「世界観はよくわかるんだけど、個人的にはこんなかっこ悪い一般人的な人のお笑いは見たくない。」火花 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
世界観はよくわかるんだけど、個人的にはこんなかっこ悪い一般人的な人のお笑いは見たくない。
原作は読んでないけど、NHKのドラマは見ました。
演出が悪いのか出演者が悪いのかわからないけど、NHKのドラマの方がよかった気がする。
映画はそこそこ面白かったけど、あまり笑えないし、感動もしなかった。
特に最後の漫才のシーン。あれではよくわからない。
ちゃんとツッコミ入れてもらわなあかんでと思った。
ドラマは何も考えないで次を楽しみにして毎回見てたけど、今回は映画で全部一気に見られたので、映画の世界というかお笑いの世界について考えてみた。
売れてお金持ちになりたいというのはわかる。
売れる笑いをとれる何かがあって、時々変わっていくそれに気づいて対応できる人で、周りの人間関係をうまく築ける人が成功する。
気づかない人、気づいてもできない人、周りの人間関係をうまく築けない人は失敗する。
神谷はお笑いのセンスはあるけれども売れる笑いに気づかない人で、徳永は気づいても自分をごまかすことができず実行できない人。
そして両方とも周りの人間関係をうまく築けない。
こういう人はよほど運がよくなければ、成功することはできない。
その辺は一般社会と同じで、自分も後者の部類だからよくわかる。
その辺が世間の共感を呼んで原作が売れたということもあるのだろうと思った。
世界観はよくわかるんだけど、個人的にはこんなかっこ悪い一般人的な人のお笑いは見たくない。
お笑いは好きだけれども、何であまり芸人が出ているテレビ番組見ないのかこの映画見てわかった。
個人的に見たいのはこの映画に出てくるような一般人的な芸人より、世間対する怒りみたいなものを爆発させている人のような気がする。
茂木健一郎さんが芸人批判みたいなことをして炎上していたけど、結局そういうことなんだろうと思った。
茂木さんはテレビの『しくじり先生』で謝罪していたけど、茂木さん別に間違ってないのに、何で謝罪したのだろう?
そういう空気を読むようなのが気にいらないから書いたのでは?
茂木さんは脳科学者だけど、ああいう場面を笑いで返して引かないのが本当の芸人だと思う。