劇場公開日 2018年1月13日

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「美談過ぎる?いや、ありえる、ドイツなら。」5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5美談過ぎる?いや、ありえる、ドイツなら。

2021年7月8日
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鑑賞方法:VOD

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移民差別、変わった姓をからかわれる、ドイツ語読めないアフガニスタンの外科医、シングルマザー、大学落ちこぼれて勘当、夫に逃げられた母、一番は高校卒業前になって視力をほぼ失ってしまう主人公のサリー。日本だったら「絶望」?でも大丈夫。

視力を失った代わりに、天分があったにしてもサリーは記憶力、集中力、嗅覚、聴力、味覚、触覚が最高レベルになった。なぜなら自分のしたいことがわかっているから人の何倍も努力して、自分を助けてくれる仲間が居て熱意とセンスがあれば認めてくれる社会だと信じたから。その熱量と強さは周りの人を動かす。読むべき空気なんてない。あっても無視!吹っ飛ばせ!

きれいごとばかりではないし、口の悪い人もたくさん居る。でもそこでへこたれないし自尊心と自信があってまっすぐの姿勢がいい。映画のためにきれいにした箇所はあるかもしれない、よく知らない。でもドイツなら可能、ありえる。能力があるなら、移民だろうが、性別がなんであろうが、障害があろうが「弱者」と言われる人達に対してエンパシーを持つ国だから。

研修生の分際で「嫌がらせですか?」と上司に言うのはよくないといった感想をもたれた方も居ると思います。確かに日本であればハラスメントにも耐えて恨みを溜め込んでいくのでしょう。でも明らかな嫌がらせ(サリーの姓とネクタイを意味するドイツ語が似ているという指摘)に加えて、何か君のことは気にくわないと、研修生を育てる側が言うべきでない主観的なことを当人は言われています。自分が他人からそのようなことを言われたら相手が誰でも言い返すのが普通である国の一つがドイツだと私は思っています。

マックスいいな。ああいう友達思いの人、居る!サリーがほとんど視力がなくなってからの目の演技が素晴らしかった。ミュンヒェンの街もやたら美しく見えた。美しい緑の中を二人でサイクリングするのもドイツらしいな。いいな、いいな。まさに「道が幸福」であることを示していた。真っ直ぐに優秀な人を心から素晴らしい!と言葉で表現してくれる。人間はそうやって成長する。言葉は大事。見て気持ちが強くなる映画だった。

---------------------ドイツ映画週末だった----------
2015 "Drei Tuerken &ein Baby"(トルコ移民3人兄弟と赤ちゃん)(2021.7.11. Netflix)
上記映画のサリー役とマックス役が出てるドイツ映画。
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2020 "Isi &Ossi" (2021.7.11. Netflix)
10代後半男女のラブストーリー。移民沢山、貧富の差、世代間の差、出来の悪い子どもも金持ちの親は学校にねじ込む。頭良くても貧しくて才能があるとボクシング🥊ドイツ映画で初めてのNetflix作品。

talisman