「既視感…」否定と肯定 ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
既視感…
ユダヤ人歴史学者のアメリカの大学教授が、ホロコースト否定論者のイギリス人に提訴され、彼女にとっては馴染めないイギリスの弁護士と裁判制度の中で、疑うまでもないホロコーストの存在を、立証しなければならなくなる。ナチスの問題と同時に、アメリカとイギリスの裁判制度や文化の違いのようなものも描かれる。
反ユダヤ主義者を演じるティモシー・スポールの小憎らしい顔がピッタリ。
私達にしたら、ホロコーストはなかったなんて人がいるなんて!という感じだけど、この国にも南京大虐殺はなかったと言う人がいるからねー。イギリス人に言ったら呆れてたけど、同じことだと思う。
これは1994年から2000年に実際に起きたことだけど、情報を自説に都合のいいように解釈し、時にねつ造し、反対派の人の攻撃のネタにするというのは、まさに今の社会で起きていることで、とても意味のある作品だと思う。
コメントする