火花のレビュー・感想・評価
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有名芸人の書いた話題作
ということで、話題性先行の作品かと敬遠していたが、案外に良かった。起承転結はやや不明瞭な感があるが、大衆に寄せない純文学志向の芥川賞受賞作らしいとも思う。文庫化されているし、原作も読んでみよう。
芸人がテーマということで、著者自身の経験も含んでいるのか。自分が信じる芸を磨く一方で、売れるためには大衆に迎合しないといけない。もがき苦しむ心情が胸に迫る良作だったと思う。ラストステージでの相方との漫才は狡いよねぇ。
もう少し木村文乃を深掘りして欲しかったなぁ。冒頭の首から下が埋まったのはどんな経緯なのか、、、掴みなのだろうがもう少しきちんと説明して欲しかった。映画なのだし2人の出会いの場面ももう少し劇的にして良かったのでは。
それにしても、板尾監督、先日の不倫報道は映画のコマーシャルですか??
普通…。
期待以上
良かった
どうして私はお笑いをしてないんだろう
お笑い芸人って、基本的にこれまで好きだな〜と漠然と思って過ごして来たけど、火花を見て偉大な職業だなと思った。芸人や漫才師など呼び名は色々あるけど、それより更に崇高な呼び名、肩書き、職種名があればいいとも思った。
又吉の思いと原作、板尾創路監督、キャスティング、舞台、ストーリー展開、全てが絶妙に混ざり合ってとても良い映画になっていて…私では感想がまとまりません。
思っていたより、ドラマ感よりも生活感や暮らしや努力がコツコツと描かれていて、少し意外でそこが良かったです。
主人公っていうのはどうしても感情移入してしまうし応援してしまうし肯定してしまうから、なかなか上手くいかない日々が続いて見ている方も他人事ながらやっぱりクソ〜と、もやもやは勿論募りました。
ラストに進むシーンは、めっっっちゃくそ良いシーンで「マジかよ」って顔を覆うぐらい感動してしまったし、そこまでのストーリーも日々も格段に素敵なものとなり、またこの感想の冒頭に書いたように芸人に対する、(言葉選びは違うかもしれませんが)価値観がグッと上がって自分でも驚いたところでもあります。よく分からない事言ってますが純粋に本当に感動して、心が揺さぶられて映画館からとても良い心地で出れました。むしろ何で私は芸人やってないんだろう、お笑いしてないんだろうと何故か恥ずかしくもなりましたし、お笑いに対して無知な私がこの映画に感動してるのもおこがましいと反省もしたり、変な観点ですが、芸人が引退した後、就職活動がもっとスムーズにいけばいいのになと、何様だよですが芸人がもっと全国で生きやすい、偉大と評価される社会になって欲しいとまで思いました。(この映画でそこが描かれていたわけではありませんが)
上手く言葉と文章でまとめられない感想で悔しいですが、この作品観て同じ感想を抱いた人がいたら嬉しいです。
私は、まだまだ分からない何も知らない世界が多すぎる井の中の蛙女だということが痛感させられました。
嗚呼、まとまらん…笑。
スパークス(火花)が飛ぶ笑いへの道
あゝ荒野が良すぎたあとなので
現実的な夢物語
芸人、又吉直樹原作の芥川賞作品『火花』の実写化。Netflix版のドラマもあったみたいだが、未見。
主人公徳永は、スパークスというお笑いコンビで営業などの仕事をし食いつなぐ日々。ある営業先でチンピラに絡まれ、ライブを台無しにされる。その後のライブの出演者であるあほんだらというコンビがチンピラたちへ繰り広げる漫才に衝撃をうける。徳永があほんだらの神谷に弟子入りを申し入れるところかストーリーがはじまる。
桐谷健太が演じる神谷がかなりカリスマ性のある役どころであり、その演技にはたしかにタダものでない感が漂う。
徳永と神谷のアツい師弟物語を期待してはいけない。この作品は夢を追う者と現実を見るものが対比的に描かれ、観客に現実を容赦なく叩きつけてくる。夢を追い続けたらどうなるかを見せてくる。しかし、後半は逆に夢を追うことを肯定しており、自分の観点がずれてしまい、伝えたいことを読み取れなかったのは残念。
漫才を通して展開される人間関係はとても美しく、居酒屋などのごちゃごちゃしたシーンだとより綺麗に見れる。ラストでうまくまとめているところもかなりよい。
そして、木村文乃は素晴らしい。めちゃくちゃいい。最高。
この作品に容赦なさを求めてしまい、このような評価になってしまったが、全体的に見やすい映画になっているのではないか。
菅田将暉、桐谷健太のお笑いに対する嗅覚はたしかに抜群だと思う。ただ...
三回みました。
笑って泣ける良い映画でした
初めて試写会に参加したので記念に初レビューします。
公開前なのでネタバレは控えますが、とりあえず、原作も読んで、ドラマも見たけど、一番泣いてしまったのはこの映画版でした。
本物の芸人である板尾さんの監督の手腕なのか、役者さんの演技の手腕なのか、笑えるシーンはちゃんと笑えて、シリアスなシーンはしっかり臨場感がある、その緩急のバランスが良かったからだと思います。本当にいつの間にか主人公達に感情移入して、思わず涙が出ていました。
また、お笑いの道で生きた2人の10年間の物語なので、2時間におさめると駆け足でダイジェスト的に終わるのでは〜と思っていたのですが、しっかりとした物語の構成で映画版の中での新たな見解も用意されていて、なるほどなと思えました。
劇中の音楽も切なくて良かったです。あと、主演2人の歌う主題歌の熱い歌いっぷりも。
観た後にはしばらく苦さと切なさと暖かさが心に残る、味わい深い映画でした。
色々と楽しませてもらったので、星5です。
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