サバービコン 仮面を被った街のレビュー・感想・評価
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コーエンらしさはあるんだけど、可笑しさはあんまりない。いや、おかし...
コーエンらしさはあるんだけど、可笑しさはあんまりない。いや、おかしな人たちの話だが。ラストシーンはいい。
ブラックジョーク? お悔やみ言いまくられてうざったくなるのは分かる...
ブラックジョーク?
お悔やみ言いまくられてうざったくなるのは分かるなぁーと思ってニヤケタけど、
特に展開が面白いとかどーとか感じなかった。
最初に殺されたママは、ブロンドヘアだっけど、白髪と思い込んでて完全にお婆ちゃんと思ってたから途中まで頭こんがらがってた
ムラ社会を笑い飛ばす
ジョージ・クルーニー監督は現代という時代に相当な危機感を抱いているのではないか。この映画の制作のモチーフについてそう感じた。
映画は、マット・デイモンが主人を演じるリッジ一家の話と、町に越してきた黒人家族に対する人々の反応が平行して描かれる。振興のニュータウンであるサバービコンは白人ばかりが移り住んで住民全員が仲良くしているように見えるが、リッジ夫人の黒人家族に対する対応からすると、リッジ一家は必ずしも町の人々と精神的に共鳴している訳ではなさそうである。
町のマジョリティはムラ社会の精神性を有している。他人に過剰に介入する、つまりお節介な傾向があり、異物の侵入には極端に警戒心を高める。黒人家族という町にとっての異物には町全体が国家主義みたいな高揚に包まれ、敵対行動がエスカレートしていく。一見ユートピアに見えるサバービコンは、実は不寛容で閉鎖的なムラ社会なのだ。
対してリッジ一家は個人主義であり、利己主義である。ムラ社会の人々の暑苦しい精神性に辟易している一方、自己の欲求を満たすためには手段を選ばない無法者の側面を持っている。
いずれも愚かで未来のない精神性で、共通しているのはどちらも不寛容であるという点だ。不寛容な精神は一元論に収斂される。一元論は異論を認めず、異論を説く人間の人権さえも否定する。それはつまり民主主義の否定である。
映画は愚かな登場人物の愚かな行動を否定するが、最近の現実の世界はまるでサバービコンである。価値観の多様性が否定され、愚かで暴力的な事件が多発している。他国に対して不寛容であり閉鎖的である。この作品が描いたのは、アメリカの小さな町の何十年も前の話ではないのだ。
映画は世界に遍在する反民主主義のムラ社会であるサバービコンを相対化して笑い飛ばす。そして未来に残る子供たちは互いの多様性を認め、寛容な精神をもって生きていく。スケールの大きな傑作である。
ブラックコメディ
郊外の理想の住宅地、サバ―ビコン、は同じマット・デイモン主演の「ダウンサイズ」を連想するくらい何か人工的。
引っ越してきた黒人家族に対して、元からいる白人の住民が激しく抵抗・暴動を起こす中、子供に「男の子と野球してきなさい」と言うジュリアン・ムーア演じる2役の片方。この主人公一家はリベラルなのかと安堵しつつもどちらが子供の母親なのか混乱させられるが、押し入った強盗への返答の意味が後でわかる。黒人の子供と遊ばせようとしたのも、きっと…。
最初は善人だと思っていた人間がそうではなく、憎々しいだけだった人達が案外まともに見えてきたりして、人間って怖くて面白い。
登場人物の中で確実に無実な子役の演技力もすごい。
キャッチボール‼︎
見終わった瞬間に、なるほど‼︎とか、凄いなぁ、とか、あー面白かった‼︎とはならない微妙な映画でした。
スタッフがスタッフだけに何か深い意味や含蓄があるに違いない、とあれこれと考えてみたい向きには題材に事欠きません。
そんなの時間の無駄‼︎ なつまらない映画、と断じるのには少しばかり抵抗を覚えるというのが正直なところです。
ひとつだけ確かなことは、キャッチボールって、やっぱりいいな、ということ。
仕事での交渉やコミュニケーションの比喩として、今はボールは先方にありなんらかのアクションを待っている、みたいな使い方をすることがありますが、大人も比喩でなくて本当にグローブ持ってキャッチボールしたら、結構言葉にしないことでも何となく伝えられるのではないでしょうか。逸らしたボールを拾いにいったり、ボールを強く投げたり、いろいろ試しながら最終的に相手の一番取りやすい高さや強弱を身につける。これって立派なコミュニケーションですよね。
ある種の空気に乗って、集団化してしまう恐ろしさを防ぐのは地道で時間はかかっても個人対個人のキャッチボールの関係を築いていくしかないのかもしれません。
(てなことを考えていたら、今の自分にはキャッチボールの相手をしてくれそうな大人がいないことに気がついて少し哀しくなってしまった。)
コメディ?
