ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンスのレビュー・感想・評価
全16件を表示
一言一言にパンチが効いていて痛快。たまらなくカッコいい。
御歳77歳を超え、今なおファッション業界の最前線で輝き続けるパンキッシュなレディ。その半生に触れたことのない人は是非、ほんの90分ほどの本作を覗いてみてほしい。最初のインタビュー場面から颯爽と椅子に腰掛け、歯に衣着せぬ語り口で、一語一語がとても痛快に胸を突く。労働者階級の家庭に生まれ、70年代、ピストルズの誕生に立ち会って、パンクムーブメントにどっぷりと携わり、そこからすとーんっ!と転落を経験したかと思えば、そこからの跳躍がまた凄かった。ここから己のセンスと技術だけで世界に立ち向かった結果、世界を牽引するトップブランドにまでのし上がっていくのである。だが形は変わっても、パンク精神は変わらぬまま。自転車通勤し、環境保護運動にも熱心、思ったこと感じたことはズバズバ言う。何よりも自分を偽らない。その生き方は「あなたも自由に跳んでごらんなさい」と諭されているかのよう。全てがたまらなくカッコイイ。
1970年代のロンドン発パンクを知る
ヴィヴィアン・ウエストウッドと言えばイギリス発のおしゃれなデパートブランドの一つという認識だったが、この作品で、当のデザイナーご本人は生き方からして筋金入りのパンクだということがわかり、とても驚いた。
ファッションショーでよく目にする、どこに着て行くんだろう?破れてるけどいいの?のような過激な洋服を初めてショーに載せたのが彼女であり、それは、ロンドンでパンクムーブメントの一環としての反体制のメッセージを込めた洋服作りが、結局は体制は強固で何も変えることができなかったため、パリコレに出してメジャーになる路線に切り換えたからだった。
しかし、イタリア、続いてフランスではアーティスティックな洋服として大好評を博したのに、本国イギリスでは長い間理解されず冷遇されていて、BBCに出演した時の映像には引いた…。
現在は大量消費文化にNOを叫ぶパンクな運動家である彼女。カッコ良すぎる。
パンク
【パンクなファッション界のゴッド・マザーの眼力の強さに驚いた作品】
かつて「私空を飛べるの!」と本当に飛びそうな、強烈に勢いの女性を2...
パンクな
非常に泥臭く、色々な意味で影響されるドキュメンタリー風
反逆児
映画自体は凡庸
映画自体は彼女とその周りの人物たちのインタビューで進められていて
わりと誇張も少なく淡々と進められるので
退屈に感じるところがあるかもしれない。
実際自分も眠気に襲われたし。
ところが最後まで見きってしまったのはやはり被写体の力。
ヴィヴィアン・ウエストウッドの魅力と美しさに他ならない。
彼女は服を作る側でモデルのように人に服を見せる立場ではない。
実際そんなに彼女の器量も良くない。
空きっ歯だし顔もどちらかというと下品な顔立ち。
ところが最強に美しいのである。
天衣無縫と言う言葉は彼女のためにあるような言葉に感じてしまう。
柄on柄は難しい組み合わせとされているが
彼女はそんなレベルではない。
柄on柄on柄だったりするw
色も原色のようなはっきりした色使いが多いし。
でも絶妙にバランスが取れてる。
もう老婆と言っていい年齢なので身体の線も崩れているけどそんな事関係ない。
とにかくこの映画で1番美しかったのは彼女だった。
ケイト・モスやナオミ・キャンベルなど錚々たるモデル達が出てくるが
彼女達でもヴィヴィアンの美しさには敵わないのだ。
その一点だけの為にある映画。
おしゃれとは一体何なのかを考えさせられる。
そんなわけで服が好きでしょうがないと言う人に勧められるけど
そこまで好きじゃないと言う人は退屈に感じるかも。
全16件を表示