劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディのレビュー・感想・評価
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総集編というよりリメイクですね。
テレビシリーズではみぞれ、あすか、れいなの3人が描かれていましたが、今作ではあすか1人に絞られた作りになってます。
(なのでみぞれ、れいなファンにとっては不評かもしれません)
新カットの多くは演奏シーンプラス、テレビシリーズの内容にプロローグ、エピローグが追加された形になっていて、単なる総集編とは言えない満足感がありました。
その分、他キャラの成長過程が省かれたまま、他キャラの名シーンが唐突に現れるので、群像劇としてのカタルシスは低く、(特に全国行きが決まったときの感動や、部長のソロ演奏や演説)テレビ未視聴の方には、何故このキャラがここでこんな台詞を?という疑問が湧きそうな部分はありました。
とはいえ、テレビシリーズを補完するようなカットが多いので、視聴済みの方にとっては、描かれていなかったシーンが満載で、確実に楽しめる内容になっているのではと思います。
円盤を揃えた後の総集編映画には手を出さないのですが、
今回の映画はテレビシリーズ、映画の両方を揃える価値がある作品だと思います。
家族の物語として再構成された傑作
前回の映画も総集編にもかかわらず、非常に自然な流れで一本の映画に再構成されていましたが、
今回も非常に丁寧に、いや寧ろTV版から受けるいんしとはまた違った作風の「映画」にちゃんとなっていました。
前回が思春期の友人関係を、今回は家族関係にフォーカスがあたり、テーマに筋が通っているのも素晴らしい。
白眉は全国大会の演奏シーン。これは、劇場で観ないと感動は半減するレベルで、作画、音響、演出が完璧でした。
もはや新作映画
TVシリーズの印象的な場面を継ぎ接ぎしたダイジェストと思って観に行きましたがいい意味で裏切られました。TVシリーズを構成していた要素の内、久美子・あすかの関係性に絞って再構成しただけに、総集編特有の詰め込み感が全くなく、全てのシーンが滑らかに繋がっていました。TVシリーズは多くの人物が登場する群像劇ですが、久美子・あすかに焦点を絞った本作はまるで新作映画のように思えます。新規カットも多数収められた本作。音響の良い映画館で観なければ絶対に損ですよ!
音自慢の劇場で鑑賞すると尚可(追記)
内容に関する感想は他の方に概ね同意です。部活という形とはいえ音楽や楽器演奏に情熱をかける様子が実によく伝わってくる、その筋の経験のある方々には、かなり同期できる部分の多い作品かと思われます。それは1期同様変わらず表現が行き届いています。
個人的には、内容をあすか先輩に絞った事で2年生組の話や合宿編、麗奈ネタは匂いすらなく削除されて、辻褄が合うように補完カットと新規の冒頭部分を綺麗に連結され、初見さんにも「?」が極力無い様に気を使ってソレは非常に良いのですが、本編であるTV版を知る方にとってはその辺がいささか薄い印象を与えてしまうかも知れません。ソレ以外はほぼほぼ完璧に近い仕上がりです。その2年生ネタはOVAの制作発表が既に出ているので、来年のお楽しみと言ったところですが…
そこで、この作品は1期同様、楽曲・楽器の素晴らしさもキチン抑え訴えてくる良作なので、音響に拘った劇場でも公開されるべきかと考えていまして。現状では〝川崎チネチッタ〟のみですが、音響を売りにしている立川シネマシティやイオンシネマ幕張新都心などで、今後再上映される事を期待しています。現実のコンサートホールなどで行われる生演奏に近い音響と迫力があれば、この作品がもっと素敵なものに仕上がる事でしょう。
※イオンシネマ幕張新都心では、過去に1期を再上映した実績あり。今回の2期も期待できそう…チラッ
■追記分/2017年11月18日
上記予想通り、イオンシネマ幕張新都心が再上映をやってくれました。音が肝のこの作品、もう素晴らしいの一言。コレで作品として完成形となりました。
短期間だけの上映ですので、鑑賞に行けそうな方はぜひともオススメ致します。
一見さん、限定?
ミゾレと希美の物語(TV版2期前半、原作2巻に該当)を完全新作で作りたいからと後回しにし、今回の劇場版第2作はTV版2期後半(原作3巻に該当)の久美子とアスカのに絞って制作されたが、順番通りに作るべきだっただと思う。劇場版第1作(TV版1期)で原作(1巻)には無かった”悪行”で嫌われキャラとなった優子がミゾレ達へのフォローで汚名返上する下りや、アスカがとある家庭の事情でミゾレ達をある意味見捨てるという悪行を行ってしまう下り(劇場版第2作でアスカ自身が追い込まれた窮地を天罰覿面と自虐しあきらめてしまう原因)が、ミゾレと希美の物語にはあり、物語に深みを与えていたのに、無くなってしまったからだ。
流石のクオリティです!!
公開初日に見てきました。
相変わらずユーフォは何度見ても良いですね、泣けます…
総集編と言う噂でしたが、要所要所で新規カットがあり、アフレコも一部新規収録していたのが分かりました。
新規カットは冒頭から出てきます(子供の時の明日香です)
もうこれだけで満足でしたが、他にも宝島フルバージョン、全国大会演奏シーン(三日月の舞)アリと、非常に見応えがありました。
最後大会終わりに姉を追いかけた後の久美子と明日香の絡みが追加されているなど、ファンには嬉しい限りです!
演奏も麗奈のソロは新録だと思います(ピッチがTV版と違いました)
後は映画館という環境ですから、臨場感は言わずもがな。
その上で満点にしなかったのは新録のアフレコが、正直TV版を超えていなかった事です。
※具体的には渡り廊下で久美子と明日香が話すシーン、卒業式終わりで同じく久美子と明日香が話すシーン
ここは作品の中でもかなり重要なシーンですが、若干黒沢さん(久美子)の演技が惜しかったと思います。
(あくまでも個人の感想ですけど……)
とにかく明日香に焦点を置いており、みじょれのシーンが殆ど無かったのはちょっと寂しかったです(まあそれ入れちゃうと作品がぼやけちゃうからしょうがないてすよね、みじょれ絡みは来年の新作でしてくれると信じてます!)
来年の完全新作も楽しみですし、京アニさん!久美子卒業の三年生までは続けて下さい!
高いレベルでまとまっている
京都アニメーションが手掛けたTVアニメ「響け! ユーフォニアム」の総集編映画の後編・・ですが、かなり新規カットが追加されていて、新作に近い気分で見る事ができました。
プロットとしては関西大会への進出までを描いた前作(「劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~」)の方が"部活もの"としては秀逸だったとは思います。本作は主人公の久美子と3年生のあすか先輩に焦点を絞ったため、お話のスケールとしてはやや小じんまりとした印象も。しかしその分「何故自分がユーフォを奏でるのか?」という、キャラクターのよりパーソナルな部分に焦点を当てており、そのドラマはキャスト陣の熱演もあってきちんと描けていたと思います。殊に、久美子を演じた黒沢ともよさんの演技が素晴らしいです。
設定には緩いところもあり、ちょっとリアリティに欠ける部分もありますが、作り手が見せたいのはあくまでキャラクターの心情とその多面性にあると思うので、さほど気にはなりませんでした。「熱いキャラは常に熱く、クールな奴は常にクール」みたいな記号性を排除した、生々しいキャラクター達だからこそ、彼女たちの想いが、その声がこちらの胸にも響くのだと思います。
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