「次世代の巨匠になる可能性大です」いつも心はジャイアント Mapponさんの映画レビュー(感想・評価)
次世代の巨匠になる可能性大です
ヨーロッパの巨匠といえば、芸術的ですが暗いイメージが多いですが、昔の巨匠ってネット無かったので自国のものしか見てなかったので。。やはり新しい世代の人は、アメリカのもアジアのも、全てのジャンルや新しいものを見ているので表現が豊かです。初長編監督作品でこれなんですから 将来巨匠決定です!それで5点。
全体の色彩のトーンはヨーロッパの映画らしく、自然でリアリティのあるドキュメンタリー風、音楽もハリウッドと違う、牧歌的なリズム感。巨人の場面では、美しい風景とファンタジーが現実に混じっていく展開が感動的でした。特に自転車のところ🚲泣。
社会的弱者の主人公は、ちょっと外に出るだけで、色々な災難に見舞われます。現代医療の冷たさ、酔っ払い攻撃、スポーツ競技の戦いのズルさ、辛い事ばかり起こるのです。
美しく健康である事が善で、醜くて病気は悪でしょうか?映画の中での虐められ方は極端ですが。そういう間違った考えが皆にも自分にもあるんでは無いかと考えさせられました。
社会の現実と批判を描いています。
しかし想像力によって、果敢に行動して、味方になってくれる仲間との友情と、現実では難しい 純粋な愛を求めて昇華して行く🏃という感動的なお話です。
北欧のブームはこれから確実にきますね。オリンピックまでは強いアメリカ的な感じですが、その後未来に求められるのは、哲学的で現実主義で、牧歌的かつ想像的、テクノロジーがより環境や人間にフィットする事が主流になるでしょう。人口がめちゃ少ないのに良い国ですし。日本は目指すしかないです。高税金 相続税なし。
毎日映画をみているので、沢山の映画を見ていますが、レビューしたいと思い立ったのはこの映画が初めてです。世界を渡り歩かないと この映画の社会批判の描き方わからないだろうな。グローバルな問題や社会を直に知らない考えない日本人にはちょっと理解出来ないかも。
この映画は現代のエレファントマンとも例えられますが、普通 製作者が避ける、批判も受ける 社会のタブーを描いているので、監督や製作の勇気を感じます。
この作品がスウェーデンで賞を沢山とった事がまた素晴らしいですね。北欧の映画界の権力者はハリウッドや日本とは違って哲学者ですよ。金や有名人かどうかでなく、内容や音楽や映像の美しさが重要という事です。
作品は、デウス エクス マキナという手法を使った、シェイクスピアの様な展開です。そういった意味では、キリスト教的な 全ての悲劇を背負い、超人的な力が登場するというところ。 アジアにはあまり考えが無い。 禅は、今全てが在るという感じかな、仏教系アジア人には ビビっと来る場所が違うかも。