世界にひとつの金メダルのレビュー・感想・評価
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馬にはメダルはないのかな?
2023年2月23日 映画 #世界にひとつの金メダル (2013年)鑑賞 弁護士から馬術の障害競技の選手へと転身し、1988年ソウルオリンピックで金メダルを獲得した主人公の半生を描く。 脚本・主演の #ギヨーム・カネ は、俳優に転身する前は騎手で、両親は馬のブリーダーだそうです。
馬の美しさ
登場する馬名が原題。練習や試合での馬の美しい姿を色々な角度で映像にしており、馬好きなら大喜びというところか。 一方でドラマとしてはどうか。監督との軋轢ばかりとりたてて中傷っぽい感じも否めないし、むしろあるべき本人の葛藤とか取り巻く人々との人間関係の描写が薄くて、とても雑。冴えないできあがりになっている。 救いは調教役のルー・ドゥ・ラージュかなあ。彼女の爽やかさがよかった。うじうじと感じてしまう主人公と比較してしまうせいか、主張の潔さが光った。
奥深い競技
馬映画で「競馬」は何回か見たことあるけど。この競技は初。 競技の場所は、障害物を設計する人がいることや。 レース前には、ライダー(馬に乗る人)が馬場を歩いて確認。 時に馬は他所へ「売られる」(馬の権利書があった)こと等。 へーの連続でした。 荒馬のジャプールは、主人公が乗っても振り落としたり。 合わないんですね。それをスタッフが諭す場面。 「あなたは、馬のことを解ろうとしていない」。パートナーなのにね。 最初の頃、練習の場面でジャプールが障害を越える時。 「あ、よっこいしょ」って、見ている方は声をかけるのですが。 終盤のレースでは、もう息を呑んじゃって。 主人公とジャプールが一体となって、飛躍する姿。 涙ボロボロ流しながら、応援しちゃいました。 見てよかったなあ。選んだ自分に👍。どこかで見かけたら、是非!。 ⭐️今日のマーカーワード⭐️ 「決める前に一歩引いて考えろ」
馬が金メダル
子どもの頃、すごく好きだったマンガがある。「ロリィの青春」という、アメリカの少女が馬術をやる話。馬術には馬場、障害飛越、クロスカントリーの3種類の種目があって、そのマンガは障害飛越の方。日本ではマイナーな競技なのに、何で題材にしたのか、よくわからないが、未知の世界なのが逆に良かった。夢中になって読んだ。 ということで、基礎知識はマンガで得た程度だが、それで充分だった。順番通りに障害を飛び、バーを落としたら減点、制限時間をオーバーしたり落馬したらアウト、できるだけ早いタイムでゴールすると有利。馬が小柄だとジャンプも小さくなりがちだろうし、飛ぶ前の歩数も考えないといけないかも。競馬では有名な話だが、馬術でも血統は重要視されるらしい。たぶんジャップルーは、本当に無名だったんだろうな。でもジャンプ力がすごい。ジャップルー最高。ジャップルー万歳! 馬に反して、乗り手のピエールが感じ悪い。最終的にいい人になるけど、前半は嫌いだった。でも、ピエールを演じたカネの騎乗が立派で、本物感がジャバジャバ出ていた。まんま試合になる。あと、ジャップルーを大好きなラファエル、健気でかわいい。 東京オリンピックで、馬術の試合はほんと放送されなかったなー。日本人がメダルに絡まないから…。やはりヨーロッパがメインの競技、極東は不利なのであった。 馬という美しい生き物への愛が詰まった映画だった。BSテレ東の放送。
馬とだって、信頼関係が大事なんだな~
初めての鑑賞
体が小さくて見栄えの良くない馬だけど、飛越の上手な馬
主人公は念願のオリンピック出場を果たすが、競技途中で馬が飛越を拒否し失格となってしまう
一度は馬の売却を決めた主人公だが、馬との信頼関係を作ることからやり直し、4年後のオリンピック出場をはたす
そして完璧な競技で優勝を勝ちとる
人馬一体という日本語がぴったりの映画だと思う
馬も演技?なのかな。
転ぶシーンとか、リアルな感じで、馬も演技が出来るのかしら。ちょっとハラハラしながら観ました。監督が意地悪いとメダルから遠のくなんて、あってはならないと思うけど、そんな苦難もあったりするのね。と、馬術など縁遠いけど、興味深かったです。
人馬一体となった競技
ギョームカネ扮する馬術選手ピエールデュランは、競技で失敗して怪我したので競技から遠ざかっていた。しかし、小柄であまり良い馬ではなかったジャップルを仕込むように乗り始めた。ピエールは、フランス代表になったが初めてのレースで失権した。人馬一体となってと言う言葉もあるが、馬との相性もあるんだろうし、呼吸を合わせる事が重要なのかな。今まで馬に乗る機会がなかったからわからないが、馬も慣れれば可愛いんだろうね。
