「フォースと共にあらんことを!」テルマ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
フォースと共にあらんことを!
久しぶりに鑑賞後にどっぷり浸れる作品に出会った。またもノルウェー産の作品。個人的にブームが来ているのであろう。他作品もそうだが、本作も「ノルウェーらしさ」が伺える作品だ。静かで、透き通るような描写の数々。これが不思議な空気感を生んでいる。恐らくこれをハリウッドリメイクするとまた違った世界観に感じるはずだ。このノルウェーが生み出した空気感こそが本作にピッタリなのである。
一応ホラーという位置づけの本作だが、その様子はあまり伺えず、ミステリー色の強いヒューマンドラマのように感じる。劇中の台詞から強いキリスト教信者の両親の元で育った様にとれる場面があるが、そういったものが最後の最後で回収されていく。物語の展開から何となく主人公の身に起きている事や結末がある程度予想出来てしまうのは残念であったが、それを何となく理解しつつも引き込まれていくストーリーには非常に魅力を感じる。主人公の身に起きている事は恐ろしい事であり、今回彼女はそれによる良い事と悪い事の両方を経験することになるのだが、彼女にとってそれに支配されない様にただされるがまま指示に従っていくよりも、彼女の持つそれ自体も含めて何を今後求めていくかによって、本作のラストの感じ方が変わるだろう。
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