劇場公開日 2018年2月10日

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「【もし、本当のロマンスに出会えたら、この世は素敵な映画の様になるだろう・・。】」今夜、ロマンス劇場で NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【もし、本当のロマンスに出会えたら、この世は素敵な映画の様になるだろう・・。】

2021年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

知的

幸せ

■今作の魅力

<Caution! 以下、内容に触れています。>

 1.作品構成の妙
  ・病床に臥せる元助監督のマキノケンジ(加藤剛:有難うございました。安らかに・・)が、付き添いの看護婦(石橋杏奈)にムカシバナシをするところから物語は始まり、・・・彼の最期を寄り添う様に看取った人。

  ・現代のシーンと、昭和35年の映画製作現場の対比。それを支える美術陣の見事な仕事。

 2.モノクロの美しさと、カラーの美しさの対比が絶妙である事。
  ・銀幕の、我儘でやや高飛車なお姫様(綾瀬はるか)が鮮やかなブルーのドレスを着て、恥ずかしそうにケンジの前に現れるシーン。
   - 美しいなあ。-

 3.登場人物の魅力
  ・マキノに対して、銀幕のお姫様が、最初は”おい!、シモベ!”などと言っているが、徐々に惹かれていく過程。
  - 明らかに「ローマの休日」へのオマージュである。「カサブランカ」の名シーンも出てくるね。ー

  ・嫌みな銀幕の大スター(北村一輝:この俳優さんは、このような役が実に良く合う。)が、意外と良い男で、粋なセリフを映画制作陣の前で口にするところ。

  ・マキノを慕う、社長のお嬢さん(本田翼)のマキノを思うが故の計らい。銀幕のお姫様からの頼みごとを聞くシーン。

  ・ロマンス劇場の劇場主(柄本明)のマキノとお姫様への粋な計らいの数々。

  ー 皆、映画を愛する善人なのである。-

 4.ラストシーンの素晴らしさ
  ・涙を流しながら、マキノが書いた脚本を聴いていた看護婦が、”最後まで書いていないんだ”トマキノから言われ、
   ”幸せな、結末が良いな!”
   と言う声を聞いたマキノケンジが
   ”じゃあ、一緒に居てやるか・・”と嬉しそうな顔で言い、筆を走らせる・・。

<マキノケンジは幸せモノであるなあ。だって、銀幕のお姫様に最期を看取って貰い、彼女と”新しい、二人の世界”に行けたのであるから・・。
 素敵なラヴ・ファンタジー作品であると思います。>

NOBU
CBさんのコメント
2021年2月4日

> 明らかに「ローマの休日」へのオマージュ

ですよね。北村一輝も最高ですよね。
ホント、好きだわ、この映画!

CB