ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。勝手の判らぬ片田舎での滞在中に奇妙な出来事に巻き込まれるのは(本作同様、J.ブラムが(共同)製作を手掛けた)M.N.シャマランの『ヴィジット('15)』を彷彿させるが、コメディ色の強いテイストも本作と似ている。亦、唯一現況が判らず孤立する主人公は『ローズマリーの赤ちゃん('68)』を想起させる。小品な印象は残るものの、奇を衒わないオーソドックスで丁寧な作りはミスリードを誘う展開と相俟ってサスペンスフルではあるが、俗っぽく突拍子も無い真相を許せるかどうかで評価が分かれる。75/100点。
・大きなネタバレとして、本作の大筋は日本劇場未公開作の『ドクター・ゾンビ('89)』と概ね同じである。D.カルーヤの“クリス・ワシントン”が勤務中のL.ハウリーの“ロッド・ウィリアムズ”と電話するシーンではそのバックに「Flight 2-3-7」とのアナウンスが繰り返されている。“237”は謂わずもがな『シャイニング('80)』からの引用であるが、孤立無援状態からの脱出と云うプロットにも本作への影響が窺える。
・L.ハウリーの“ロッド・ウィリアムズ”のキャラの造形が救いであると共にこの物語の希望でもある。ウケを狙った饒舌な科白の殆どはL.ハウリーのアドリブであると云い、電話するシーンでは実際に電話し乍ら撮ったシーンが多かったらしい。
・“ジョージナ”のB.ガブリエル、“アンドリュー・ローガン・キング ”のK.スタンフィールド等、空虚な表情を浮かべるキャラクター達が不可解な上、不気味且つサスペンスを盛り上げる意味で作品に大きく貢献している。
・“ヒロキ・タナカ”を演じた大山泰彦は、極真会館出身で国際大山空手道連盟の最高師範であり、大山倍達の直弟子であると云う。“クリス・ワシントン”役は当初、E.マーフィーが内定していた。監督によると、高齢が役にそぐわない事と高額なギャラが災いしてD.カルーヤが演じる事になったらしい。
・オープニングのタイトルコール時やエンディングで使われている印象深いヴォーカルナンバーはM.エイブルズが書き下ろした「Sikiliza Kwa Wahenga」であるが、歌詞は"brother"と云う英単語を除き、スワヒリ語である。M.エイブルズによれば、歌詞の要約は「ブラザー、走れ! 先人達の話を聴け。真実を聴くんだ。逃げろ! 自身で身を守るのだ。」と云ったものらしい。
・アラバマ州モービルのアッシュランド・プレイスやフェアホープにおいてロケは進められ、全撮影は僅か28日間で撮り終えた(フェアホープに在る“アーミテージ”家での撮影は23日だった)らしい。当初はLAでの撮影を予定していたが、予算的に折り合わず、クランクインぎりぎりに急遽、アラバマ州へと変更されたようだ。
・本作は約450万ドルの予算で製作され、'17年2月24日に全米で一般公開されたが、最初の週末で予算の七倍以上となる3,400万ドルの興行収入を叩き出し、その後二箇月間に亘り全米興行収入トップ10に留まり続けた。一年後の'18年3月現在、1億8,000万ドル超えの大ヒットとなっている。監督はインタビューで続篇の構想があると答えている。
・鑑賞日:2018年4月27日(金)
予告編の妙
黒人のクリスは白人の彼女のローズの実家、アーミーテージ家を訪れていた。
白人の家庭に黒人である自身が赴くことに多少の不安感を抱えていたクリスを過剰なまでに厚遇するアーミーテージ家の人々とその招待客、そして使用人と称し家事や雑用として働く黒人の人々の奇行に不信感を抱くクリスに襲いかかる恐怖を描いたホラー映画。
米国のお笑いコンビだというジョーダンピール監督デビュー作にして第90回アカデミー賞において作品賞を含む4部門にノミネートし、脚本賞を受賞したことで黒人として初の記録尽くしとある種同年の代表作「シェイプオブウォーター」と同等の話題性の高い作品として大きな注目を集めた。
予告の作りも上手く実際に観るまでどこか不気味で恐怖の根源がわからない、ホラー映画の予告として理想的な出来で近年のホラー映画の中ではかなり質の良い作品ではないかと感じさせた。
流石に自分が観た頃にはある程度の噂でどういった内容の映画であるかは知っていたがそれでもチャチな幽霊や悪霊モノとしてでなく、人間の恐ろしさを上手く狡く描いた演出で観る人によってはトラウマクラス(特にジョージナの満面の笑顔笑)であると同時に唯一の良心と笑いどころであるロッドのキレの良い演技に心救われると思う笑。
