リバーズ・エッジのレビュー・感想・評価
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River's edgeなんだよね。社会の大きなウネリの中の端っこの方、と捉えました。
二階堂ふみの体当たり演技もだけど、土居志央梨の方がもっとすごい。朝ドラの「虎に翼」に出てた土居志央梨がどんな演技をするのか見たくてこの映画にたどり着いたんだけど、すごかった。そこまでするか、と。
吉沢亮と二階堂ふみのやり取りも、引き込まれていく。監督が行定勲で、原作が岡崎京子じゃ、(悪い意味じゃなく)こういう映画にしかならないよね、という代表。だから、晴れ晴れとした映画じゃなく、色々と考えさせられる映画。
どこかモヤモヤを心に残しつつ、なんだかなぁ・・・と思いながら、でもこんな世の中だよな・・・と深淵に突き落とされる。
ギリギリの青春群像
僕のガサツな青春とは全く真逆の
僕の青春が陽なら陰と言う感じの、
こんなに近くに死が存在してたっけ?と思うほど
生と死の間にある橋の上のギリギリの青春群像と言う感じだった。
俳優さんの演技がすごくリアルで
釣りをしてる学生みたいにまるで同じ学校の生徒のように身近に感じました。
二階堂ふみさんも、すごくバランスよく生きてる感じがしてたけど、台詞にあったように「あの人は何も感じないから」を体現してて、
そこからのラストの涙は鳥肌が立ちました。
吉沢亮さんも相変わらず演技が上手くて、
掴みどころがない感じ、他の生徒とは違う雰囲気、
内に秘めた狂気が醸し出てて、
出て来るだけで目が離せなくなる、そんな存在感でした。
物語もどう転がって行くのか、
キャラクターたちも一つ間違ったら死んでしまいそうな危うさが全編に漂っててとても面白かったです。
子どもたちが高校生になったら
オススメしたい一本です。
ムズい!
岡崎京子先生に興味があり、映画が良かったら原作を購入しようと思い鑑賞しました。
世界観に慣れていないのもありますし、自分がまだ未熟な学生だからかもしれんけど、とても理解が難しかった。サブカル的な要素が多くて、目を瞑りたくなるような過激なシーンもあったりする割には、あまり何も伝わってこなかったです。
一人一人のキャラは濃いし、目的も分かりやすいけど、それがぶつかって何かが生まれて、そこからの流れが見えてこない。
どう終わるんだろうとただ見つめていましたが、なんか色々ギクシャクしたけど前向きになって、明るく終わるみたいな。ずっと雰囲気が大人っぽいくせに、そこの回収はなんか幼くて、ムムム、となりました。分かる人間になりたい。
吉川さんが割となんか年相応に素直で好きで、女優さんに興味が出たし、主役2人はやっぱりすごい。個人的には森川葵はどんな役でも最大限にキャラを引き出せていて大好きです。
苦しい、苦しい映画だったけど、なんかこういう世界もあるのかなーとか思ったりして、他山の石感?楽しめました。
タイトルなし
面白かったんだけど、インタビューシーンはいらなかったと思う。
度々挟み込むインタビューごとになんかしらけてしまった。
あれさえ無ければもっと良かったのに…
ただ、インタビューを受ける役者さんの演技がみんな上手くて凄いと思った。
若者たちの心を深く深くえぐっている
登場人物たちはすべて高校生という設定。
1993年の漫画が2018年というごく最近映画化されたようだ。時代背景を1993年に設定している。
おそらくこの作品は若者に向けられたメッセージだと思う。少し前の若者ではなく、現在の若者に対する進言が込められている。
最後に山田がハルナに話した「田島の幽霊を見た気がする。気配を感じる。何もしないでずっとそこにいる。生きている田島より死んだ田島の方が好きだ」
これは、若者たちがお互い、そして家族など身近な人に対してもそんな風に感じている実態を言葉にしたのではないかと思った。
いつも家にいる。いつも学校にいる人物。中には友人という人もいるだろう。しかし、誰も本心を言わず、悩みも言わず、感じたことを言葉にしない。それを日常の中にまぎれさせながらごまかし続けている。
それを特徴化すると、観音崎や小山などのようになっていくのだろう。
中でも特徴的なのが山田と吉川だ。
死体を見ることで得られる安心感。ざまあみろと思う心。
そして吉川が言った「逃げ道は誰にもない」 つまり誰でもいつか死を迎える。
この生に対する無価値観や無意味感を抱き続けている現代の若者に、作者は訴えかけているのだろう。
この作品構成のインタビューが面白い。インタビュアーは登場しないが声で吉沢くんとわかる。
彼は山田としてインタビューしているのではなく、吉沢くんとしてそれぞれのキャラを演じた彼らの心理描写を役者がどう捉えたのかを、それぞれの役柄から答えてもらうようにしているのだと思う。
吉沢くんのインタビューの質問こそ、視聴者が一緒になって考えるべきことなのだろう。
