「パワハラ監督に誰も何も言えなかったんだろうな」検察側の罪人 SSさんの映画レビュー(感想・評価)
パワハラ監督に誰も何も言えなかったんだろうな
・謎の舞踏集団が意味不明。葬式のシーンの泣く女たちや、丹野・妻の側にいた目立つメイクのおばさんたちが意味深な割に意味は無い。丹野・妻は、信仰宗教に熱心なのかと思った。本筋に関係ない余計な詮索をしてしまう。
・諏訪部と最上の主従関係を裏付けるのが、「互いの肉親がインパール作戦で一緒だったから。」というだけなのは、説得力に欠ける。諏訪部がそれだけで言うことを聞くような男に見えない。
・インパールの件は、監督のオリジナル案というが、原作にもある。
・最上が禅をするシーンのお坊さんが外国人なのも余計なキャラ設定しすぎ。
・原作では血縁関係のある最上の家族も、わざわざ再婚した妻とその連れ子って設定を乗せなくていい。
・某番組で、監督は「フィクションでも、ノンフィクションらしく撮る。」と言っていたが、そう聞いてた割には作り物感が顕著だった。
・小田島(八嶋さん)弁護士のシーンも、原作読んでないと訳が分からない。小田島弁護士の奥さんも無駄にキャラが濃すぎ。部屋のインテリアも、特に意味は無いのに意味深すぎ。
・白川も、ちょっとしか出てこない。
・原作にもあるから仕方ないが、橘と沖野の恋愛描写は余計だと思った。恋に落ちる描写が無いから、いきなりのキスシーンについていけない。
・変声機を使ってた女も意味不明。ただの運び屋でいいのに、余計な設定盛りすぎ。そっちに気を取られる。
全体的に説明不足すぎ。
この映画だけを観て、「端折ってんな〜。」という印象しか受けなかった。
多分、この監督が怖くて周りの人は何も言えなかったんだと思う。
他にも撮影したシーンはあるらしいが、カットしたことで訳の分からなさに拍車がかかっている。
作っていた人たちには通じていた拘りも、初めて観る観客には伝わってこない。
映画に限らず小説や絵画など、その作品1つだけで分からないのは良作とは言えないと思う。
あとは、言われているほどキムタクの演技が酷いとは思わなかった。