「ベタだけど良い映画」今夜、ロマンス劇場で bluetom2000さんの映画レビュー(感想・評価)
ベタだけど良い映画
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のっけから、撮影所上空から俯瞰した映像がクローズアップし、何となく映画盛況期の時代背景が分かる。白黒映画のヒロインが飛び出してくるが色がない。ドレスは白だけど肌も顔もモノトーン、そこはさすが撮影所、メイク材料は十分。こんな無理のないストーリ展開で飽きさせない。
どういう風に着地するのか気になって仕方がない。ヒロインの綾瀬はるかを選ぶのか、社長令嬢で将来の監督業も約束された本田翼を選ぶのか? ヒロインはどうなっちゃうか? なんて考えていよいよラスト、こういうオチか。悪くない、というか良かったな。主人公は若き助監督に戻り、映画の世界に入り込む、そして白黒が総天然色に変わっていく。良いシーンだった。
それにしても、映写室からスクリーンに映し出す映画館はいつが最後だったかな? 映写機のリール音とか振り向くと光の筋、なんかワクワク感があったな。飯田橋、亀戸、後楽園、池袋、新宿... 安く観た名画座が懐かしく。
名優加藤剛の遺作としても忘れられない映画となった。合掌。
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