そしてハルナ役をした二階堂さんが、ハルナという人物を通して、作中の出来事で学んだことを言葉にした。
「私はどっちかというと、生きていないと思う。それは変わらないから。石やプラスチックのように。生きているとは感じることだと思う。温かいものを温かく、冷たいものを冷たく。田島が死んで初めている者がいなくなり、もういないと初めて感じた。それでも私は生きていたい。傷つき、忘れ、思い出しながら。泣き、笑い、怒ったりしながら。それを感じて生きていきたい」
普段顔を合わせていながら感じたことについて何も話さない、伝えようとしないことで起きる実体のない集まりが現代社会だ。
「死んだ人しか好きになれないの?」 山田に対しそう言ったハルナだったが、その変わらない特徴を持ち続けている山田の「現実離れした者への憧れ」に対し、理解しにくいながらも、自分の言葉で自分自身を表現してくれた山田に対し、やがてそれを受け止める気持ちになったのだろう。
どんなことでも、意味が分からなくても、「そう思う」「そう感じた」という誰かに対し、一旦は受け止めてあげること。
すぐ反応しないで、ジャッジしないで、受け止めてあげること。認めてあげること。
これが人に対する最初の接し方なのではないかと感じた。
ネット社会、思ったことを表現すればどこの誰だかわからない者によって口撃される。
だから誰も何も言わなくなったのだ。
この社会性がもたらした現実をこの作品が伝えている。かつての警鐘は、さらに色濃くなっている。
深読みすべきすばらしい作品だ。
どうしようもない高校生たち
一見、高校生としての生活をしているように見えるのですが、 とんでもなく暗く、寂しい、ど底辺の世界に足を踏み入れてる、このまま生きていてもろくな人生を送れない、ろくな大人になれない、そんな風に思ってしまう彼ら、彼女らの物語です。
ただ見終わった後に、心の中から湧き出るような希望というか、僕もしっかり生きようという活力というか、そういうものが感じられたので、これはいい映画なんだろうなと思います。
「あの人は何でも関係ないんだもん」というフレーズがあったのですが、これ、分かりそうで分からない、どういう意味なんだろうなとじっくり考えたくなる言葉です。
名作に巡り合えて、よかったなと思ってます!
殺人もいとわない展開
二階堂ふみ扮する女子高生の若草ハルナの住んでいる街は川が流れていて川辺は荒れていた。
ハルナが煙草吸ってたりイジメで殴られてたり出来の悪い不良校の話だな。骸骨を尊ぶ気持ちはわからんし、 どうしても高校生と言う設定がなじまなくて殺人もいとわない展開にはまいったね。
タイトルなし
一度見たと思うけど、吉沢くん推しで見る。ということは、最初に見たときは、吉沢くんにそこまで惹かれなかったのだろう。
岡崎さんの世界は嫌いではない。本人と親しく話したこともあるし。でも、やっぱり彼女の世界はちょっと病んでてそんなに好きではない。苦しさが伝わってくる。
亮くんはいじめられキャラ。ゲイ役だったのか。ゲイのウリ役とか今みたいにスターになったらもうレアか。憑依してるというか、なりきってる。こんな亮くんが描けてるだけ、この映画はすごい。
役作りに格闘したとある。そうだったんだろう。彼のいろいろな面が引き出されている。
彼が好きな男の子が女の子とふざけてるところですれ違うシーンはサイコー。
ふみちゃんはいい。
亮くんはこういう役の人じゃないんじゃないかな。でも、彼にはこういう一面もあるのもそう。解離的というか。CMのメイキングとか見てると感じる。すごくいい子だと言う感じと両方あるのが不思議な子だ。
今から思うと新しくもないし、岡崎さんの世界。
過食のシーンも嫌い。自虐的。全体的に。
倒錯の世界は嫌いではないのだけど、これは暗すぎ。
死体は死の隠喩。岡崎さんは表象の手前で終わってる。そこに現実的リアリティはあるけど、だからこそ危うい。中2病を少し超えたくらいのところ。
亮くんとふみちゃんの友情感がこの映画の救い。その空気感の亮くんは素晴らしい。
どの子もすごく危うい。
猫のミートボールあたりから前回ついていけなくなったんだか。
姉を殺したり、嫉妬で火だるまになって死んだり、アクティングアウト。その時の亮くんの享楽の表情は、やらされ感というか、演技感でいまいち他と統合性がなし。
生きてて良かったかインタビューで火だるまになる女のコに聞いて追い詰めるのとかすごいけど、全体に世界が好きではない。
岡崎京子の位置はふみちゃんか。
アクティングアウト=死によって生を感じる。それは、亮君の享楽と通じてるのか。
最後の二人のシーンは昇華的でほっとする。
ふみちゃんの立ち位置にも救われる。
公開当時は絶対に認めてやらないぞって気持ちでした。
1度視聴して、あまりにも原作過ぎたので映像が頭にあまり入らず数年前に断念したのですが、不意に岡崎京子熱が再熱したので見返して見ることにしました。
当時は山田くんに対しての拒絶反応もすごかったのですが、今見返してみると吉沢亮の演技力に目を見張りました!