コメディに分類されるんですかね?
申し訳ないが全く面白さがわからなかった。
有名所が名を連ねていたので惹かれたのだが、
何も残らなかった。
映画ファンならわかるらしいのでにわかファンお断りなのであろう。
この映画、何かおかしい。
最近のマット・デーモンはセクハラ擁護したり作品にも恵まれてませんが、
ジョージ・クルーニー&コーエン兄弟製作なので観てみたら、なんじゃこれって感じで、映画コピーの『この2人、何かおかしい』じゃあないですが、『この映画、何かおかしい』とします。
期待し過ぎてしまった
主人公の奥さんの姉との不倫の末、他人任せな保険金殺人を犯して色んな人を巻き込んでいく話と、白人だらけの街で有色人種迫害に遭うお隣さんの話が、全く絡み合わないままラストシーンでやっと交わる。
問題は見えないだけですぐ近くで起こっている、ということと、子供=これからの未来は差別ない世界が開かれていく、ということが言いたかったのか…?
スローペースだったので、悶々とする作品だったなぁ。
賛否は必至。人間が持つ二面性の怖さとは。
【賛否両論チェック】
賛:黒人差別を平然と行う街の人々や、どこかぎこちない家族の姿を通して、人間の二面性を垣間見る恐怖感がある。
否:物語の主軸となる事件同士が全く関係ないので、主張が伝わりにくい印象が強い。ストーリーもかなり予定調和。
時代背景があるとはいえ、住民達が公然と黒人差別を声高に訴えるその姿には、改めて人種差別問題の根深さを思い知らされるようです。そんな街にあって、どこか不穏な動きを見せるガードナー達。彼らの素顔もまた、人間が持つ二面性を垣間見るようで、思わず考えさせられます。
ただ、どうしても途中から先読みが出来てしまうストーリーや、変にグロい描写がやや気になってしまいます。また、そもそもの黒人差別騒動とガードナー一家の事件が直接関係ないので、お話がどっちつかずで、伝えたいこともあまりよく分からない感もあります。
良くも悪くも、好みや評価が分かれそうな作品です。
犯罪小説のページをめくるように楽しめました。
犯罪小説みたいに楽しめました。ページをめくるように進むストーリーにワクワクさせられます。子役が最高!これから公開の「ワンダー」にも出演とか。これからも楽しみです!
胸やけするサスペンス
1950年代アメリカの根深い「人種差別」という大きな問題と、超個人的な「男女」の問題。
最初は1つの事件のように見せて引き込まれるが、事件はどんどん2方向へ別れていく。裏庭を挟んだ2軒で起きた2つの事件、全然関係ないのに、関連性があるかのように見せるやり方。宗教的なことはあまり分からないけれども、そういう事も絡んでいたのかな。
行き過ぎた「人種差別」運動、暴動。
行き過ぎた「男女」の欲望。
関連性がないかと思わせといて、しかしもう一歩踏み込むとやはりそこには、「自己中な考え方」が見えてくる。これってやっぱりアメリカ・ファースト批判?
