「面白かったところがほとんど残ってない続編」いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったところがほとんど残ってない続編
不思議な色彩の映像美と軽妙でちょっぴり知的な早口トークが最高に面白かった前作から、映像の奇妙さだけが残って面白さを全く失ってしまった続編。
ストーリーは前作のラストシーンの前に起こった、彼らが一発逆転していくまでを、この後の三作目と続けて描いているのだが、物語の整合性をとるために少々複雑にしてしまったのが悪かったのか、ほとんど筋書きを追うことに一杯一杯で、一番のオモシロポイントだった会話劇がほとんどなくなってしまったのは残念。
キャラクターも増えてスケールが大きくなったのはいいのだが、何も出来ない大学教授連中がギャングらしからぬ手段でギャング化していく、ダメな研究員が持てるスキルを生かして危機を乗り越えていく、そんな「ダメさ」が面白さだったはずなのに、何だか少しスーパーマン化し始めて、アクションまでこなし始めてしまったのは本当に良くない。
お馬鹿コメディとは違う知的さを評価していた者としては、よくある中身のないお馬鹿コメディ化してきているのはマイナス以外のなにものでもない。
星一つでもいいくらいの低評価だけど、一応観るつもりの三作目が、本作よりもっとおバカ化していそうだったので、続編のために余力を持たせて星二つにしておく。
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