キャスティングに関しては全体的に年齢が若干上すぎて、高校生には見えないなあ…となってしまいました。
私は90年代に生まれただけで当時の世界観を何も知らずに見ているので、映像の古臭さに関しては何も思わずに没入して観れました。寧ろレコードや装飾品にワクワクさせて貰いました。
ルミちゃん役の女優さんは本当に素晴らしかったです。ファンから見てもルミちゃんはそのまんま漫画から飛び出してきたかのように感じてしまいました。ルミちゃん姉妹のお姉ちゃんが本当にそのまんまだ〜❕と。
当時のBL漫画と多少違うんでないか?と思わざる得ない絵が少し残念でしたね。
全体的に性描写が多すぎるくらい多いです。あと喫煙シーン。これは紙タバコを禁煙してる方々からしたら、しんどいんじゃないかなって勢いでタバコシーンが終始流れてる印象です。
性描写に関しては昔の岡崎京子の漫画は謎にSMプレイやらどぎつい性描写多いよなあ。なんて思ったりして、原作に忠実っちゃ忠実な映画でした。
ゆるい気持ちで見たら最高にノスタルジックに楽しく虚無を楽しめます。
特定の世代には懐かしい
原作が話題になっていたころに青春時代をすごしたもので、このアンニュイな、いわゆる当時のクラブ、サブカルチャー扱いだったドラッグ、セックス、バイオレンスのテイストを懐かしく眺めました。
もてあました何かを鬱屈させて、そういう形で吐き出していましたよという空気。
平成令和は違うんだろうなと。
楽しい内容ではないし、生々しいベッドシーンには正直うんざりもします。
でも鬱屈とするものの吐露を求める方には合うのかもしれません。
小沢健二の歌がとても合う映画。
原作未読。
全体的にサブカル味を強く感じた。
何かとヤってるシーンが多い。そして浮気に売春、妊娠。かと思えば暴力で、とても刺激が強い。あとタバコ吸ってるし、薬やってるし、ウリやってるし、制服じゃないから、高校生だって理解するのに時間かかった。
それからインタビューシーンが最終的に繋がるのかと思ったら、そんな事もなくてよくわからなかった。主人公の友達が殴られて家帰ってから姉に刺されれてるの胸糞悪くて気持ち悪くなってしまった。まあ挑発してたけど……。
最後の方の「僕らの短い永遠」っていうフレーズは10代の儚さを感じて「凄く良いなー」と思った。小沢健二の歌がとても合う映画。私は得意な映画ではなかったけど、好きな人は凄く好きそう。
偏差値低い高校生達の群像劇
全員偏差値低すぎ、Fランク高校でも底辺だと思われる。授業は当然の様にサボってS○Xしまくるし、同性愛や、売春も男女ともにしてるし、タバコや薬もヤるし、死体を見つけたら普通は通報するやろ!!それが宝物ぉ?!あぁ、さらに殺人(未遂も含めて)も有る。極端過ぎる設定だけど、なんか最後はまとまったのかなぁ~?
