「綾瀬はるかが愛おしい!」今夜、ロマンス劇場で 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
綾瀬はるかが愛おしい!
フジ制作映画はコメディを入れてくる作品が多い。
だが、この作品はコメディ要素は極力少なめ。
ラブストーリーの方がメインである。
スクリーンから飛び出した王女様。
その王女様に一目惚れする若き助監督。
綾瀬はるかと坂口健太郎と言う組み合わせなので、「歳の差を考えると綾瀬は姉さん風か?」と思っていたら大正解。
あまり綾瀬はるかのしっかりした年上女性役を観た事が無かったので逆に新鮮だった。
人物設定として異種の2人が簡単に結ばれるはずが無い。
後半になって分かっていく原因と結末。脚本のスパイスが効いている。勝手に涙が流れてしまった。
綾瀬はるかの王女様は反則級。うっとりした。
見終わった後も愛おしくなった。
坂口健太郎の泣き顔も反則級w。
音楽と衣裳が秀逸。
綾瀬はるかの役柄や服装七変化ならぬ25変化⁉️などがオードリーヘップバーン作品を連想させてくれる。
この他にも名作映画へのオマージュが沢山詰まっている。
プロデューサー稲葉氏いわく、「映画館を舞台にした映画を作るのであれば、映画愛にあふれるものにしたい」と思い、このオマージュ溢れるものに仕上がったとの事。
(落雷シーンは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。ガラス越しのキスシーンは「また逢う日まで」など。)
また、映画全盛期時代(1960年日本映画製作数547本)、当時の製作会社や映画の作風、看板役者などコメディながら上手く取り入れた内容。
映画館は個人経営が多くチケットをもぎって貰うシステム。その気になれば何度も同じ映画を観れちゃう一日中居座りシステム(笑)。
今やシネコンだらけ&製作会社の優劣決定で味気ない世の中になってしまったが、映画館には昔ロマンが詰まっていたのだよ。色々と。
そんな映画愛を知らないとこの映画の楽しさは分からない。
残念な点と言えば、王女様がスクリーンから出るキッカケ、冒頭のシーンをより詳細にして頂きたかった。お馬鹿三家来シーンなんて少し短縮して、、、。
それと、白黒姿をもう少し有効活用してもらいたかった。
私はとしては大満足です。
9年の時を経て完成したオリジナルラブストーリーを是非映画館の大スクリーンにてご賞味ください。
〜補足2020.5.15 上記修正及び下記補足追記〜
今回、一部地域除きコロナ禍による自粛が解除になり、ようやく映画館も再開し始めた。
そして明日フジTVにて地上波初放送するという。
(グッドタイミング👍。出来るならば最後のエンドロールは切らずにお願いしたい‼️シェネルの「奇跡」で泣かせてくれ❗️w)
(お先に本日リピート鑑賞して)やはり、この映画は映画愛が溢れている。
また全国の劇場に人が戻ってきて頂きたい。
そう願わずにいられない映画である。