あゝ、荒野 後篇のレビュー・感想・評価
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闘魂ってこういうことか…
長編な作品ため、なかなか観れずにいたが、ただのボクシング映画では終わらなかった。
生い立ちや環境に恵まれなかった2人が、アニキとシンジと慕いあい、ボクシングを通じて、精神的にも肉体的にも強くなって、そこに芽生えた友情や信頼関係を築けたことで生きる意味を見つけていくという、かなりドラマチックな作品だった。
最後、ケンジとシンジが対決したが、これこそ死闘と呼ぶべき戦いで、見てるだけで涙が溢れてきた。ケンジが書いた手紙に、「シンジのことを恨む事はできませんでした」ってあったけど、そこに全ての彼の思いが詰まっていて、シンジの事が大好きで、でもライバルとして戦うことが彼の1番の望みだったんだなって胸が熱くなった。
男性の方は好きな作品だと思うので、ぜひ観ていただきたいです。
ボクシングだけ
俳優陣がすばらしい
泣かされました。
荒野と言うより霧の中!!
前編のラストからひたすら延長している感じで、ドラマのインパクトは前編より薄いと思います。ボクシング試合も特に面白い訳ではなく、セックスシーンと同じくただ眺める感じです。ダブル主人公ですが、どちらの内容もスッキリせず、菅田将暉の持ち味で辛うじて成り立っている映画だと思います。芳子よりもう一人の子のおっぱいの方が良いと思います。前編にあった、取って付けたような社会問題の描写もほぼ無くなっているので、より特徴はなくなってしまっています。
みんな居場所がほしかった
前後篇合わせて5時間と超大作だが、助長も物足りなさも感じず絶妙な重厚感でまとまっていた。CMを除くとテレビドラマの8話分ぐらいの長さになるので、連続ドラマもこれぐらいの創り込みができれば見応えあるものになるんだよね、きっと。
それほどこの映画には、多くの人の手間暇とお金が注ぎ込まれた結晶なんだと思う。
人は何のために生きているのか。誰しも生まれて死ぬまでの人生ずっと、自分の存在理由・価値、つまり居場所を探している。それは誰かと繋がり、必要とされることだ。
ただみんな平等で生まれてくるわけではない。平等に不公平なんだ。でもそんな世の中でも、それでも生きていかなくてはいけない。たとえ人種や生まれ育った環境の格差があろうと、逆境を跳ね返して強く生きなければならない。ずっと「希望という病」に侵されながら生きていくのだ。
自分の人生だからと言って、やっぱり自殺で片付けるのは悲しい。みんなやっぱりどこかで自分を殺すことには躊躇するけど、戦争や自爆テロは人の顔を見ないからできる。復讐が交錯する人間関係が描かれているが、憎しみの連鎖から何も生まれない。
「自殺防止フェスティバル」はすごくサイコパスだったけど、深く考えさせられるメッセージだった。
あと個人的に残っている言葉は、「中途半端な肢体で生まれて、完全な死体で死ぬ」。生きものはすべて死ぬために生まれて、死に向かって今を生きる。
高齢化社会、商売も生きるに関わること(結婚など)から、死ぬこと(葬儀など)に移ってきている。高齢者の娯楽だ。
アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した菅田将暉の演技に真骨頂を感じる。ライバル役のヤン・イクチュンもどんどん味が出てくる。そんな彼らが魅せるボクシングシーンの臨場感は見応えがある。
あとこのご時世、おっぱいがたくさん出てセックスばっかしている映画でもある。笑
※前後篇共通レビュー
死と生のバランス
変態だ。
ラストシーンに何を思う
作品の重さを感じる。簡単に感想を書けない。わたしか恥ずかしい。ただこの作品にたずさわってるスタッフ出演者の方々は本当に素晴らしい。この作品を作り我々観客に見せてくれたことに感謝の念を送りたい。
明日はどっちだ?
人には言えないわだかまりがある者は、どこに行ってもはみ出し者扱いを受ける。何かと口実をつけては挑まれる。理不尽さは度肝を抜かれるほど醜悪だし異臭を放つ。重い蓋が必要になり、気が付けば自分の力でその蓋を開けられなくなってしまっている。なぜなら正しいと信じ切ってしまうからだ。自殺防止運動を企てる学生たちの登場はこの映画には欠かすことができない。
この映画はどんな卑劣な、世間一般的での話だけれど、愚劣で滑稽だとしても生きていかなければ意味がないだろう???
そんなことをこの映画は問いかけているからだ。人と人はつながりを求めていながらも相手を拒絶し続けるからだ。誰も周囲の人間の期待通りに行動できない。でも、行動してしまってくよくよしてしまう。人に意思という行動するためのエネルギーが存在しているのだから仕方がないのだ。
繋がるために殴る奴と、それを拒むために殴る奴。
コミュニケーションなんだろう。言葉以外での方法なのだろう。
明らかに矛盾に満ちた若者の感性はすれ違う。
それは必然なのだろう。
繋がりあいたいと願うこと、そしてももがくことが生きると言うことなのだ。
正常も異常も、そこにありはしない。
あるのは、肉体だけなのだから。
この映画に人生の答えを見つけようなんて、そんな甘い考えは捨てた方が身のためだ。
いやいや、良さが全くわからん、
胸が震える
いつぶりだろう…というか初めてかも
胸が震える程他人の気持ちを思ったのは。
最後の全員集結。
試合を見る表情や感情に
胸を押し潰されそうになった。
涙を堪えて、
過去の経験、現在の立場、
ひとりひとり知っているからこそ
感情が激しく動く。
やはり同性だからか、
女性の方に気持ちを持ってかれる
ただ木村多江さんが上手いからか。
でんでんとユースケサンタマリアも
社長息子とちくわの表情もすごくよかった
伝わってきた…
信次の目が印象に残ってる。
こっちを睨みつけているような
観客を刺す視線。
なにかを言いたげでもあり
なにも言うことはなさそうでもあるような黒い目。
前編後編通して、主演の2人が素晴らしかった。
菅田将暉やっぱすげえな、、、。
バリカンもものすごく繊細な演技だった。
体つきが服を着た背中でも最初と最後では
全く違う気がする。
演者の演技に対する執念を感じた作品。
もっとたくさんの人たちに見て欲しい。
現代社会への警鐘
前篇の複雑に絡み合う人間模様に期待していたけど、芳子とその母(河井青葉)、バリカンと父、新次と母といった親子の絆の描かれ方がかなり薄くなってきていた。特に震災の影響で母親を置き去りにした芳子に関しては、同じカットにいるのに繋がらないし、バリカンと父はリングで倒れていくのと同時に息を引き取ったみたいで繋がらない。新次の母京子だけは「殺せ、殺せ」と積年の恨みを晴らすかのように新次を応援するが、新次との確執が解消するわけではない。新次との繋がりを求めていたバリカンの熱い想いとは裏腹に親子関係が薄らいでいくのだ。ある意味、それを主張したかったのかもしれないけど、どうも釈然としないのです。
ボクシング映画だと思って見ていれば、それなりに凄い作品です。また、それ以上に、全編通して背景にある社会奉仕プログラム法の反対デモが現代社会への警鐘として訴えてくるものがあるのです。今の与党が3分の2を超える状態なら、日本を戦争ができる国にして、徴兵制をも復活させることは簡単かもしれない。オリンピック直後という時代設定も考えると、ナチス政権下のドイツをも思い起こしてしまいます。
ラストが寂しくて切ない
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