1番頭悪いヤツが最後なんのお咎めもないのとか、不満。そいつが薬をどうやって手に入れてるかも、かなり不明。
原作が尊すぎるのよ
原作にそっくりの
二階堂ふみと吉沢亮のキャスティングにまず
ありがとうと言いたい。
個人的には、吉川こずえはヘルタースケルターの水原希子が勝ち。
平穏そうに高校生活を送ってるようで
イジメ、ドラッグ、妊娠とありえないような事満載で
でもこれが80-90年代だと思うと
アリかもと思える時代を過ごしてきました。
生きている実感を
死んだ人を見ることで感じたり
肌のふれあいや快感で感じたり
空腹を満たすことで感じたり
そんなものを求めてしまう自分の中の
空洞な部分をヒリヒリと感じさせてしまう
岡崎京子の空気感が少し足りなかったかなぁ
二階堂ふみは100点
天才といわれた岡崎京子
ストーリーがいい
起承転結があるわけでもなく、かといって”日常”みたいな凡人のだらだらした高校生活でもない
すこしトンガった高校生達のヒリヒリした日常
あこがれるたりはしないけど、つまらない事にとらわれていた、あの頃の自分達よりは真剣に生きていた人生のエリート達にちょっと嫉妬する
モブキャラのねたみですが
原作は1993年のマンガ
かつて天才と言われた岡崎京子の代表作だとか
原作未読ですが、あらすじは読みました
この作品だけで天才なのはわかりました
古い作品なのに全く違和感が無い
交通事故で作品が書けなくなったそうですが、凄い人だ
今まで知らなかったのが残念です
”世界の中心で愛を叫ぶ”の行定勲が監督
よく聞く名前だけれど、ちゃんと作品を観た事が無い
連載物を一作の映画にするには時間的制約があります
登場人物の情報をインタビュー形式で見せたのは上手い方法でした
焼けたヌイグルミや包帯だらけの女性など、想像をかき立てましたし
原作はより細やかな心の有り様が表現されていたようなので読んでみたくなったけれど、映画も趣旨をよく理解したいい作品ですね
でも、やはり原作にはかなわない
時間が足りないから仕方がない
映画作りのジレンマです
子猫を殺した犯人を変えていたけど、変わっても大した意味を持たないので、映画の方がスッキリしていいかな
二階堂ふみはいつもながらのケレン味のない脱ぎっぷりですが
からみのシーンは、原作の解釈が浅いような演技でした
ただのマグロか不感症にしか見えない
監督の演出のせいかもしれませんが
他に吉沢亮、無難な演技でした
”東京リベンジャーズ”でも思ったんですが、彼は童顔なんだけど、横顔が時々オッサンしてるんですよね
森川葵は相変わらずの曲者ぶりというか、ちょっとやりすぎたかな
原作以上に怖い
浅野忠信とCHARAの娘、SUMIREは独特の雰囲気をもっている
”大怪獣のあとしまつ”にでているのか
評判が悪いので観ない予定だったけど観に行こうかな
4年前の作品なので、まだ端役だった小川紗良と片山友希
マイナー映画に出演していた頃から注目していたので最近の活躍がうれしい
行定勲さんワールド
この空気感は好きな人とそうでない人、はっきり分かれる気がします。消して万人受けではなく、サブカル好きが愛しそうな映画。
個人的には好き。オザケンの歌も良かった。
山田くんの存在感が凄く良い感じでした。
あとみんなの棒読み感が堪らなくあってる映画。
淡々と進み内容もあっさり
吉沢亮くんの演技は魅力的でした
猟奇的な感じを雰囲気や表情とかで表現してて
すごかった!ビジュアル最高。
二階堂ふみちゃんが脱いでて
モロ出ししてたけど、出す必要あるかな?
そこまでしなくても...
ベットシーンにそこまで重要性を感じなかった
内容は
終盤までモヤモヤ、なんで?みたいな感じ
伏線回収してくれると期待してみたが
さらっと回収されて
あ。ですよね。ってなりました!
好き嫌いの別れそうな映画かなぁ〜
退廃サイテー青春群像劇
この一言に尽きる。
この物語の登場人物は言い方は悪いかもしれないが「青春ヒューマンドラマ主人公悩みあるある」をそれぞれ抱えている。
同性愛、偏愛、摂食障害、売春、いじめ、綺麗な妹への憧れ、無関心、性愛への過剰な傾倒。
並べてみるとまさしく「あるあるの悩み」だ。
これらの悩みは数多ある物語の中で記号的に消費され、半ばファッション感覚でキャラクターの特性として付与されてきた。それ故に悩みをもつキャラクター達は聖人化をされ「本来語られねばならない悩みを持つものの人間味」もないがしろにされてきたのだ。
では、「本来語られねばならない悩みを持つものの人間味」とは何なのか。
それは彼らが持つ「加害者性」だ。
同性愛のカモフラージュのために利用した嘘の恋人、偏愛のために蔑ろにした相手の気持ち、摂食障害のために無駄にした食べ物たち、売春で乱れたモラルのために堕ろすことになった胎児、いじめられることのストレスのはけ口にされた存在、妹へのあこがれのために侵してしまったプライバシー、無関心のせいで傷つけてしまった他社、性愛への傾倒により陥ってしまった倒錯。
この「リバーズ・エッジ」はこれらの「加害者性」を真正面から描いている。
日々に恵まれずマイノリティであるために肩身の狭い思いをしている彼らは、自分自身のことを恵まれない人間としながら、同時にそれらの悩みによるしわ寄せを他者に押し付けているのだ。彼ら自身も加害者になりうるのだということをまざまざと見せつける。
まあ、つまり何が言いたいかと言うと、マイノリティとマジョリティは同等の存在であり、そうであるとするならばマジョリティはマイノリティ同様加害者となりうるということをこの映画は表現したかったのだと思う。
このレビューは頭がまとまらないうちに書いているので後々書き直すと思う
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