「これぞまさに、"映像読書"」ラプラスの魔女 ワッフルつねさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞまさに、"映像読書"
オープニングからちょっと暗くて微妙な空気が映画全体に続いていました。この"パッとしなさ"というんでしょうか、これが低評価につながってんのかな~と思いながら見進めて、あるとき、小説の実写だと気づいたらよくわかりました。この不思議な感覚こそ、読書をしているときの脳内再生の感覚だと。
そうなんです。私はこう思ったんですが、三池監督はまさしくも脳内再生のような映像をそのまま映画にしたのではないのでしょうか。そんな映画を見た私は、まるで映画を見ながら読書をしているようでした。つまりそれは、感情移入を誘うような余計なつけたしを取っ払い、"実写"という言葉の的を得た実写映画だったのです。
昨今の映画には実写映画というものがほとんどで、それらは「小説は小説。映画は映画。」と本作と映画を切り離した見方を誘うようなものばかりです。これによって「思ってたんとちゃう」現象も起きてしまいます。三池監督はこのような実写映画に歯向かい、読書そのものを実写化したように感じました。
あと、ジャニーズの棒っぽい演技は時として絶妙な効果を発揮すると私は思います。『坂道を上って』の知念くんもいい感じでした。
広瀬すずの秘めた演技は感無量。やっぱりね、潤しいんだよね。そしてFadedを主題歌にしてくれてありがとうございました(評価が滅茶苦茶だったので当初はこの二つ目当てでした)。
Where are you now...?
P.S. 三池監督…ケータイ捜査官7から10年なんですねぇ………
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