ワン・デイ 悲しみが消えるまで
劇場公開日:2017年7月29日
解説
「愛してる、愛してない」「男と女」などで、さまざまな男女の愛を描いてきたイ・ユンギ監督が、心に傷を負った男と、人には見えない存在となった女が織り成すファンタジックなラブストーリー。主演は「パイレーツ」「無頼漢 渇いた罪」のキム・ナムギルと、「愛を歌う花」「哭声 コクソン」のチョン・ウヒ。最愛の妻を事故で失い、無気力な日々を送りながら保険会社に勤めているガンスは、ある日、仕事のため交通事故の被害者となった女性が入院している病院を訪れる。被害者の女性ミソは事故で意識を失い、2カ月近くも植物状態が続いていた。そんなミソの病室で青い服を着た女性と出くわしたガンスだったが、その女性は、自分の姿がガンスに見えていることに驚く。後日、再び病室を訪れ、またも青い服の女性と対面したガンス。しかし、ふと目に入った病室の鏡に映る自分の隣に、彼女の姿は映っておらず……。
2017年製作/113分/G/韓国
原題:One Day
配給:ファインフィルムズ
スタッフ・キャスト
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韓国らしい作りだった。
幽体離脱してる陽気なヒロインと、コメディらしい導入であり、あまり悲壮感が表に出ないながらも、その裏で濁流が渦巻く葛藤を匂わせる構成だった。
ライトな感じで進んでいく展開も楽しくて、小石のようにシリアスな側面を挿入する脚本も結構好きだ。
最終的に全ての伏線は滞りなく回収され、主人公の過去も、ヒロインの境遇もちゃんと把握できる。脇の甘さを感じはするも、優れた脚本だと思われる。
ただ…
ラストがやっぱ…どうなのかな。
ヒロインの生命維持装置を停止させる主人公。実際、そおいう境遇に置かれている人達はどお感じるのだろうか?
病院を後にする主人公の顔には、どこか吹っ切れた感じがあり、救済をほのめかすような演出もある。物語のラストとしては、綺麗にまとまってる感はあるんだけど…俺には少し肩透かしに思えた。
ヒロインの要望に応えた主人公ではあって、妻が死んだ時の感情なんかにもリンクしてはいるわけなのだけども…そおなると、やっぱりお前は妻が死んだ時に少なからずはホッとしたんだな、と思う。
葬式に参列しなかったのも、妻の部屋に入れなかったのも、居なくなった事実を認めたくないからではなく、その罪悪感からだったのかと。
彼は許して欲しかったんだろうな。
思いがけず去来した安堵感を。
色々ひっくるめて全部を背負い込んだ主人公ながらも、そんなクソ重たいテーマ孕んだままのラストにしては軽すぎて…違和感が。
去っていく者と残される者…多くの場合は残される者の解釈に左右はされるのだけれど、こんなにあっさり描かれてもなあ、と。
1つ面白いと思えたのは、関係性だ。
会話さえ出来ればなんとかなるんだなと思えた。そこはなんかすんなり入ってきて…いわゆる幽霊に近しい存在のヒロインなのだけれど、会話さえ出来れば順応もしていけそうだ。
以前、なんかの本で「人は未知のモノに恐怖を感じる」って書いてあった。
悪魔や幽霊、死とか死後とか…明日なんかに恐怖を感じる人もいるだろう。
暗闇を本能的に怖いと思うのは、その向こうが見えないからなんだとか。
彼女とは会話を通して未知ではなくなったわけだ。相変わらず得体のしれない存在ではあるのだけれど、意思の疎通があるならば未知のレッテルは剥がれていき順応もする。
なんだか、妙なとこに凄く納得できた。
2019年1月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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映画なのでファンタジーとしての設定は受け入れるし、なんでここでこの人が登場する?って多少強引な展開もまぁ否定しない。
でも、植物状態の女性のためにあれだけ奔走したのに、恋愛的な展開にならない。そりゃそうだ。妻をなくしたばかりなんだから。その設定がまず納得いかなかった。
そしてラスト。自分では命をたつことができない女性の代わりに生命維持装置?を切るという殺人行為が行われた。亡くなった妻が目の前に現れて、キレイなままで死んでいきたいからという言葉に感化されての行動のようだが全く納得がいかなかった。
そう考えると、結局何の話だったんだ?話の芯となる部分をはっきりさせてほしかった。
2018年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
主人公は保険会社に勤めている。
交通事故で植物状態になった女性を担当する。
病院に見舞いに行くと、その女性が話しかけてくるが、主人公にしか見えないようだ。
愛する人を失うのは辛いものだ。
ストーリーが陳腐でありがち。残念ながら自分には刺さらず。