「何ですか?何ですか、これ・・・?」今夜、ロマンス劇場で mark108helloさんの映画レビュー(感想・評価)
何ですか?何ですか、これ・・・?
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ベタの映画です。最初は大林宜彦風の劇中劇かと思わせて、全く違う映画とロマンス賛歌でした。女優・綾瀬はるかの凄みを見せつけられました。グレースケリーか、オードリーか?アンナカレーニナか?ドヌーブか、キャサリン・ロスか?はたまた🎦わが青春のマリアンヌのマリアンヌ・ホルトのような勢いなんですよね。監督もそれに応えてまるで小津のカットバック。原節子までが透けて見えちゃって嫌味なし。テンポと背景美術に至っては高野文子かさべのあのま?美術史的に言えば黒田清輝か藤島武二や岡田三郎助。久米桂一郎までご登場。改めて綾瀬はるかの表情やへアドレス、衣装にご注目。そしてこの映画の凄いところは、映画とはロマンスと言い切った所。そしてそれで通して激しく人の心を揺さぶるシナリオを、映画の中の劇の映画と多重構造を駆使してもなお、かつ破綻のない凄さ。そして最後のカタルシスは半端ではない。映画好きが見たら絶対食い入るように魅入ります。間違いなし。色彩、構図、シナリオ、演出、演技、全てに渡ってパーフェクト。最後にこれだけ入っておく加藤剛の老けの演技の凄みを堪能する。役者やるなら死に顔までも役者じゃなきゃ、ってくらい凄い。
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