怖いけど、引き込まれた
じわじわくる恐怖がすごい怖い。
ただ催眠術さえあれば、なんとでもなるんやないかとも思うてしまう。
主人公の親友が面白い。特に最後の「だから行くなって言っただろ」は笑える。
ローズ(アリソンウィリアムズ)ばり可愛い、騙されるわそりゃ。
1番最初の黒人誘拐も繋がってるんやね、もう一回観てもおもろいかもしれん。
ダニエルカルーヤの表情が豊か。
グータッチではなく、握手。運転はローズがするとか疑問に思った点は全部繋がってるジョーダンピール監督に期待。ブラムハウスプロダクションにも期待。
制作費5億円だとか
アナザーエンディング、続編見たい
タイトルについて
英語には詳しくないのであれなんですが、このタイトルおよびパッケージが作品内の施術を表していると思い、鑑賞後に再度見て「上手い!」と思わず唸らされました。
白文字の「GET」が黒い中にあり、逆に黒文字の「OUT」は白い中に。
白人が黒人の中に入って「GET」し、黒人は追い出されるように「OUT」する。
作中でもゾワゾワと迫ってくるような恐怖感がありましたが、パッケージでもまたゾワっとさせられました笑
ストーリーが雑
人種差別を扱う映画は数多くありますがこちらの映画は毛色が少々異なる。
優れた部分を持つ黒人に対しての白人の嫉妬、羨望などの視点はいいですが、催眠術の多様等々ツッコミどころや話が雑だなあと思う部分が多かったです。
内容が非現実的すぎて合いませんでした。
ちょっと捻った、ある意味お決まりの白人至上主義者から迫害される話か...
ちょっと捻った、ある意味お決まりの白人至上主義者から迫害される話かと思ってたので着地はそんなに驚かなかったが捻り方が想定外だった。
こういうアメリカの何かに対する差別(もしくは敵対)団体は世界共通でどの国にも存在するのだろうけど、フィクションのストーリーと分かってても胸糞悪い。
自分が経験したことはないけど、催眠術に掛けられた時の主人公目線のあのシーンは経験者からのアドバイスが投影されているんだろうか。よく「未知との遭遇」などは、経験者(目撃者)が再現度が高いと評価する映画と聞く。
未経験でもああいう感じなんだろうなぁと感じ入った。
何でもないのに怖い、不気味な違和感の正体は?
サイコスリラーに近い作品ではあるが、恐怖が現実になるのはかなり最後の方だ。そこまでは、リベラルな白人家族に会いに行く黒人の少年の話になる。どこも不思議ではないが、どことなく違和感を感じる。
何が、というわけではないが、そこにいる黒人の対応も何かがおかしい。
その真実が分かった時、そのおぞましい結末に身の毛がよだつ。
一種異様なまでの黒人賛美の行き着いた先の恐怖とでも言おうか、黒人から見ての白人リベラルのなんともわからない恐怖感とでもいうのか。
単純にホラーとして非常に面白い作品。今までに味わったことのない角度からのホラーでした。
後から白人の会話を聞いてみると、完全に体を入れ替えるための品定めをしている。クリスとの世間話のようでいて、自分がやりたいことに対して、やれるかどうかの確認をしているのだ。また、黒人はお爺さんやお婆さんが乗っ取っているので、話し方もお爺さんやお婆さんが話していると考えると違和感がない。
もう一度見てみるとその辺が面白い。
死ぬかと思いますました
いやいや、単純にこの状況なら主人公は死ぬのかなーと思いましたが、期待をいい意味でうらぎりましたか。空港警察職員の友人が警察署へ黒人の警察官へ相談した時にその職員たちも一家の一員だったら面白すぎでしたが、さすがにそこまではいきませんでした。単純に面白く、楽しめます。最後の方はムカデ人間の映画のようなかんじが大好きです。
Sink! んー、微妙・・・
何だかやたらと評価が高かったので観てみたのですが、正面期待しすぎてたようです。微妙でした。
多分問題は不気味でも怖くなかった所ではないかと思われます。あのメイドさんとか確かに薄気味悪かったですけど、怖いってのとはちょっと違ったなぁっという印象です。最後にいきなり強くなる主人公は笑う所なのでしょうか?よくわかりませんでした。
しかし、これがアメリカでは大ヒット。でも最近の「ブラック・パンサー」といい、黒人がメインな作品が大ヒットしているアメリカですが、作品のデキじゃなくって黒人だからヒットしてる感があるんですよね~。そう感じるのは私だけでしょうか?
