「こんな裁判物も、あるのね」否定と肯定 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
こんな裁判物も、あるのね
よく観る裁判物だと、原告と被告のやり取りの応酬だったり、陪審員にの心にいかに訴えるか。
だけど。だいぶん様子が違いました。
①今作イギリスの司法制度では、訴えられた被告の方が「私は無実だ」という証拠を集め。
②原告は狡猾だから陪審員の思考さえも、想うように操るから。裁判員は招聘せず、判事の判断のみに任せる。
③原告の誘導質問等に乗らないために、被告は発言しない。またホロコースト生き残りの人も、証言に呼ばない。
ええー?!。
「作戦ではなく、事実で原告を追い詰める」。
ホロコースト跡地を実際に尋ねてみる場面がありました。細かい雪が降る中、残っているのは残骸すら焼かれてしまった何もない場所。
ここで主席弁護士が、一人ゆっくり歩いて集合時間に遅れたりなど、不可解な行動を取るところがあり。この主席弁護士、なんか企んでないか?と疑ったりしました。
「視線を外して批判すると、相手は動揺する」。なるほどね。
普通目と目を合わせて批判するけど、相手にのまれることはあるかも。
終盤主席弁護士が、ターボがかかったがごとく原告を打破していく所は、裁判物の面白さが出てました。
事実をもとにした作品だから仕方ないのですが。
被告のレイチェルワイズの目力で、原告をやっつける姿が見たかったかなあ。
イギリスの裁判物につきものの、「裁判官らに法廷での白いカツラ」。映画であまり見たことないということは。イギリス映画って大好きななのに、裁判物は観てないんだな私。そこに気づきました。
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