はじまりは、快晴の空の下。みるみるうちに曇天になり、荒天になり、大嵐になる展開。レールの上を優雅に空中散歩のつもりがいつの間にか、恐怖のジェットコースターにかわっていたような。終わりの見えない地獄を味わい続けさせられて、二度とこんな思いはしたくないと思わせる教訓的な映画。でも、全体的にはオシャレなんだよなー。そこが怖い。
狐につままれたような作品・・・^^;
レビューが低いなって思いつつ情報入れずに鑑賞・・・
主演・監督・脚本にこの名前が並んでたらハズさんと思いますよね。
1950年代の風情がいいアメリカ映画って感じから一転、サスペンス風になったと思ったら同時進行な人種差別のサイドストリーいる!?
子供同士は、絡むもののイマイチ繋がりは?????
オスカー俳優同士の夫婦もどこかコミカル・・・これコメディか!?
登場人物もスプラッタームービー的にどんどん死んでいくホラー仕立て@@!
前振り見てるだけに最後もそうなるよね^^;;;
で、この子供どんな大人になるんやろ!?ってのが気になる〜☆3.2
あっ・・・SWのポーさんこんな演技するんや!ってのは発見!
お暇ならDVDかケーブルTVで是非!
☆☆☆★★★ 平和な白人新興住宅地に突如黒人家族が越して来る。 直...
☆☆☆★★★
平和な白人新興住宅地に突如黒人家族が越して来る。
直後から巻き起こる、これまでには起こらなかった犯罪に、ありとあらゆる人種差別の数々。
こりゃまた毒が有り過ぎる。
脚本にはコーエン兄弟が関わっているだけに、全編が悪意に満ち満ちている。
それだけに賛否両論…って言うか、否だらけになる予感しかしない。
何しろ白人主義者側から観たら、触れて欲しく無い事ばかり。
反対に黒人の立場からしてみると。映画の中に出て来る黒人一家は、まるでガン細胞の様な描かれ方に見えてしまう。
これって誰も得しないんじゃあなかろうか…と。
ジョージ・クルーニーは、これまでにもそんなアメリカの恥部を描いた作品に監督・出演し、数多く関わっては来ていたが。流石にここまで行ったらなかなか擁護する人はいなさそうな気がするんですよね〜。
これまでのアメリカ映画だと。主人公側が差別を受ける描かれ方が主なのに対して。この作品では、作品の内容とは違う部分で人種差別が起こっている為に。人によっては「それいる?」…と思ってしまうでしようね。
それでもコーエン兄弟とクルーニーの事ですから。当時の白人社会の中で起こった状況は、しっかりとリサーチされていると思え。あの様な出来事はリアルな現実だったのだろう…とは思える。
一体褒めてるのか?それとも貶しているのか?何だか書きながら、自分でも分からなくなってますが。なんだかんだとそこそこの高得点を点ける(苦笑)
映画を観る際には、編集等のテンポを重視するところが多少有るので。この映画のその辺りがちょっとツボだったりするからなんですが。
多分それよりも1番の原因として、他人よりも捻くれているからなんでしょうが(^^;)
2018年5月4日 イオンシネマ板橋/スクリーン11
キャスト素晴らしい
試写にて。
コーエン兄弟のタッチが正直苦手だったためか、ジョージクルーニーのおかげで緩和されてとても自分好みの作品になっていた。
人がバンバンと死んで行くのに楽しすぎる!気づけばスクリーンに夢中になっていて爽快感さえ生まれてる。
マットデイモンもジュリアンムーアもめちゃめちゃ良かった。絶妙にキモい感じ。絶妙にアホな感じ。中毒性がある。
オスカーアイザックも出番はあまりなかったものの、オスカーアイザックらしい役で楽しい。
そんな反面考えさせられる構造になっていて、鑑賞後も楽しい。
コーエン兄弟作品が好きな人なら展開が読めてしまうかもしれないが、楽しい映画なので是非!
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