「有終の美!ただもっと見てみたい!」ちはやふる 結び かつさんの映画レビュー(感想・評価)
有終の美!ただもっと見てみたい!
上の句、傑作。下の句、凡作。という感想だったので、「結び」がどうなるか不安な部分もありましたが、十分に楽しめる作品でした!
まず、なにより、迫力ある競技カルタのシーンが戻ってきたのが嬉しかった!冒頭の千早vs筑波のホンキ勝負、都大会の瑞沢vs北央、全国の瑞沢vs藤岡東など、見ごたえのあるカルタシーンが、多くてとても見ごたえがあった。都大会での「札合わせ」、全国大会での対戦メンバーの入れ替えのような団体戦の戦略的な演出も今までにはない見どころでした。
また、今作から登場の新キャラも個性的で○。ある種神の領域で人を寄せ付けない人と思わせつつ、天然系で笑わせてくれる周防名人。新に何度もアタックするも食い気味に玉砕する吾妻さん。自分勝手なカルタ道から徐々にチームでの戦いに目覚めた筑波くん。カルタに興味ないド素人から「下手の横好き」まで変わった花野さん。特に、筑波くんと花野さんは、物語の中で成長が見てたので特に感情移入できましたね。全員いいキャラで、役者さんたちが見事にハマってましたね。このシリーズは、キャスト選びでハズレがなかったのはスゴい!
ストーリーも、上の句のワクワクな感じと、下の句の人間関係の悩み的な要素がいい感じに融合して、それに、新入部員という部活の新年度的な展開とか、周防名人のある種神の教え的な展開とかが絡まって、見ごたえ十分でした。そして、笑えるようなコミカルなシーンも前作、前々作より多くあったもの個人的には楽しめた要素でした。
ただ、今作から取り入れられた要素、例えば、手アングルのカメラ、候補札が残る照らされカルタ、主要キャストを模したパステルな和風絵など、がことごとくイマイチだったのが残念です。あと、最後、4組が全て運命戦っていうのは、ちょっとやり過ぎ感が。。
といっても、総合的には満足いく作品でした。この作品で描ききれなかったアフターストーリー。次の年の瑞沢高校カルタ部の活躍とか、次の名人・クイーン戦の戦いとか、まだまだ見てみたいお話がたくさんありました!スピンオフドラマ的なものやってくれないかなぁ。。