「米国のユダヤ系歴史学者デボラ・リップシュタットは自著の中でホロコー...」否定と肯定 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
米国のユダヤ系歴史学者デボラ・リップシュタットは自著の中でホロコー...
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米国のユダヤ系歴史学者デボラ・リップシュタットは自著の中でホロコースト否定を公言するイギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングの主張を真正面から否定した為に名誉毀損で訴えられる。被告側に立証責任があるイギリスの法廷で戦わなければならないデボラは支援者達の資金援助のもと弁護団を組織するが、弁護団はデボラに決して証言台に立たないこと、ホロコーストの生存者もまた証言台に立たせないことを提案する。自身がユダヤ人でありホロコーストと真正面から向き合い研究に人生を捧げてきた自らが矢面に立ち正々堂々と戦うべきと考えるデボラは彼らと激しく言い争うが・・・からの法廷ドラマ。
イギリスの司法制度の特異性を解りやすく紐解きながら、歴史修正主義者がホロコーストの実在を示す資料を自身の主張に合致するように恣意的に曲解していることを立証するために奔走するデボラの弁護団と、あることないこと法廷でぶち撒けて言葉巧みに挑発してくるアーヴィングの心理戦に思わず手に汗握ってしまうサスペンスフルなドラマが圧巻です。
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