お馬さんは人を見抜きます
主演・脚本のギョーム・カネさんは自身も馬術の競技経験があり伝説の馬術の金メダリスト、ピエール・デュランの挫折と栄光の綾なすドラマ性に惹かれて映画化したとのこと。
どこまで史実かは定かではありませんが映画ではピエール・デュランという人物は甘やかされて育ったボンボン気質、ロス五輪で落馬の屈辱、もう馬術は止めたと落ち込む日々。どうも軟弱過ぎて感情移入に至りません。
厩務員のラファエルに2分と厩舎にいたことがないのでは愛馬の信頼は得られないと喝破されるお粗末さ。父にも妻にもたしなめられ、悔い改めて精進して見事ソウル五輪で金メダル、めでたし、めでたしというお話なのですが、乗り手よりお馬さんの方が立派に思えてしまいます・・。
原題が名馬の名前(Jappeloup)なのは主役はお馬さんと皮肉っているようで笑えます。
(ここから脱線)
日本人としては馬術で五輪というと硫黄島で戦死したバロン西が思い浮かびます、1932年(昭和7年)第10回ロサンゼルス大会で、西竹一選手が愛馬ウラヌス号とともに障害馬術個人で金メダルを獲得しています。人間を描くなら西さんの方が余程数奇な運命に思えます。
先の東京五輪で跳ばなかった馬を殴ったとしてドイツチームのコーチが出場資格を剥奪された事件がありましたね、近代五種の馬術では乗る馬は選べないルールだそうですが腹いせはいけませんね。以前、北海道で体験乗馬しましたが道の草を食べてばかりで言うことを聞いてくれませんでした、やはり、お馬さんは乗り手を見抜くのですね・・。
製作陣の覚悟を見た!
原題は主役馬の名前『ジャップルー』である。 なぜこんないかにも2020年の東京五輪に結びつけて感動を誘うような見え透いた邦題をつけるのだろうか? もはや横行し過ぎて一々指摘するのも馬鹿馬鹿しいが、やはり納得がいかない。 別にこの映画は金メダルを取ることが主題ではない。 金メダルはあくまでも主人公と「ジャップルー」の強い結びつきで勝ち取った単なる成果にすぎない。極論するとたとえ金メダルに至らなかったとしても物語は成立する。 むしろこのわざとらしい邦題のせいで敬遠する人もいるだろうから、原題の『ジャップルー』というシンプルなタイトルを用いた方が客足は良かったりするのじゃないか? もういい加減観客を馬鹿にした改悪邦題は終わりにして欲しい。 この作品の何よりも素晴らしいのは、制作からキャストまで競技馬術(正しくは障害飛越競技)の本質を知る人間がいるので、それが如実に映像に表れていることである。 本作を観ていると気付くがフランス映画でありながらあまりその雰囲気がしない。 監督がハリウッドでも実績のあるカナダ人監督クリスチャン・デュゲイだからである。 デュゲイはこの競技馬術を幼少時から始めてカナダ国内の試合を転戦し、ついにはジュニア大会で優勝までした経歴を持つ。 脚本と主演の2つの大役を果たしたギョーム・カネも競技馬術の経験があり、妻役のマリナ・ハンズも経験者である。 カネとハンズは10代の時に同じクラブで練習して同じ競技会にも出場するほどお互いを知っていたようだ。 プロデューサーのパスカル・ユデレウィッツも娘が競技馬術の大会に出場するようになって付き添っている最中にその魅力を発見していたりと、主要な制作者やキャストに素人がいない。 またカネとデュゲイは競技馬術に打ち込んでいたのを諦めた経験までいっしょで主人公ピエール・デュランの気持ちまで理解できる。 本当に奇跡のような組み合わせである。 一度登りつめて挫折してその間に肉親が死んで反省して最後に栄光をつかみ取る。 もう典型中の典型の展開なのだが、それを補ってあまりある説得力がこの映画には確実に存在する。 まず順撮りしたこと、これによって出演者たちの意識の積み重ねがスムーズになっている。 そして何より、馬術にこだわったことだ。 カネには一切のスタントがなく160cmの障害まで見事に飛んでいる。 またカネが馬を操る姿を躍動感をもって伝えるために監督のデュゲイ自らがステディカムを駆ってなるべく近付いて撮影しているのも特筆したい。 これによってCG全盛期のこの時代においてCGとの差別化にも成功している。まだまだCGではアップの映像はぎこちないからである。 カネの馬術が見事でスローモーションに頼る必要もないので、実際にほとんどない。 