ、名カメラマンと云われる木村さんの作品を楽しみに劇場にきたのだが、ピンの合わせ方がそれほど巧いだろうかと首を傾げてしまった。
観たスクリーンでの再現性が悪かったのだろうか…。評判の高い「剣岳 点の記」を見てみたいと思う。
殺陣により磨きをかけてください!
時代劇の新作は必ずスクリーンで拝見します。
享保といえば徳川吉宗公の時代。大名家の家臣が、理不尽なお家制の中で凛として生きる雰囲気が伝わって来ます。岡田さんの小柄さも当時の武士のリアリティを感じて良い感じです。殺陣も日本刀で人を斬るというリアルさが感じられました。
時代は異なりますが、蒙古襲来や薩英戦争において外国が恐れをなした侍たち。小柄ながら皆が腰に日本刀を差し、刀をシンプルに一振りすれば、相手の手足が胴体から切り離される始末。全国隅々までこんな輩がおり、大名と呼ばれる地域ごとの王が統率している国政が、列強国が侵略できなかった最大の理由とされています。現在の戦争でもどんなに空爆しても、最後は陸軍が征圧しないと終わらないからね。
大義のために理不尽な死を受け入れざるを得ない時代に生きた男たち。そんな時代の生き様に思いを馳せる作品です。自身が生きる今の日本の国情と比較してしまいました。
まあまあだった
物語の肝の部分はさっさと言えば済むだけの話にしか感じない。全然言える立場にあるのに、なぜ言わないのだと思う。ほのかな恋心が描かれていたのだが、あえて無愛想にしてる感じも面倒臭いし、結局何にもしないし、なんなのだ。殺陣は鋭くて迫力があったのだが、変な間合いだった。あんな構えで強いのだろうか。けっこう退屈でうとうとした。
皆様、励んでおられますか?
監督さん、いい画を撮るためなら、無茶をすることで有名な方ですが、背景が凄い。ある意味、映像の遺産ですね。
このような重厚な活劇は、この先、難しくなる気がするので、貴重な興行だったと思います。
何故か「シェーン」を思い出しました。昔ながらの放牧を営むおじさん。土地を囲い込む、新しい入植者に、いつも嫌がらせ。狼から大地を守ってきたプライドもあって、新しい牧畜が受け入れられません。そんな時、一人の男が…。
つまり、奥田瑛二の悪役っぷりが、あのおじさん並みに、板についているので、岡田くんも、挑み甲斐があったはず。「S P」にはなかった凄みに、圧倒されます。(いつかSP繋がりで、堤真一と、手合わせ願いたい。「地獄でなぜ悪い」で披露してましたけど、堤さん、古武道のたしなみがあるとか。頼れるねぇ。 )
そして感動のラスト。(感動したかどうかは、皆様に委ねます。)思わず、カムバッ~クと、心が叫びたがってしまいます。(ほんとに叫ぶかどうかは、皆様に委ねます。)ここまで映画の王道、まっしぐらな作品、今では希少性すら感じます。
今後、若いご見物を取り込まないと、娯楽活劇は、先細りするでしょう。結果、ゲームやマンガ寄りの萌えキャラも、投入されると考えられます。(「銀魂」面白かったですよね?。)ビジュアルの変更は、構いません。私も、既婚女性役に、お歯黒と眉剃りメイクを強要しないから。ただ、萌えキャラ狙いの子にも、人が人を想う、そんな芯の通った映画に、触れて欲しく存じます。この先いくつできるかな?。
さて、皆様も、いい映画に出会えるよう、励みましょう!。
絵画的美しさ
厳かなほどに美しい風景、人物の立ち位置に奥行きをもたせた構図の見事な撮影は、まさに木村大作の真骨頂。
ただ、筋が通っていない!
これじゃあ、木村大作が撮影監督を務めた多数の降旗康男監督作品と変わらないじゃないか。
オープニングの岡田准一の殺陣は、スピード感があって素晴らしいと思った。
序盤の岡田准一と麻生久美子のシーンは、お互いに頬を撫でるなど、今までの時代劇では見られなかった武士の夫婦の描き方が新鮮だった。
しかし…
まず、キーアイテムである起請文の扱いがあまりにもいい加減。
そもそも奥田瑛二は、8年間刺客を放って岡田准一の命を狙い続けながら、起請文は放置してたのか?
起請文を預かった西島秀俊は、若殿にいつでも渡せたのでは?
石橋蓮司が岡田准一に用心棒を頼んだのは、1日だけだったのか?
しかも、起請文が自分を守ってくれるんじゃなかったのか?
