否定と肯定のレビュー・感想・評価
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こんな裁判物も、あるのね
よく観る裁判物だと、原告と被告のやり取りの応酬だったり、陪審員にの心にいかに訴えるか。
だけど。だいぶん様子が違いました。
①今作イギリスの司法制度では、訴えられた被告の方が「私は無実だ」という証拠を集め。
②原告は狡猾だから陪審員の思考さえも、想うように操るから。裁判員は招聘せず、判事の判断のみに任せる。
③原告の誘導質問等に乗らないために、被告は発言しない。またホロコースト生き残りの人も、証言に呼ばない。
ええー?!。
「作戦ではなく、事実で原告を追い詰める」。
ホロコースト跡地を実際に尋ねてみる場面がありました。細かい雪が降る中、残っているのは残骸すら焼かれてしまった何もない場所。
ここで主席弁護士が、一人ゆっくり歩いて集合時間に遅れたりなど、不可解な行動を取るところがあり。この主席弁護士、なんか企んでないか?と疑ったりしました。
「視線を外して批判すると、相手は動揺する」。なるほどね。
普通目と目を合わせて批判するけど、相手にのまれることはあるかも。
終盤主席弁護士が、ターボがかかったがごとく原告を打破していく所は、裁判物の面白さが出てました。
事実をもとにした作品だから仕方ないのですが。
被告のレイチェルワイズの目力で、原告をやっつける姿が見たかったかなあ。
イギリスの裁判物につきものの、「裁判官らに法廷での白いカツラ」。映画であまり見たことないということは。イギリス映画って大好きななのに、裁判物は観てないんだな私。そこに気づきました。
リアルな現実社会
今作のテーマは裁判のテーマよりもほんので書いた事実でないことがいかに早く世界の中に浸透するかがわかる。このように歴史を根拠なしに否定し、若い世代に誤った歴史認識を与えるような事があってはならない。
否定を否定するのは難しい
イギリスのホロコースト否定論者(ティモシー・スポール)が、自分を攻撃したアメリカのユダヤ人女性教授(レイチェル・ワイズ)を名誉棄損で、イギリスで訴える。
イギリスでは訴えられた方が証明しなければならないからだった。
「あった」ことを「なかった」と主張することを、悪意ある間違いと証明する困難さがよくわかる。
終盤の弁護士(トム・ウィルキンソン)の弁論や、読み上げられる判決は感動もの。
言論の自由には責任を伴う。
真実とは
ホロコーストの映画というより、真実と正義の追求の映画、主演のレイチェルワイズがそういう通り、これは、真実を追求し、そこに正義を見出す人々の話だと思った。
真実を真実だと訴える。ただそれだけのことがどうしてこれほど難しいのか。
いまだにホロコーストを否定したり、信じていないと言う人も後を絶たない。
ホロコーストだけではなく、人は自分の見たいものを見たいように見る。それが時として、真実を歪曲させる怖さ。
差別主義者ではないと言うホロコースト否定論者の言葉と表情。
それは、あながち嘘でもないのかもしれないとふと思った。
自分の信じるものを信じ、それを語っているに過ぎないとしたら?
はたから見れば、立派な差別主義者だとしても、本人にはその自覚がないとしたら?
判決を決める前の判事の質問を聞き、そんなことを思った。
それにしても、大弁護団が素晴らしい。
本当にカッコいい。(容姿じゃなく仕事ぶりがね)
悲しい歴史
いつもはアクションやホラーを映画館で観るけど今回は裁判モノを観てきました。
実際にあったユダヤ人の大虐殺は無かったという主張に対し、真実を守るために裁判する話!
観に行く前は、こんなことが実際にあったんだな〜くらいでしたが、映画を観ててこれが実話だと考えると私たちが学んだ歴史も真実とは違った形で伝えられてることもあるだろうなと感じた!
こういった歴史関連の映画観ると、歴史をまた詳しくやりたいなと思う。
あと、初めてイギリスの裁判ものを観たからなんか不思議な感じ。
裁判官はあの中世のカツラかぶってるし、服も変わってる!
なんか違和感だらけだった!
イギリスの裁判について、現社の教科書引っ張ってもう一回勉強しようと思った。(現社にイギリスの裁判について詳しく載ってるかは分からないけど)
実話を元にしてるから大きな展開とかは特にないけど、歴史をもう一度学びたいなと思える映画でした。
私には内容が難しく、すぐに頭に入ってこなくてちょっと大変だったので評価は3くらいで!