面白かったです
出来ればネタバレなしで観た方が良いですね
私は軽くネタバレしてたので、その点は残念でしたが
楽しめました
でも、人によってよっては『えーなにこれ』となってしまうかもしれません
私は楽しめました
ココから多少ネタバレ
主人公の友達のポッチャリさん、結構活躍しましたね
白人の恋人、主人公に対しての演技上手すぎ
その弟は方法か雑過ぎ
主人公、覚醒したら大暴れの殺しまくり
ラストは本編通りで良いですよ
ディスクに入ってたアナザーエンディングはむしろありきたりでしょう
とはいえ、死体を放ったらかして帰っちゃったらその後どうなるのかー
なんて思わなくもないですけどね
死体を片付けてから帰るのも変ですけど
根底にはレイシズムが見え隠れ…
劇場公開で観そこねて やっと鑑賞したけど、面白かった。
初めは、あからさまな差別問題と思いきや、黒人の身体能力に憧れる老人ってw
こんな外科手術が可能な時代が来たら、恐ろし過ぎる。
ただ、やはり 黒人男性をビンゴ大会の名目で、事実上オークションの競りにかけるとか、白人が黒人に憧れるとか ジョークのつもりなんだろうけど、裏を返せば 白人に対して「俺達はそんなに甘くない」と言っている様に感じることも出来るかな。チョッと説明の表現が難しくて上手く言えないけど。
でも、友達が助けに来てくれて 本当にホッとしたw
良い味出してたよなーw
二度見てこそ
この映画は二度見てこそ面白い。
序盤で庭師の黒人がスプリンターばりに走っている事、黒人なら知っているはずの黒人の流儀を何故か知らない事
そういった散りばめられたチップスは全てが繋がっている。
また黒人を礼賛しているかのようで、結局自分たちの都合のいい道具のような視点でしか彼らを見ていないことを痛烈に皮肉っているのがこの映画の
ポイント。日本でも慇懃無礼という言葉があるが、それが相手に如何に不気味さと不信感を与えるかを上手に描いている。
映画としての完成度が高く、後半の展開はやや大雑把だが言いようのない気味の悪さが終始作品全体を覆っている。ホラーとしての質も高いと思う。
amazon primeで見られるのは幸運だった。
よ!TSA捜査官!!
よ!!!TSA捜査官の親友でかした!!
ソファの綿を耳に詰めるのも賢い。
でもそれは観てて少し展開が読めてしまった。
最後はスカッと!
ローズは黒人が好み。
フォトコレクションも不気味が悪かった。
ジョージナとの写真は友達として実家に連れてきたってことかな?
最後は おばあちゃん! おじいちゃん行け!と叫んでた。
なぜおばあちゃん?おじいちゃん?
不気味、、、
ローズが牛乳を机に置いていたのも ”ホワイト”を連想させられた、、
親睦会のビンゴ大会はだれがクリスを ”モノ” にするか、、?てことだったとは。
不気味、、
先が読めるし
よくあるアウェイ型スリラーでそれほどのサプライズ感はありませんでした。身内がおかしいってことは…ということなんで、なぜこの映画がヒットしたのか不思議です。もっと最後に何かあるのかと思いましたが、期待外れでしたね。
よく考えたらファンタジーなんだけど
リアリティーがあるかないかで言うとない、ファンタジーだなとも思うんだけど、(技術として催眠術ききすぎ、とか難しい手術をあんな設備で、カメラのフラッシュに弱すぎ、とか結局人殺してるっていう罪に問われるの主人公だしとか)「自我を封じ込められて他人の意識を埋め込まれた肉体を利用される」という恐怖は人種など関係なく、現代人の共通した不安なのかもしれない。
肉体を拘束されて奴隷にしていた時代は過ぎ去り、肉体的社会的には人種を問わず自由になった。
でも精神、経済の面ではどうなんだろう?誰にも操られていないなんて思えない。メディア、通貨、株式市場は誰が牛耳っているのか?いつでもスマホで情報を流し込まれ、スマホで情報を抜きとられている。だれしもが「自分の意識を誰にも侵されずに自分の意思だけでこの体を動かせている」という自信がなくなってくる。
こういう不安をファンタジーとして具現化した映画なのかなと思った。
期待し過ぎたかな?
