「想像するしかない遠い世界」新世紀、パリ・オペラ座 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)
想像するしかない遠い世界
どの辺が新世紀なのかこの邦題の意図がよく分かりませんが、オペラ座の舞台裏を描くドキュメント風な作りで、フランスなど行った事のない、遠い世界の出来事として絢爛な舞台とその裏側を垣間見る事ができ、まずまず満足しました。
ドキュメント"風"と意地の悪い表現をしたのは、ナレーションも入れなければ、その時フォーカスの当たっている人物の役職などのテロップも入らないため、今映っている人がどういう立場で揉めたり、頭を悩ませているのか想像で補うしかない分かりにくい部分と、本当の汚い裏側はまだまだあるのだろうけど、それは隠して、結局は見せていい部分だけを見せているんだろうな・・と感じられるためですね。
この手のドキュメントは1人か2人、乱暴者だったり癖のある問題児がいる方が観ていて面白いのですが(たとえば某国民的アニメ監督みたいな・・)、本作は皆大人なパリジャン達なので、そういう点では毀誉褒貶に乏しく、やや退屈な側面も。歌ったり踊ったり演奏したりのシーンが続くので、演劇・バレエ・オーケストラに興味があるなら、充分楽しめるとは思います。
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