「女性によるハードボイルド」女神の見えざる手 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
女性によるハードボイルド
勝つために生きる、より大きな勝利をめざすロビイストの物語。米国で銃規制法案を設立させる側に立つ、という「勝てばそりゃ大きな勝利だろうが、勝てないでしょ」という無謀な戦いへ自らをおく凄腕ロビイスト。彼女を突き動かすのは「銃はいけない」という信念か、はたまた「より大きな戦いに勝ちたい」というあくなき欲求なのかは、最後までわからないまま。
しかし彼女を突き動かしている情動がなにかがわからない不満も、最初のうちに感じる「それはやりすぎでしょう」「冷たいなあ」といった主人公への反感も、いつのまにか小さなことに感じられてくる。
それは、彼女が、知力、胆力の限りを尽くして勝利を追い求めることに尽きる。ごくわずかな可能性を見つけ、それを本当に少しずつでも広げ続けていく姿を見続けていると、"優しさとはまた次元が異なる世界" を感じられ始め、彼女が見ているものがわずかに見えたような気がしてくる。
そして、「同僚たちは罪に問われないようにする」ために同僚たちに全く情報を与えなかった点は、彼女なりの矜持だったのだなあ、と感じられてくる。
強い女性を描く映画が全盛の昨今においても、彼女は群を抜いている印象。女性による傑作ハードボイルドだと思う。
コメントありがとうございます。
欧米人の銃信仰と銃愛は、とても理解できません。
「優しさとはまた次元の異なる世界」
素敵な表現ですね。
そこがスローンの格好良いところですね。
今晩は。
「聲の形」へのコメント有難うございます。
で、イキナリで恐縮ですが、私、今作がとても好きでして。(好きな作品、何作あるんだ!と言わないで下さい・・。)
超絶早口で論理的に、相手を聾中に陥れるロビイストを演じた眠らない(眠れない)ジェシカ・チャステインの魅力に圧倒されました。(&ジェットコースターストーリー展開。)
面白かったなあ・・。では。
コメントありがとうございます😊
本当そうですね。鶏に負けないくらい?瞬時に内容を忘れてしまいがちでしたが、皆様のレビューを読み、自分も書くことで、シーンや感動を思い出せるようになりました🐓
これは自分史上のベスト級作品。
ちょいクセ強の小うるさい友達に紹介しても、この作品だけは好き嫌いを超えて、面白かった、との感想を返して貰えました。
〝史上最高の喉仏ゴクリ〟(水差しからコップに注いでひと口飲むあのシーンです)と、私は呼んでます。