そこまで高評価される映画かな?オチにいくまでは面白いし、家政婦さん役の女優さんが演技上手くて不気味やし、良い感じの怖さ・不気味さがあるんだけど、
肝心のオチが「人格移植?、脳移植?」なんは、、なんとも言えなかったなぁ、ぶっ飛び過ぎてて。星3です。
一言で言って面白い。
まず最初に思ったのは、主人公の俳優さんの演技がうまいです。
字幕ではなく吹き替えで見てても表情遣いがうまいのがわかります。
顔だけであそこまで感情を伝えれるんだなと思いました。
白人さんの家族に、黒人さんが催眠術をかけられて、洗脳されて、脳を入れ替えられてしまうお話でした。
非現実に思えて現実にありそうな話だったので、すごく吸い込まれるように見入ってしまいました。
品定めのためのパーティが行われ、無言のビンゴゲームのような形で落札者が決められて、黒人さんの脳に自分の脳を埋め込む。
人種差別のようで、そうじゃないようで、黒人さんへの憧れがある方、黒人さんの生き方を知りたい方、願望、いろんな感情が入り混じった形で、みんなが黒人さんになろうとしています。
最初はホラー映画よりもポップな音楽が流れていて、冒頭で、仮面をかぶった男に、黒人さんが拉致されていました。
最後にわかったのは、それは黒人さんの脳に自分の脳を入れた家族のお爺さん。
この儀式を作った方でした。
奴隷のように使われているのかと思われた、雇われの男性と女性の黒人さんは、実のおじいさんとおばあさんでした。
部屋の箱からいろんな黒人さんの写真が出てきたときは、うわーーって声が出ました。
ラストで、友人の警察官の友達が来た時はホッとしました。
こんなことがあったにもかかわらず騙して来ていた彼女の首を絞めるのをやめて、悲しい顔をして主人公は彼女のことを本当に愛してたんだなと思いました。
もしかしたら彼女も催眠術にかけられていたんじゃないか、誰にも真相はわかりません。
自分で自分を撃ち殺した、おじいさんに乗っとられた彼は、どんな気持ちだったのでしょう。
おばさまの白人女性と一緒になった黒人の彼がフラッシュの後、主人公に出て行け!!!ここから出て行け!!は、ここにいてはダメだ!出て行けって意味だったんですね、助けたかったんですね。
ホラーとはまた違うホラー映画でした。
サスペンスに近いけど、人の怖さを感じるホラーといっところでしょうか。
冒頭で仮面をかぶって黒人さんの首を締めて誘拐したのは、弟さんだったんですね。
今思えば、首をしめようとしたのよってセリフが冒頭へのヒントへつながっていましたね。
見終えて気づきました。
そして、冒頭の黒人さんがあの白人おばさまの相手になっていたんですね。
ヒゲも髪型も全然違くて、別人ですね!!
鮮烈な不気味さ
搾取し洗脳するに留まらず、スキンを乗っ取る。そうこの街では黒人がファッションなのだ。パーティに出席した人達は揃いも揃って年配の夫婦が多かった。クリスにかける言葉も、遺伝子学的に〜とかあっちが強いの?とか。人種差別的な発言を超えてまるで品定めしているよう。そしてビンゴの時間は見ての通りオークション。
最終的に身体を乗っ取るとんでもない集団だったことが明らかになった訳だけれど、祖父が入った元彼の行動が鮮烈でした。
今まで人種差別に関して色々な作品を見て来たけれど、この作品は白人が黒人の遺伝子の強さと差別を超えた根拠のない憧れブランド力からファッションとして着るという…嫉妬と妬みが複雑にそして矛盾した社会派ホラー
余計な説明を入れず事実だけを見せてくるのがよりホラー調を際立たせている。
発作を起こした子の「get out」が印象的でした。
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