イギリスの裁判や歴史を学んでからもう一度見直したいです。
世情
劇的ではない。争点を整理しながら問題を炙り出す。意図的な捏造か本人の信念のいずれであるか。それを立証せねば、裁かれる表現であるかが判別できぬもどかしさ。生存者による立証を拒む弁護団。ホローコーストが焦点ではなく、現在社会において公正な共通認識を構築する難解さを論じる。
世の中は臆病な猫だから、他愛のない嘘をいつもついている。見たがるものを選り好みして、嘘はゾンビのように蘇る。
主人公が情熱的
情熱的なのは良いのですが、少し冷静さを失いがちなところが欠点です。
映画自体は結構普通でした。
しかし直接的でなく、間接的にアウシュビッツを描くことで、より醜さや、愚かさといったものか浮き上がっていたように感じます。
正直いって鳥肌が立つシーンもあり、背筋が凍りました。
最終日に鑑賞
シネマヴィレッジ・イオン柏で鑑賞
重々しい法廷シーンでは役者陣の迫真の演技に魅せられ、最後まで飽きることなく鑑賞できました。
歴史を勝手に都合よく変えるのは言語道断なのですが、善悪ですべてを判断することの危険性を改めて考えさせられました。
今の裁判のやり方では「バケモノ」をホントの意味で裁くことはできるだろうか…
まあ、控えめに言って最高でした!!
面白い
最近だと「女神の見えざる手」も傑作だったし、裁判モノにハズレは少ないと思って見たが、アメリカではなくイギリスの裁判で結構地味だった。判決も、そこから導き出されるべき結論も明白なのだから、もう少しそこに至るまでの、作劇上のショウアップを試みても良いのでは。
出ずっぱりのレイチェル・ワイズは被告なので、ほとんどのシーンで不安顔。だが後半、疑心暗鬼に凝り固まっていた今までの自分を変えよう!と決意する場面で見せる表情がとても良くて、自分的にはそこが映画のクライマックスだった。
映画の出来栄えについての是非はともかく、ガス室があった論拠とされた...
映画の出来栄えについての是非はともかく、ガス室があった論拠とされた覗き(のぞき)窓についてのアーヴィングの反論は弱い。しかし、リップシュタットが信奉するホロコースト定説派のプレサックは、シラミ駆除室にも(防護柵がついた)覗き窓があったと書いている。
つまり、覗き窓は虐殺が行われたことの何の証拠にもならないんだよなぁ。
余所事じゃない
「ホロコーストはでっちあげだ」と主張する歴史修正主義者と戦う法廷劇。
いやーほんと余所事じゃないっていう……。
南京事件もだし、慰安婦も捏造って言う人までいるもんね……。
もし裁判官の思想が偏ってたら……ってくだりには背筋が寒くなった。
「人は2回死ぬ。肉体が死んだ時と、生者の記憶から消えた時だ。」
とか言われるけど、歴史修正主義者は虐げられ殺された膨大な人たちの、その存在自体を無かったことにしようとしているわけで、その無慈悲さは国籍とか民族とか関係なく、到底許されるものじゃないだろう。
ホロコースト否定論者のアーヴィングの存在がすごくリアルに感じた。
彼らは自分の主張がデマだなんて微塵も思ってなくて、ただ正しい主張をしていると思ってる。だから裁判に負けてもなお、泰然としている。
彼が裁判に負け、握手を求めてきても無視する姿に多少爽快感を覚えてしまうけど、そんな所で溜飲を下げずにきちんと現実を見つめていきたい。
国や民族間で対立が起こるのは避けられないとしても、命の尊厳を大切にするとか、他の国の人にも敬意を払うとか、苦しんでいる人の気持ちを考えるとか、個人としてそういうふうに思うのが当たり前だよね、とはならないものかなぁ。
正統派!社会派映画。
事実に基づく映画。
この映画を観るまで、
この様な裁判があった事を
私は知りませんでした。
また、
「否定論者」や「ヒトラー信者」
と呼ばれる人達がいる事も。
ドイツの歴史に関する裁判ですが、
主な舞台はイギリスで、
基本的に言語は英語でした☆
イギリスの独特な裁判方式や
パフォーマンスが上手い相手に、
どう戦えば、「真実」を
曲げず、妥協せず、
傷ついた 人達を 傷付けずに、
「 勝 利 」する事ができるのか…
最後まで結末が分からず、
主人公と共に右往左往…
ドキドキしながら
最後まで楽しめる映画でした!
裁判モノで、
白黒はっきり結論が出るので
見終わった後は
スッキリした気持ちになれました。
裁判の相手、アーヴィンが
実にイラッとする人物で、
演じている俳優さんも
凄いなー。
どっかで見た事あるなー…
って思ったら、
ハリー・ポッターで
ネズミに化ける嫌な奴!
を演じてた人でした…(^_^;)
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