喜望峰の風に乗せてのレビュー・感想・評価
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何がこのような結末を招いたのか。現代版イカロスを思わせる物語
この人物、クローハーストのことは以前から何かで読んで知っていたのだが、もしも本作が自分にとって初めて彼の人生に触れる機会であったなら、鑑賞後、精神的にかなり引きずってしまったことと思う。
ある意味、すべての要素が彼を追い詰めたとも言える。もしくは、誰も悪くないのにこんなことが起こりうるのが人生の哀しさ、とも言い得る。面白いことに本国ではこれまでにもクローハーストにまつわる多くのドラマや映画、ドキュメンタリーが製作されてきた。誰もがこの逸話に、人間という生き物が抱える「謎」を感じているような気がする。
これは良き夫であり、良き家庭人であり、良き成功者でありたいと心から願ったごく平凡の男の物語である。手元にささやかな幸せがあっても、人は自ずと「もっと、もっと」と手を伸ばしてしまうのか。それとも引き返そうと気付いた時にはもう手遅れなのか。まるで現代版の「イカロス」のように思えてならなかった。
コリン・ファースだからこそ実現した非冒険映画
航海計器の開発と販売で生計を立てている男が、経済の困窮とメディアの煽りによって、無謀にもヨットによる単独無寄港世界一周クルーズに挑戦する。彼は冒険家でも、さらにヨットマンですらないのだ。この信じがたい実話の映画化が、コリン・ファース主演で実現ことには意味がある。まるで講義にでも出かけるかのようなブラックスーツの上に黄色いヨットウェアを着て、家族や友人が見守る中、もろに不安げな表情で港を出港していく主人公の姿は、ファースがかつて演じた否応なく難題に挑戦せざるを得ない男の横顔と重なるからだ。だから、この映画に冒険ドラマのスリルを期待しないで欲しい。案の定、出航後間もなく自然の驚異にさらされて目標と居場所をなくす主人公の葛藤のドラマというのが、正しい見方だと思う。同時に、これは従来のジャンル映画のルーティンを覆すチャレンジングな1作なのだ。
栗○くんも、あまり頑張らなければよかったんだ。こう言う人は日本人に多いぞ!
栗○くんを思い出す。もっとも、○城くんはちゃんと登りましたから、たとえが悪いですね。
やっぱり、後戻り出来ない嘘はつかない方が良いが、素人でもここまでやったから『ゆるして』って事なのだと思う。正にその通り。だから、パイオニアワークでもないし、冒険でもない。でも、ディスる事も出来ない。安らかに成仏してくださいとしか言えない。
あまりにも…
無謀と言われても仕方ない、悲しい実話。航海経験がないのにいきなり世界一周の無寄港レースに出るのは命知らずにも程があると感じた。自分の発明した計器に自信があったのだろうが、自然を相手にうまく行かず。スポンサーや家族のためについた嘘のせいで後戻りできなくなり、自ら命を絶ってしまった。結果的に家族を捨てることになってしまい、孤独な航海において相談もできなかったのだろう。違った展開を想像していただけに、悲しい。
“mercy”って何だろう…
タイトルから想像するような、爽やかな前向きな映画ではなかった。
原題のThe Mercyはクローハーストの航海日誌の言葉から。劇中の台詞にもあるが、mercyって何だ?
今では考えられないが、最後にゴールすれば細かい記録など調べられず、有名になれると思ったのだろうか。
準備不足で出発という時点でゴールは諦めていたのだろうか。
少なくとも観ていてゴールしようという意思が感じられない。
嘘をついてしまったという心の中の葛藤か、過去の思い出に浸っているという感じなので見ていてしんどさもあった。
海の色は場所によって違うように見え、綺麗だった。
戻れない・・・進めない・・・
爽やかな映画タイトル。コリンファース主演だし、素敵な映画なのでは!と思って観たのですが、全く異なり、絶望と後悔が漂う重苦しい雰囲気でした。 冒険映画=夢!希望!だと思っていた私は軽いショックを受けました。しかも実話。妻や子供達はどんな気持ちだったろう。 ‘ 止めたい’ ‘ でも今更そんな事言えない’ 後悔する気持ちや、もがけばもがくほど自分の首が絞まっていく苦しみが痛いほど伝わってきました。 ここまでじゃなくても、似たような状況はきっとあちこちで起きている。 むやみに人を煽ってはいけないし、誰に何と言われようと引き返してくる勇気も必要。
うーん‥
簡単に言うとレースでイカサマして、バレるのが怖いから自死した話?
