「出会いを大切にしたくなる。気持ちが前向きになる映画。」旅猫リポート shironさんの映画レビュー(感想・評価)
出会いを大切にしたくなる。気持ちが前向きになる映画。
イケメンと猫!これだけでも、仕事でささくれ立った心には充分な癒しでしょう。
ところがこれが、思ってた以上に泣けて泣けて…デトックス効果も期待できます。ww
あらすじでお察しの通りの物語が、お察しの通りの展開ですすんで行くのですが、いちいち泣けます。
いや、察していた以上でした。昭和の少女漫画も驚くほどの××のオンパレードに、普通ならドン引きのとろこですが
猫のナナが辛口の上から目線なので、御涙頂戴を回避しています。
でも実は、そのツンデレ加減が更に涙を倍増させてくるという二重構造。まんまとしてやられました。(T-T)
猫に九生あり。
ナナの達観した目線は、既に何度目かの人生を過ごしてきた猫のよう。
私はどちらかと言うと犬派なのですが、
猫の佇まいは、それだけで哲学的な思慮深さを感じます。
まるで宇宙の摂理や、生命の神秘を知っているような…。
ちょっと犬には無い魅力かもしれません。
クライマックスをしっかり受け止めてくれる、ナナの名演技に号泣。
『肉球賞(Pawscar Awards)』決定!
高畑充希ちゃんの生意気な声が相まって、ナナのキャラを魅力的に完成させていたと思います。
そして、健気な悟にも泣かされます。
福士蒼汰くんは『BLEACH』で少年ジャンプの熱量を見事に体現していたばかりなので、その振り幅に驚きました。
あんなにダサいジャンバーを着こなせるところも凄いww
中学パートは割愛でしたが、前野朋哉さんが演じる事で、二人が放課後をどんな風に過ごしていたのかが目に見えるようでした。さすがです。
コトリンゴの音楽も、重いストーリーに軽やかさと甘すぎない優しさを加えていたように感じます。
キリンジの『ネンネコ』が大好きな私にとっては、やっぱりナナによってサトルは救われたのだと思いたいです。
一人と一匹の旅は、悟の過去をナナが知る旅でした。
困ったときに無条件で力になってくれる相手が居る幸せは、困ったときに無条件で相手を助ける生き方をしてきた証。
そもそも猫と上手く付き合える人は、自分よりも相手の気持ちを優先出来る人なのかもしれませんね。
旅の途中、二人で同じ景色を眺めるシーンが、とても印象的でした。
見終わった後、心と身体がスッキリ前向きな気持ちになって、私も同じ景色を見に行きたくなりました。
ロケ地ツアーはもちろん菜の花の季節で。
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