ロス五輪とソウル五輪のセットも完全再現していて唯一使用しているCGはその際の観客だけだという。 まさに技術と洞察力を持った人々が覚悟を持って制作した映画がいかに素晴らしいものになるかのお手本のような映画である。 本作はヨーロッパの映画祭では3つのノミネートにとどまったがフランス本国では200万人の観客動員があったらしい。 ただ宣伝もあまりされず上映館も多くないので、日本での知名度は低く観客動員数も少ない映画になってしまうだろう。もったいない。 最近邦画の『あさひなぐ』を観た。 本作と同じく素晴らしい作品にする要素はいくらでもあったのに、ただでえ演技の下手なアイドルを起用しているのに順撮りしない、薙刀を振るだけの十分な体造りができていないからスローモーションでごまかす、など比べるのもおこがましいほど酷い出来であった。 たしかに本作は35億円の制作費がかかっている。 『あさひなぐ』にそれだけのお金をかけることができないのはわかる。ただ上記2つを改善するだけでも映画の質は劇的に向上するはずである。 GDPで日本より下にいるフランスがこれだけの素晴らしい映画を創れるのだから日本が創れないはずはない。 やはり今の日本の映画人たちに覚悟が足りないだけだと思う。本当に残念だ。 過去に馬を扱った映画としてトビー・マグワイア主演の『シービスケット』やスピルバーグ監督作品の『戦火の馬』があるが、筆者個人は本作の足下にも及ばないと思う。 この文章の冒頭と矛盾するようで今更になるが、次回東京五輪で俄然この競技馬術への興味が湧いてしまった。(まあ依然この邦題はないけど)
フィールグッド・ムービー。それ以上でも以下でもない。
馬術の障害飛越競技でオリンピック金メダルを獲得した実在の選手と気難しい馬ジャップルーの栄光までの物語。フランス自国では恐らく英雄的な人、及び馬なのであろう。日本にも、オリンピックで国民的アイコンになったアスリートってたくさんいるものね。思い入れがある分、気合の入った映画作りをされていて、彼らが愛されているのを感じるような気がしてくる一方、実話であることと、主人公が自国を金メダルに導いた英雄であることが窮屈に働いてか、あまり物語としては冒険が出来ず、極めて分かり易い所謂フィールグッド・ムービーとして完成したような印象で、それもまたいとをかし、ながらも、やっぱりちょっと物足りないような気もしてしまった。この手の作風の極めて標準的な作り方すぎてしまって。
ストーリーがなかなか長期間の時間経過を描いているので、どうしても展開は急ぎ足の感覚になる。試合での敗北、馬の売却(未遂)、父の死、試合前の事故、棄権、コーチとの諍い、馬運車の火災・・・などと、次々に悲劇的な出来事が起こる。しかし実際はそれらの間に月日や時間経過があるのだけれど、映画としてまとめると、まるで悲劇のオンパレード。悲劇のダメ押しのように映ってしまい、ラストのオリンピック金メダル獲得までの苦労や苦難を押しつけがましいまでに見させられているような気がしてしまう。その割に、大事な部分(試合シーンもそうだが、初めは乗るだけで馬の世話は人任せだったデュラン選手がジャップルーとが心を通じ合わせていく過程だとか)は非常に撫でるようにさらりとあっさり描くだけにとどまって妙に説明的。印象的なエピソードを数珠つなぎのように繋げてあたかもドラマチックに演出しただけのような気がしてしまい、作品を観ながら、デュラン選手とジャップルーを心から応援したいという気持ちがなかなか芽ばえにくかったなぁと感じた。
そんな中で、特に目を引くのはやはり、馬の美しさと、障害飛越競技の様子だろう。少々気から馬術をやっていたギョーム・カネの馬の乗りこなしも美しいし、映画と馬の相性の良さも改めて感じるところ。ただ競技そのものの魅せ方は決して悪くはないとは思うものの、映画で描かれる大会が複数あるので、何度も試合のシーンを目にすることになるので、次第に見慣れてくるようなところがあり、最初は丁寧に試合を映していたのが、後半はどんどん試合のダイジェスト映像のようになってしまうのをありありと感じてしまって、最後のオリンピックの試合に行き付くまでの盛り上がりに欠いたかな?というのを思ったりもした。
ドラマ部分の荒っぽい演出がマイナス
