「事件なのか?」ビブリア古書堂の事件手帖 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
事件なのか?
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祖母の葬式を背景に、主人公大輔(野村周平)のモノローグから始まる。子供の頃、祖母の大事にしていた夏目漱石全集の中の「それから」を手にとって、酷く折檻されてから、本が読めなくなった大輔。そこに挟んであったしおりから、ビブリア古書堂を知り、本を持ち込んだ。そこにいた栞子は、その本を少し検分しただけで、本にまつわる大輔の叱られた話や、祖母の秘密を見抜いてしまう。
原作は読んでませんので、再現度はわかりませんが、ヒロインの栞子(黒木華)のシャープさは、このシーンくらいで、あとはおっとりした感じだけだったのが残念。もう少し頭のキレの良さが見れたら、面白かったかも。
さて、そうした祖母の過去の話が再現されつつ、現代の栞子が抱える太宰治の「晩年」に関わる問題が並行して、物語が進められる。
途中から、もうひとりの重要人物の稲垣(成田凌)が出てくるのだが、昨日観た「スマホを…」でも同じような重要な役どころで、出ていた。(なんかのキャッチフレーズみたいですね「2日続けて成田凌」)
でも、こちらの方がいい感じの演技だった。
鎌倉を舞台にした映画ということで、主題歌はサザンとくれば当然、原由子が歌って、ホンワカした感じでエンディング。確かに「事件」ではあったけど、なんだか盛り上がらず、モノローグで語られる結末も「ふうーん」と感動もなく。悪いわけではないけど、あと味なく、スッキリ終わってしまった印象でした。
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