人物の描写も大雑把。
反目してた池松壮亮が岡田准一に心酔しはじめたきっかけがよく分からないし、
一件落着後に富司純子が団らんに加わってるのも、唐突な感じだ。
とにかく全体的に緩い。
岡田准一の剣法は、なんだか亜流な感じがして違和感があったものの、
殺陣は迫力があって見応えがあった。
俳優陣が豪華で、セットもロケーションもこだわった感があり、映像美も含めて一見の価値はあるだろう。
ただ、残念な印象を拭えない。
殺陣の緊張感〜
原作未読です。
原作の持つ、日本人的感情表現とかは
私は比較できないからなんともいえませんが
殺陣は流石に、岡田准一の身体能力が違うというか〜
刀さばきが素早い〜〜
今、ここまでできる若手はいないでしょう。
映像も、そこは名カメラマンである
監督自らの撮影ですから美しいですよ。
見応えのある時代劇で映画館で見る価値「大」でございます。
で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては
一番関心したのは
襲ってきた相手に対して、殺す気は無い時と
こいつは許さん!絶対殺す!という時の力の入れ方が
敵の倒れ方でちゃんと区別できている。
単に相手の戦意喪失のための斬り合いでは
倒れた敵が傷口を押さえてもがいている。
こいつは許さん!絶対殺す!という時は
致命傷決まった!バッタリ!という様に倒れて動かない。
いかに剣豪と言えども、
滅多やたらに人を殺す様な人物では
最終的にどれほど良いことをしても
やっぱ矛盾しますもんね〜〜。
実は今までこのことは気になってまして、
今回その違いがちゃんと描かれてて、なんか我が意を得たり!
みたいな気分でした。
それと判断が難しいのだけど、監督は主人公を
黒沢映画の「椿三十郎」的に描きたかったのか?
所々で、「椿三十郎」的に「無頼な感じ」を出すためか
無作法な座り方をするシーンがあるんだけど
現実の岡田准一の生真面目さが出てしまって
無理に侍社会を捨てようとしている様な苦しさを感じる。
もしかしたら、そちらが狙いかもしれない〜
監督に尋ねてみたいところです。
@もう一度観るなら?
「木村大作 傑作選」とかの特別上映があれば観に行くと思います。
時代劇特有の予定調和感。命を賭して守る、約束と絆。
【賛否両論チェック】
賛:亡き妻の想いを受けて帰郷した主人公と、義姉弟達や戦友との絆や、妻の真の想いを通じて、人間が生きていくことの儚さや尊さを思い知らされるよう。岡田准一さんの殺陣も必見。
否:悪く言うと、ただただ予定調和の中で話が進んでいくだけの印象。登場人物の関係性も入り組んでいて分かりにくいほか、映像もフィルム仕様でやや色が薄く見える。
まずフィルム仕様の映像なので、通常の映画よりもやや色合いが薄く見えます。古めかしい感じがあるので、もうその辺りから好き嫌いは分かれて来そうな感じでしょうか。
亡き妻との約束を果たすため、陰謀渦巻く故郷へと戻ってきた主人公。そこで紡がれていく義理の姉弟達との新しい絆に、生きていくことの尊さが垣間見えるようです。個人的には新兵衛の、
「大切なものに出逢えれば、それだけで幸せだと思っている。」
という言葉が印象に残りました。
そしてそんな新兵衛達や、かつての戦友をも飲み込んでいく陰謀の中で、最後に気づかされる亡き妻の本当の想いには、思わずグッと来ます。ラストは、大切なものを奪われた人間の怒りや哀しみが体現されているようで、圧倒されてしまいます。
良くも悪くも話はただただ淡々と進んで、予定調和の中であっさりと終わり、「ザ・定番の時代劇」という感も否めませんので、基本的には観る人を選ぶ作品といえそうですが、岡田准一さんの迫力満点の殺陣は、一見の価値ありです。気になった方は是非。
映像は天晴れ!ストーリーテリングは喝!
カメラマン出身の監督・木村大作の撮る映像の美しさは流石としか言いようがない。背景となる山々、剣の稽古中に舞い降る雪、そして散り椿が咲く庭、それらが全てがこの物語をより美しいものに引き立てている。明らかに三船敏郎を意識したであろう岡田准一の殺陣も見事であり、それを引きの画で撮ることで、身体全体の動きの美しさも際立たせたのは正に天晴れ!
だが、「剣岳」でも感じたが、どうも木村大作はストーリーテリングが今ひとつ振るわない。登場人物の置かれた立場やその行動をとる動機がさらりと語られるのみであり、観客の琴線に触れるほど迫ってこないのだ。その美しい映像だけで全てを感じ取れと言っているのかもしれないが、物語は妻への愛と藩への真の忠誠という二段構えであるがゆえに、物語と登場人物の関係性がもっと整理されて然るべきである。何よりも主人公・新兵衛の妻・篠への想いの強さがあまり描かれないまま、物語が進んでいくのは惜しく思えて仕方がない。
しかしながら、近年あまり作られなくなっている時代劇をこれだけの豪華な顔ぶれで、しかもこれだけ硬派なものに仕上げてくれたことは有難い。斬って吹き出す血しぶきや、卑劣な手を使う敵役のあざとさなど、なかなか乙な演出も物語を盛り上げてくれる。映像だけで物語の全てを語るということは簡単なことではないが、これだけ美しい映像と粋な演出ができるのであれば、もう少しシンプルな物語を原作として選んだ方がより監督のセンスが光ったであろう。
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