1970年代後半から80年代にかけての物語。 元はワイン生産者だったセルジュ・デュラン(ダニエル・オートゥイユ)、馬好きが高じていまは乗馬クラブの経営者。 ひとり息子のピエール(ギヨーム・カネ)の才能を信じて、息子を応援してきた。 少年時代は乗馬の才能と情熱をみせていたピエールだったが、大学を卒業すると弁護士の道を歩むことにした。 しかし、乗り手としての未練が捨てきれず、復帰。 そのとき出逢ったのが、小柄な若駒ジャップルー。 非凡な跳躍力をみせるジャップルーであったが、御しがたい馬でもあった・・・ というところから始まる物語で、日本タイトルに示すとおり、最終的にはピエールはオリンピックに2度出場し、2度目の大会で金メダルを獲得するまでを描いていく。 物語としてはオーソドックスなつくりの成功譚。 なのだが、主役のピエールが未熟で、なかなか感情移入しがたい。 自身の未練から復帰したにもかかわらず、その未練の感情を認めず、競技で失敗しても自身を振り返らない。 乗り手としての技量はあるにはあるが、狭量な心を馬に見透かされている。 そこんところに気づいていかない。 しかし、父親の死とジャップルーの売買話が出たことで、自身の未熟さに気づいて、ジャップルーとの心の距離を縮めていく・・・ 映画はここいらあたりから俄然面白くなるのだが、いかんせん、それまでの撮り方がかなり荒っぽく、面白さが半減している感じ。 特に前半は、もやたらとカメラを動かし、無意味にアップで撮っていて、落ち着かない。 監督のクリスチャン・デュゲイは、『スキャナーズ2』及び『3』や『アート・オブ・ウォー』などのアクション映画出身なので、ドラマ部分に悪い癖が出たのではありますまいか。 ただし、馬術競技のシーンは躍動感があり、昂奮させられる。 監督のクリスチャン・デュゲイも主役のギヨーム・カネも馬術競技の経験者ということで、ここは面目躍如といったところ。 なお、原題は「JAPPELOUP」で、馬の名前。 なので、本当の主役は馬なんだけどね。
馬も一緒にスポ根!
馬術の障害競技って、馬の実力と乗り手のスキル以外に、コースごとに戦略があるって初めて知った。 ライダーの成長物語。 馬を育て成長させる女性(女の子)が、可愛くてかっこ良い!ある意味で本作のキーにもなっている。助演賞ものだね。
天才馬のライダーという苦悩
鑑賞ポイントはペアを組むのが馬、しかも天才馬だというところ。 ライダー側が未熟で負けても文句を言わないし、主人公ピエールより優れた選手が騎乗すれば完璧な走りを披露する。 このジャップルーという馬、小柄でありながら高さと幅のある障害物をクリアする跳躍力を持ち、かなり有名だったらしいです。 普通なら「ライダー交代」の流れですが、ピエールはジャップルーの才能を見抜いた馬主でもあり、騎乗者の決定権を持っている。 そして話にならないほど下手というわけでもなく相応に実績もあり、だからこそペアを続行するか否かの葛藤に苦しむ。 人間同士のダブルス解消と違ってお互い話し合うことはできないし、馬術ならではの興味深いところでした。 ストーリー自体はオリンピック金メダルものの標準レベル。 ストレートな感動が味わえました。
試練や困難は大きな幸せを掴むためのプレゼント
弁護士の道を棄て、馬術競技の選手になり、他の馬よりも小さい馬・ジュップルーと供にオリンピックにチャレンジした実話。 と聞くと、まるで「シービスケット」みたいだけど、話はまさにあんな感じ。 しかし、困難を何度も乗り越え、人間として成長し、馬術大会で勝ち抜いていく姿は、その結末が分かっていても感動するし、涙が溢れる 人は、大きな失敗をしたり、痛い思いをしたりしないとなかなか成長できないのはもどかしいけど、その時の辛い思いは、その後の大きな幸せをつかむための神様からのプレゼントかもしれない
著名人だからといって誰でも映画にしていいというわけではない
この手の実在人物の伝記モノは、その人物が破天荒な人生を送ったり、性格的に少々難アリといったドラマ性を有しながらも、観客に共感を与えるポイントがちょっとでもあれば没入して観られる。 そういう点でこの作品は、主人公のピエール・デュランはすごい偉大な人物というのはさておいても、極度の変人というわけでもなければ、驚くべき境遇を持っているわけではないので、少々パンチに欠ける。 演出も、馬術競技のカタルシスポイントが一か所ではないために、肝心のクライマックスになっても既視感を受けて感動を削ぐという逆効果に。なんか目を引くエピソードを単につなげただけというか… 邦題も中途半端なセンスのなさで残念。
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