実話がどうだかわからないけど、子供が3人もいて、会社と家を賭けて挑戦した割にお粗末すぎる。
映画化されるほど有名な事件だったのかな。今ひとつでした。
海
コリン・ファースの名に惹かれて鑑賞。全く予備知識無しで見た為、展開に驚き。よくある冒険物語のような話でなく、淡々と進む感じ。結局途中で放棄し、自死に至る。海は大きく逃げようがない。
美談でもなんでもない
なんか想像と全然違うところに着地。 実話ベースというところで、創作では思いつかないようなバッドエンドが待っている。そこに魅力を感じるけど、まあ複雑なお話です。 順調そうな中盤までは想像通りだが、終盤から?が出てくる。あれ、なんか重要なポイント見逃したかな、みたいな。ただ、孤独で狂ってきたのか、とか。で、まあ、自作自演ということで、なるほど、となる。 すごく情けない話で美談でもなんでもない。しかし、その弱さが人間くさいし、なんか共感するところでもある。すべてを捨てて逃げ出してしまっている。ようするに負け犬の話。 題名忘れたがショーンペンの平原で孤独死した少年の作品があったが、美談ぽく扱われる、あれより個人的には好みかな。人間てこんなもん。思春期に思想や哲学持ったってなんの役にも立たない。 勇気づけられるとか、何にもないが、そこが印象的な映画。
コリンファース主演だからこそ
予備知識無しで鑑賞。この邦題からして、サクセスストーリーだと思い込んでいました。1人苦悩するコリンファースを鑑賞する事になるとは。まあそれも良かったですけど。成るべくして成った結果ですね。
社会の実像
素人のクローハーストが無寄港世界航海大会に出る物語。残念ながら冒険らしき要素を含んだ映画ではない。1人の男の物語だ。金と名声を求める本人とマスメディアが実力以上に過信して宣伝するのは現代社会と似ていると思った。結局クローハーストは自身の生命より名誉を選んだということだと思う。
参加した動機がわからない。
経営不振だということはわかったが、週末セイラーとしてヨットを楽しむだけのビジネスマンが単独世界一周に参加するには動機が不十分。もっと何か腹の底から湧いて出る情熱が欲しかった。子供たちに夢を与える?ってだけじゃ、元々無謀すぎると思う。もしかしたら最初から死を覚悟してレースに臨んだのか、しかも9ヵ月間孤独に耐えなければならないのだ。
海図だけは嘘で塗り固めてあったけど、航海日誌は素直に書いていた。多分、その内容はドナルドの心理面を抉るような言葉で埋め尽くされていたのだろうけど、コリン・ファースの演技がそこまで至ってないようにも思う。“嘘”を思い立った場面はなかなか良かっただけに勿体ない。
例によって真実の物語なのですが、遺体も見つからず、優勝賞金を獲得した人が遺族に寄付したという美談の方が心に訴えてくるものがある。それぞれ顔を見合わせることもなく、無線の情報だけのライバルなのに、「金はいらねー」という男気が気に入った。どうせなら、優勝者ももっと描けば泣ける話になるかもしれない。
レイチェル・ワイズの二の腕が好き。
単独無寄港世界一周ヨットレース
1968年に単独無寄港の世界一周ヨットレースが開催される。 主人公(コリン・ファース)は妻(レイチェル・ワイズ)の不安をよそに参加することにする。 しかしヨット技術が優れているわけでもなく、勇敢というよりも無謀な感じ。 出航後ただちに問題が次から次へと起き、重大な決断を強いられる。 どうみても無茶だ。
悪魔のささやき
進めば必死、戻れば生き地獄。そんな、成功のない航海を余儀なくされた主人公の境遇に、いたたまれない気持ちになりました。 金や名声、期待といったものだけでなく、偽装という、悪魔のささやきにも苦しめられた人間の末路とは、かくも孤独で、虚しいものなのですね。
慈悲とは
原題は“The Mercy” 観終わったあとだと考えさせられるものがあります…主人公にとっての慈悲とはなんだったのか。 あんなに苦しめられた孤独によって、その“選択”が最後にできたということ…? うーん… 実話らしいということしか知らず、悩める中年男性の感動冒険ものだと思って観はじめたら まんまと打ちのめされました。 そりゃ自然は厳しいだろうけど、主人公がこの境遇に陥るに至った原因は ほぼほぼ人災よね。 準備大事。リスクマネジメント大事。 映画としては地味なんですが コリンファースのどんどん追い詰められていく演技が見事。 疲労と孤独と罪悪感から 少しずつ主人公の精神が衰弱してく様子が見て取れて、後半は怖いくらい張り詰めてました。 いや〜、でもなぁ… 自分は妻に一番感情移入して観てしまいました。 こういう、言い出したら聞かない旦那持つと大変だよね泣
【素人ヨット乗りが、自らの哀しき嘘故に、独りきりの海上で起こしてしまった事の顛末を描く作品。】
ー コリン・ファース主演、妻役がレイチェル・ワイズならば観ます。 ドナルド・クロウハーストの物語はこの映画を観るまで知らなかった。ー ・経済状況の立て直しのため、つい口走った事が後戻り出来ない状況になる という状況は現代でも良くある話ではないか? ・コリン・ファース演じる主人公が周囲に翻弄されながら、ついには 自ら”ある決断”をせざるを得なくなる過程は観ていて辛いものがある。 ・果たして、彼の魂魄は救われたのだろうか? <2019年1月17日 今は無きTOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞>
あまりストーリー的に面白さがない❗
星🌟🌟 女王陛下のお気に入りに出ていたレイチェル・ワイズが出ていたので観たのですが…全然ストーリー的には面白さがない作品で途中ちょっとウトウトしてしまいました❗実話なのでストーリーを替える事は出来ませんが脚本と撮影のしかたで少しは見方が変わってくるはす…コリン・ファースやレイチェル・ワイズが出ているのに残念です😢
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